-cinema diary-

映画日記:特別コラム


 

2001.4.19 番外編:「猿の惑星」における許し難いネタバレ

 ……まあ、説明は不要な気がしますが、一応ストーリーを解説しておきます。
 一応ネタバレありなんで、未見の方はご注意(つうか、無駄な警告かも知れませんけど(笑))



 地球を旅立った宇宙飛行士達ががたどり着いた惑星。そこは進化したサルが人間達を隷属的に支配している、悪夢のような惑星だった……。捕われの身となった主人公だが、何とか地球へ帰還しようと、サル達の元を逃げ出して……。
 というお話であります。まあ、オチは有名ですよね。
 主人公は逃亡の果てに、その惑星上で「自由の女神」を発見するわけです。あまりにも有名な人類の手になる建造物……それを見て主人公は、遠い異星だと思っていたこの惑星が、実は地球である事を知るのです。つまり、宇宙を飛んでいる間に、ウラシマ効果で遠い未来になっちゃってた、というお話。



 ちなみに原作の方はどういう話かと申しますと、命からがら惑星を脱出した主人公は地球に帰還するのですが、やはり彼の不在の間にウラシマ効果で時は流れ、地球もまたサルの支配する惑星になっていた、というオチ。
 作者のピエール・ブールはかの「戦場にかける橋」の原作も手掛けているそうで、本作における「出向いた先でサルと戦って」「本国に帰ったらサルに占領されていた」という展開、そのサルっていうのは、えー、そのー、我々日本人の事らしいです(爆) 戦争であんだけ苦労して戦ったのに、その間に本国が占領されてたらイヤだよなあ、という意味合いのブラック・ジョークらしいです(伝聞なので合ってるかどうかは分かりませんが)
 まあ、そういうブラックな展開はいかにも小説らしい展開ではありますが、映画版の方が衝撃が深いのは言うまでもありません。そして、原作のラストを知る人にとっては、映画版での変更というのはものすごいドンデン返しであり、その衝撃はかなりのものだったでしょう。このオチひとつで、この映画はSF映画の傑作として長く語り継がれる事となったのでした。


 さて、以上のお話を踏まえた上で、下に掲載しましたDVDのパッケージ画をご覧になってくださいませ。






 ……ていうか、バレバレじゃん! いいのかこれで!



 


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