谷川岳 1963m






H12年3月11日(土)  曇り


 前日の夜に、30センチ程の新雪が積もってしまい、大変なラッセルとなってしまいました。

 早朝のロープウェイで、天神平まで上がり、まずは天神尾根を目指しました。
 天神平に着いたとき、先行のパーティ(5,6人で男女混合)がラッセルしているのが見えました。
 ・・・が、遅々として進んでいませんでした。
 初め、何をしているのか分からなかったほどです。
 そんな具合でしたから、瞬く間に先行パーティに追いつきました。
 そこでいきなり言われたのが、「ラッセル代わってよ」
 いきなり、命令されてしまいました。そんな訳で、それから尾根まで、相棒と二人で頑張りました。
 私は輪カンジキをつけて登りましたが、足を上げるのに、手も使わないと足が抜けませんでした。
 足全部が、もぐってしまうのです。特に私の足は、他人より短いので・・・。
 夏なら15分で行けるところ、1時間もかかってしまい、ここまでで、体力を使いきってしまいました。
 尾根に辿り付くと、天神峠の方から他のパーティが続々と下りて来ました。
 ナンと、リフトで天神峠まで上がれたのです。
 ガックリしてしまいました。
 でもそれからは、他のパーティのラッセルを利用させていただく事が出来て、大分楽になりました。
 それにしても、若い人は元気一杯で非常に頼もしかったです。
 我々の二倍も三倍も、先頭でひっぱってくれました。
 リーダーから、「交代}の指示があっても、ガンガン登って行ってました。
 正しいラッセルの仕方ではないのかも知れませんが・・。随分助かりました。
 積雪は4、5mくらいだったでしょうか?途中、クレパスが口を開けていて地面が見えました。
 熊穴沢の非難小屋は、完全に雪に埋まっていて、何処にあるのかも分からなかったです。
 やがて、ヘトヘトになって(私だけ)頂上に到着。上越国境の白い峰々を望むことが出来ました。
 肩ノ小屋で少し休んで、同じルートを下山しました。
 何の苦労もなく、登ってくる登山者を横目で見ながら・・・・。
 天神平のレストハウスで、生ビールで乾杯。乾杯。乾杯。
 この山行では、腰までもぐるラッセルの辛さを思い知らされました。
 場所によっては胸まで潜る事があり、「このまま雪の中に沈んでいってしまうんじゃないだろうか」
 などと思ったりしました。
 春まだ遠い、早春の谷川岳でした。




私達は、3月11日(土)に登った訳ですが、この時一ノ倉沢滝沢リッジを、
あの「吉尾 弘」さんが(3人パーティ)登っていたのです。
そして、13日に遭難。帰らぬ人となりました。
11日に私と一緒に谷川岳に登ったSは、急遽14日、滝沢に残された二名の救助の為、
千葉県連隊の一員として、再度、谷川岳に入ったのでした。



中高年山行記