-cinema diary-

7月の映画日記


 

2001.7.19 こんな続編

ハムナプトラ2

監督・脚本:スティーブン・ソマーズ
主演:ブレンダン・フレイザー、レイチェル・ワイズ、アーノルド・ボスロー、他


鑑賞日:2001.7.1



 失われた都市・ハムナプトラでの冒険から10年……。探検家リック(ブレンダン・フレイザー)と考古学者エヴリン(レイチェル・ワイズ)は結婚し、8歳になる息子アレックスを引きつれて未だに発掘の旅をくり返していた。
 今回の収穫はスコーピオンキングの腕輪。それは実は、封印されたスコーピオンキングの軍勢を蘇らせるシロモノだったのだ。
 その腕輪を奪おうとする、謎の一団の襲来。彼らはスコーピオンキングの軍勢の力で、世界を制服しようとしていた。同時に、その軍勢の頂点に立つべき指導者として、彼らはイムホテップ(アーノルド・ボスロー)を復活させて……。


   *   *   * 


 ぶっちゃけた話、ILMの技術でならここまでのものができますよ、というCGアニメのショーケースのような作品でした(笑)
 それって映画としてどうなのよ? とも思うんですけど……まあ、それはそれでイイんじゃないでしょうか(笑)
 ……とまあそこで感想を終わらせても何の問題もないであろう作品なのですが、も少し細かいところも見ていきましょう。
 つうかこの作品、気になるところ盛り沢山です!(笑)
 とにかく、主人公を演じるブレンダン・フレイザーが強過ぎます!(笑) 最強です! 毒ヘビは素手で掴み取るし、投げナイフは掴んで投げ返すし……。銃撃でも格闘でも、向かうところまったくの敵無し、であります。
 そしてヒロインであるレイチェル・ワイズも強い! チャンバラも銃撃も、何やっても強いです。最強です。映画史上希にみる最強夫婦です(爆)
 半面、敵であるイムホテップは今回は精彩を欠いていたように思います。前作であんなに苦労して倒した彼が簡単に甦るのは何だかなー、と思わざるを得ないのですが、その何だかなーってのには、倒した方の苦労がどうこうというよりも、蘇った方の苦労の方が……(爆)
 何せ、前作であんだけ策を弄して苦労して蘇ったイムホテップ。最愛のアナクスナムンのために駆けずり回っていた彼ですが、本作では前作が何だったのかっちゅうくらい簡単に蘇りますし、アナクスナムンの方もあっさりと……(笑) とかく、今回ラクし過ぎです(笑) しかも、クライマックスでは……うーん、何か情けないぞ! 憐れだぞ!(どう憐れなのかは本編を見て下さい(笑))



 それにしても、前作のほとんどウリだった(笑)「インディ・ジョーンズ」そのまんまな秘境探検的なノリは、今回は息を潜めております。アクション自体、直接的に殴る、蹴るといったシークエンスが多いですし……。そもそも、伝奇小説的な雰囲気さえ漂っています。何せ、リックやエヴリンは古代エジプト人の生まれ変わりで、イムホテップやアナクスナムンとも因縁浅からぬ関係……って、何かそれって前作の展開や雰囲気を無視してないッスか?(笑)
 細かいところも随分とうさんくさいカンジです。中盤、主人公達は飛行船に乗って旅をするんですが……こんな飛行船、1940年代にホントに実在してたんでしょうか?
 …………。
 ……。
 てな具合に、なかなかにツッコミどころ満載の作品でありました(笑)
 なーんか前作の存在をかなり無視しているように思えまして、さてはこのテのヒット作にありがちなように、監督がすげ変わったりしているな? とか思ってましたら、手掛けたのは前作と同じスティーヴン・ソマーズ。しかも彼、自分でシナリオまで手掛けています。どうやら、こういう無節操なのが彼の作風であるみたいです。そりゃそうだ、前作は意図的に「インディ・ジョーンズ」のパクリでしたからなあ……(笑)
(「インディ〜」みたいな冒険ものを現代のSFX満載で作りたかった、と本人がインタビューで言ってました(笑))
 うーん、結構侮れない監督ですぞ、この人。



おすすめ度:☆☆☆(素直に楽しむもよし、意地悪にツッコミまくるもよし!(笑))


 


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