『春の朽木割り採集』
2004/04/29 (十勝管内芽室町 気温22度)
さあ!いよいよ採集シーズンの幕開けであります。
春遅い北海道だけど、さすがに4月も下旬ともなると、可憐な花が咲き始め、小さな虫も飛び交い始める訳で、G.Wの初日となった今日などは特に汗ばむほどの陽気となりました。
こうなるともうじっとしていられず、カミキリ採集なぞに飛び出したい気分なのだが、さすがに成虫の姿を見るには、あともう少し待たなければならない。
あ〜、虫の姿が見たいぞ。
ならば材割りがあるじゃないか!とばかりに、かねてからの予定通り採集馬鹿(笑)な仲間達と近場への朽木割りに出撃してきました。
どんな虫が見られるか、楽しみなのであります。
午前10時にKOBAさん宅に集合という事だったが、少し送れてしまってあせり気味に車を走らせました。
最後の角を右に曲がって、前方に目をやれば既に到着しているキリンさんと、年中タンクトップがトレードマークの金さんの姿が見えました。
何やら二人共、かなり気合が入ってる様子だなぁ。
玄関から、KOBAさん蛇メタさんも出てきて、挨拶もそこそこに出発〜!
この時点で気温は18度。
きのうまでの低温のせいか、数字以上に暑く感じられる。
10分ほど車を走らせると、目的の河川敷に到着。
橋を渡る手前で左へ折れ、細い道に入り込み、しばらく走るとちょっとした空き地があるので、そこに車を止め、後は歩きとなります。
小麦畑に面したこの林内は、ヤナギ・カシワ・白樺・カラマツなど、広葉樹と針葉樹が混生しています。
まだ木の葉が茂っていない事もあるけど、適当な間隔で木が伐採されているので、日が入って明るく、歩いているだけで、汗ばんできます。
「何が採れるかな〜。」などと賑やかに話しながら歩いていたけど、ふと気が付いて振り向くと、みんなちりじりバラバラになって勝手に採集開始してました。(汗)
それではと言う事で、クワガタの幼虫は後にして、カミキリ幼虫が入っていそうな倒木や枝を物色してみる事にしました。
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腕の太さ程のヤナギと思われる木の樹皮をはいで、表面を削っていくと、繊維にそって食痕がありました。
ホームセンターで以前購入した、ショボイ鉈ではあるが、切れ味は中々ヨロシイ。
注意深く削っていくと、いました〜。
鉄砲虫と呼ばれる独特の形をした、カミキリの幼虫です。 |
ビックリして一瞬顔を出したけど、すぐに潜っていきました。
食痕の様子からして、結構入っていそうです。
こんな材や枝を適当に持ち帰る事にしました。
何が出るのでありましょうか。楽しみ。
とにかく、それらしい材を削るとなにかしらの幼虫が入っていると言って過言ではありません。
コメツキやキマワリなどは序の口で、この世のものと思えない不気味な色と姿の虫がウネウネと出てくる事もあり、もうその時点でその木はゾゾ〜っと割る気が失せるのであります…。
そうかと言って、いくら割れども食痕の見えないそれは綺麗な断面の材があったりして、そんなのを見ると、我が家の産卵セットを割ってるようで、寂しい気分になりますぅ。
途中で盛んにKOBAさんと電話で場所を確認していた、グルコースMさん、少し遅れて青ちんさん(冷たいジュースの差し入れ、ありがと。)が合流。
グルコースMさんが早速、エライ奴を割り出してくれました。
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呼ばれたので行ってみると、材の中から、なんとキイロスズメバチが顔を出してます。
みんなビビッてます。
「越冬中でまだ動きがにぶいね〜」なんて言いつつも、私も腰が引け気味。 |
※コガタスズメバチ【Vespa analis Fabricius】と判明
普通ならこのまま見なかった事にするのだが、FMさんが欲しがっているらしい。
KOBAさんが携帯で確認を取ってみると、やはり採ってきて欲しいとの事。
蜂の世界にまで足を踏み入れたか。
恐るべし、FM氏…。
ちなみに、その後、またもグルコースMさんが別の材から4頭追加してます。
しかしスズメバチが材の中で越冬するとは知りませんでした。
調べてみると、朽木内で越冬するのは、「女王バチ」だけだそうです。
前年に羽化した蜂のうち、♂と女王以外の♀は秋には死んでいくが、女王となる♀のみが朽木や土中で越冬し、翌年自分の新しい巣を作るそうです。
という事は、この5頭は全て、女王様?
