金峰山 ふたたび             4月2日(水)〜3日(木)

天候不良や体調不良で、のびのびとなっていた「金峰山」に、やっと登る事になりました。
しかしながら、3月末の雪で、2000m以上は新雪が30cmくらい積もったようでした。
幸いなことに、山頂までトレースがあり、救われましたが・・・。
春休みで、それなりに入山者があったようです。


 4月2日(水) 晴れ

瑞牆山荘までは雪がなく、8時半には山荘近くの駐車場に到着しました。
駐車場には他に車もなく、音楽を聴きながらゆっくりと仕度にかかりました。
その後1台の車が入って来て、夫婦と思われる年配の方達が、手馴れた様子で仕度を始めました。
その後、瑞牆山へと出発して行きましたが、おそらく、かなりのベテランです。
9時には、私も出発するのですが、ストック1本、アイゼンなしで歩き始めました。
その時、熊出没の看板を見てしまい、不安になってしまいました。
カウベルは持って来なかったし、仕方ないので携帯ラジオをつけながら歩く事にしました。
あの看板は、いったい、いつの事だったのか?熊は冬眠から覚めているのかな・・・?
背中の荷は約15kgで、一泊の小屋泊にしては少し多かったかも。水も持ったので重かったです。
富士見平を過ぎたあたりから雪も増えてきて、30日の雨は、ここらあたりから雪だったのでしょうね。
トレースがしっかりあり、かなり助かったのですが、アイゼンを履かなかったのが失敗でした。
トレースがあるとはいえ、急斜面では滑るので、余計な体力を使ってしまいました。
いつもそうなんです。横着をして失敗するのです。
ストッックは2本にして「砂払いの頭」に着いたのが、14時くらいでした。かなりの遅いペースです。
本来なら、山頂に着いている時間です。

富士見平 大日小屋
大日岩
金峰山と五丈石
砂払いの頭 八ヶ岳
瑞牆山
前方は「千代の吹き上げ」 富士山

「砂払いの頭」からは視界が開け、富士山や八ヶ岳、南アルプスが、春霞の向こうに見えていました。
山頂も見えているのですが、雪とアップダウンできつそうです。
「千代の吹き上げ」側に雪庇が張り出していて、トレースは北側の樹林をまいて付いていました。
北側の斜面をトラバースする時は、結構、緊張させられました。
登って行く時、小学生?の団体と行き交いましたが(もちろん引率者有り)、あの子達もここを
通ったんだと思うと、案外たいした事ないのかも知れませんが、高度感がすごい。
足を滑らせたら何処まで落ちて行く事やら・・・。
背中の荷に両肩が悲鳴をあげる頃、五丈石の前に辿り着きました。15時半でした。
その後、最高峰まで登り、「金峰山小屋」冬季開放小屋に向かうわけですが、トレースがまったくありません。
今まで行き交った人達は、いったい何処から来たのかなァー?
それからは、時折り膝までもぐる新雪のラッセルで、夏道なら15分で行ける所を、30分もかかって
しまいました。 16時30分でした。
さて小屋へと、扉を開けようとしたら、なんと鍵がかかっているではないですか。
腰近くまで雪に埋まりながら、小屋を一周。 結局、入る所はなく、呆然と雪の上にひっくり返っていました。
もしかしたら・・・。本館の隣に「自炊場」と書かれた小屋があった。
入り口は半分ほど雪に埋まっていましたが、雪をかきわけてノブを回すと、ノブが回ります。
ここだ! それから、壁にかかっていたスコップを使い、ドアを塞いでいる雪を取り除きました。
扉が開いた瞬間の、嬉しさ。助かったと心底思いました。日の暮れる17時半でした。
ツェルトは持っていたので、最悪、野宿でしたが、−10度の中でビバーグなんて、疲れた体には酷です。
その後、まずい食事で腹を満たし、9時には就寝しました。
疲れのせいか、熊に対する恐怖のせいか、熟睡できませんでした。

雪に埋もれた全方位図盤と五丈石
山頂 (2598m)
金峰山小屋 冬季小屋入り口(除雪後)
小屋内

 4月3日(木) 晴れ

4時半には起き出し、まずい朝食で腹を満たし、7時に小屋を後にしました。
ちなみに、小屋の使用料は¥1000で、非常に良心的な料金でした。
夏道なら20分のところを、40分かけて五丈石まで登り返しましたが、手の感覚がなくなるほど寒かったです。
朝の気温は、室内−5度、外は−10度でした。7、8mの風も吹いていて、寒かったです。
私は、手袋を三枚しているのですが、それでも手がジンジンしてきます。
今日はアイゼンも装着、ストックもピッケルに変えて、完全装備です。
ところで昨日、五丈石の所にテン泊している人がいましたが、もういませんでした。
時折り、奇声を発したりしていましたが、大丈夫かな?
下山時「砂払いの頭」の所で、中学生くらいのグループ4、5人と(引率者あり)単独の人と行き交いましたが、
ピストンかな?大弛峠へ抜けるのかな?この日は、他には誰とも逢いませんでした。
樹林帯に入った所で、アイゼンを外し歩き始めましたが、あとで取り返しのつかない事態となるのです。

金峰山小屋(きんぽうさんこや 四畳半岩(テッペンに何か立っている)
山頂
トラバース
樹林帯は雪が深い
ここで転倒

富士見平まで20分位(駐車場まで1時間弱)の所まで下山してきた時に、雪の下の氷に足を滑らせ転倒。
右足が外側に90°開き、足首がら「ポキッ」と音がしました。
折れたか?顔面蒼白(だったと思います)。こんな所で救助要請か?
指を動かしてみると動きます。どうやら折れてはいないようです。
情けないやら、悔しいやらで・・・。アイゼンさえ付けていたら・・・。あとの祭りでした。
それからは、ストック2本を松葉杖代わりに、ノロノロと下りました。
車の運転は大丈夫かなあー?などと考えながら、ひたすら下りました。
もう、熊なんかどうでも良くなっていました。駐車場着が、13時。
荷物を車内に放り投げて、「増富の湯」に向かいました。

増富の湯で食事、入浴したのですが、足を温められないので、つまらない結果となりました。
今回は体力的にかなりきつく、体力の衰えを強く感じました。
雪山登山を考える時期に来たような気がします。



中高年山行記