カツオは、回遊魚であるので、漁の時期、漁場等により、脂ののり方や産卵期の前後での魚質の違い等があり、
3〜5月に捕れる近海もので、特に一本釣りのものが良いとされています。

4〜7月頃、九州、四国方面で捕れたものを「春節」と呼び、脂肪が少なく品質が良いとされています。
8〜9月頃捕れた三陸ものを「秋節」といい、(もどりがつお)刺身には良いが、脂肪が多いため
節にすると脂焼けなどを起こします。

      ◎ 本節  3kg以上の大型魚を3枚におろし、それぞれの片身をさらに縦割りにしたもので、
             背側のものを「雄節」、腹側を雌節といいます。

      ◎ 亀節  2kg以下の小型魚を3枚におろし、2枚をそのまま使います。


煮熟  おろされた魚は煮籠に並べられ、沸騰しない程度の煮釜で一定時間煮られます。
      鮮度の良い生魚を早い段階で煮熟するのは、以下の理由です
1、酵素の働きを止めて腐敗を防止し、殺菌する。
2、煮ることによってたんぱく質は凝固し、魚肉内部の水分を早く拡散させる。
3、イノシン酸を分解させる酵素の働きを止める。

 煮熟の終わった魚肉は冷水で洗われ、骨を抜き、皮をはぎ、せいろに並べられます。


焙乾
  ブナ、カシ、ナラ、クヌギ等の広葉樹を燃やした煙で約1時間熱燻をかけ、乾燥させます。
煙の中のホルムアルデヒドや、フェノールの働きによって、魚肉の表面に付いた細菌を死滅させ、
さらに焙乾の進行とともに魚肉の水分が取れ、フェノール類の働きで、にじみ出た脂の酸化が防がれ、
いやな魚臭が防がれるのです。

一気に乾燥させると表面だけが乾き、ひび割れを起こし、内部まで充分乾燥しないので、
火を加えたり休ませたりを10回程行い、水分の割合を27%位まで乾燥させます。

焙乾が終わったものは「荒節」と呼ばれ、「荒節」の表面に浮き出た脂肪分や余分な凸凹を削って整形します。
これを「裸節」と呼び、西日本ではこれを削った「かつお削り節」が多く使われています。


かび付け 「裸節」に「かび」を付け、天日干しをし、これを3〜4回繰り返して「本枯節」が完成します。
「かび」の働きによって、さらに乾燥した旨み成分が凝縮された「節」になるのです
東日本では、これを削った「かつお節削り節」が多く使われています。


そばつゆのつくりかた

 「そばつゆ」は、お店によってさなざまな作り方をしていますが、
 基本的には「かえし」と「だし汁」で作ります。
 「かえし」には大きく分けて「ほんがえし」と「生がえし」があり、その中間もあります。

                   「ほんがえし」

 醤油1斗に対し、砂糖3〜4s、味醂1〜2升を煮溶かして作り、冷暗所でねかせておきます。


                        「だし汁」

 だし汁は、基本的には「昆布」と「鰹節」から作られます。

 鰹節の旨み成分は、イノシン酸、アデニル酸があります。
 昆布の旨み成分に、グルタミン酸、アスパラギン酸、アラニン、プロリン等があります。
 この「イノシン酸」と「グルタミン酸」とが合わさると、
 その「相乗効果」で、 よりおいしい「だし」になるのです

 あがりが1斗の場合、利尻昆布50〜100gを水に入れ、火にかけます。



 沸騰直前に昆布を上げます。

 昆布の旨味はまだ残っているので、小さく切って佃煮にします。




 厚削りの鰹節「本枯節」を1kg前後入れます。




 1時間前後「アク」を取りながら「だし」をひきます。
 きれいな「琥珀色」のだし汁。
 漉し布で漉します。
                   「そばつゆ」
 この「だし」と、寝かせておいた「かえし」とを、3〜4対1の割合で合わせ、
 荒熱を取った後、更に寝かして「そばつゆ」にします。



 同じ材料を使っても、それを作る人の個性が強くあらわれます。
 それが、その店の味になります。「そば打ち」と同じ位神経をつかいます。



鰹節について