こんな女王様とは、間違ってもお近づきになりたくないものだ。
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さてクワガタ幼虫だけど、材がかなり腐朽しててサクサク割れる事もあり(と言うか硬い材は疲れるので割らないと言う話しもあるが),
比較的楽にこんな感じで幼虫が出てきました。(いいぞ、ショボ鉈) |
調子に乗って鉈を振ってると、勢い余って数頭潰してしまったけど、この辺は普通種採集の気楽さで、これがオオクワ幼虫となると一生の悔いを残して間違いなく泣いてます。
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各メンバーも、順調に採れているようです。
しかし、各材から出たこの幼虫達はなんだろうか?
ウ〜ン、はっきり言って私には同定できません。 |
ここで何度か材割り採集し幼虫を育てたことのあるKOBAさんは、経験から大体の種類を見分けられるようだが、経験不足の私には、とんと解かりません。
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ただそんな中で自分なりに感じる事は、スジの幼虫は体形が他のクワに比べ細長い感じがすること。
オニは苔の生えたような湿度高めで、しかも体に似合わず細目の材には少なく、太めの材(40cm以上)に嗜好性が高いという感じを受けています。 |
甲虫図鑑によると、確実な同定法として、ルーペなどで第一気門を拡大すれば容易らしいです。
第一気門の形が明瞭に「Cの字」の形なら、アカアシかコクワかスジ。
スジは気門の色が薄黄色なので区別がつくらしいです。
そして、オニの気門はやや直線的な「Iの字」の形になっています。
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さて、材を割ってると成虫も出てきます。
グルコースMさんが割り出したアカアシ。
羽化間もないようで、まだ背中や腹が赤いです。 |
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スジクワ〜。 |
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いつもの方も飛び出してきました。 |
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私が材を割っているすぐ横で、キリンさんが越冬中のオサムシを発見。
材の中で、この緑がかった金属的なボディの輝きは目を引きます。
よく見れなかったけど、「エゾアカガネオサムシ」じゃないかなぁ。 |
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オオツチハンミョウ。
これでも甲虫の仲間です。
この姿、どうも好きになれません。
体液にカンタリジンと言う成分が含まれていて、数頭食うと致死量に達するとか。>誰も食わんって…。 |
まだ数は少ないとはいえ、他にもコメツキやハムシなど、虫達の姿をちらほら見る事ができました。
そうこうしてるうちに、そろそろ切上げる時間となりました。
車を止めてある場所まで、斜面を上りテクテク歩いていくんだけど、来る時とは違い、暑さと材割りでかなり体力を消耗してるうえに、空だったQ-BOXケースの中は拾った材でズッシリ重く腕がダルイ。
おまけに、ケースの中で体の暖まった女王様たちは元気一杯ブンブンとうるさいし…。
あ、金さんもまだ元気一杯です。(笑)
グルコースMさん、青ちんさんとは、ここでお別れして、残ったメンバーでもう一つのポイントに行くことにしました。
カミキリの入った材があるという事で、お疲れのところKOBAさん達に付き合ってもらったのです。
ここでも金さんは元気に材を割りまくってましたね。
キリンさんの姿が見えないなと思ったら、さっきのポイントで既に満足したようで、ゴルフクラブを取り出して素振りしてましたね。(笑)
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カシワと思われるかなり太い材が横たわっていて、内部はたくさんの食痕が走り、幼虫が入っていました。
適当な大きさにノコでカットして、お持ち帰りとなりました。 |
この自然豊かな町では身近な場所でこうやって、クワガタやカミキリの採集ができるのです。
それに実際に材を割ることで、色んな知見も深まり、こうやって仲間と虫を採るという行為もまた楽しいものです。
これからは、桜も満開となり、虫の数もぐっと増えてくるでしょう。
カミキリを始めとしたクワガタ以外の甲虫にも興味が湧くと、採集対象のバリエーションがぐんと広がり、出撃への楽しみが増加します。
たまには、狙っていた虫が採れるかもしれないと言う期待感と共に今後の出撃が楽しみであります。
【KOBAさん・蛇メタさん・キリンさん・金さん・グルコースMさん・青ちんさん】
今回一緒に鉈をふるった皆さんです。
■ 記載日 2004.05.03
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