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浦和レッドダイヤモンズというプロのサッカーチームがある。
J-Leagueが発足して11年。サポーターのパワーはリーグ随一。
しかし、ノンプロ時代から歴史のあるチームには相応しくないような戦跡。
チームはどうしようもないくらい負け続けた。
Jのお荷物といわれたこともあった。実際J2に落ちたこともあった。
そう、あの試合。
延長突入でJ2落ちが決まったのに、Vゴールで勝ってしまう悲しさ。
そして、その瞬間Vゴールを決めた福田に抱きつく某選手(今は移籍)。
「あんなんじゃ戦術を理解することなんて、タイトルなんて、無縁だ...。」
そう思っていた。
そんなチームを僕は愛していた。
もちろん22年間を暮らした埼玉。8年間暮らした浦和のチーム。
最初はそれだけだった。
東京の近県なのに、神奈川のように華やかさがなく、接頭語に「だ」の付く埼玉。
県庁所在地でありながら、新幹線の止まらない浦和市(現在さいたま市)。
そんな街をこのサッカーチームは明るくしてくれるのではないか。
僕はレッズへ大きな期待を抱いていた。
しかし、発足当時のレッズは酷かった。哀れなほどに勝てなかった。
まさにそれは浦和の街そのものであり、僕そのものであった。
だからこそ、感情移入が激しかったのかもしれない。
「レッズが、勝てないからやっぱりだめだ...」
「レッズが、久しぶりに勝った。俺もまだまだ頑張れる!」
何か阪神ファンの気持ちにも似ていた。
そんな僕の愛するチームが
念願のタイトルホルダーとなった。
2003年11月3日、レッズVSアントラーズのナビスコ杯決勝。結果は4−0。
「国立で山瀬がヘッドを決めたから 11月3日は浦和記念日」(by美作直哉)
なんていう軽口も出るほど、試合はあっけなかった。
もちろん喜んだ。酒も呷った。飲みすぎて翌日会社にも遅れた。
ふられる人生しか知らないダメな男に、突然素敵な彼女ができた。
舞い上がるだけ舞い上がるが、この先、どうしていいのかわからない。
そんな気持ちだ。これからどうすればいいんだろう。
リーグ戦がある。もちろん、優勝して欲しい。
でも、なんか等身大でなくなった気がした。
僕にレッズを重ねていた日々を、レッズに僕を重ねなければならない。
レッズに相応しい僕にならなければならない。そんな気がした。
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