短歌ドリル公式記録簿 2003年10月号
 毎日のお題から即日UP!短歌のWeb練習会、公式記録です。
 Liveは万里子さんのHP<短歌ドリルBBS>で!
【ご連絡】 9/13〜9/15 不在が続きますのでUPが滞ります。
Lesson 372  Theme:『秋の果物』 by 万里子 2003/10/31
空青しわずか5つの渋柿を剥いてつるしてベランダの秋 : 万里子
渋き実の割れる様にて季節知る見あげる木々に実るアケビか : zenkyu
あかあかと照り輝きて林檎の実こたつ出したる日に買ひ来たる : 橘真知子
皮をむくナイフがひとり良くしゃべり梨の時期にも祖父は帰れず : よさ
テレビでは 噂になった 幸せ運ぶ イチゴがあると ワイルド苺 : TOSI
ぶどう狩り寄り添い微笑む写真にはもう帰らない想い出がある : shell
りんご汁ひとさじ舌にのせやれば不思議に出会ひしごときまばたき :
それなりのお金叩いて指名する皮まで剥かれたピンクのリンゴ : 美作直哉
Lesson 371  Theme:『忘れ物』 by 下町古娘 2003/10/30
振り向けば心の隅に忘れ物取りに戻ろかそのまま行こか : 下町古娘
前日のままに背負いきランドセル今日の授業に使うものなし : 橘真知子
夕陽浴ぶキリンの形のすべり台砂場に残るパンダのバケツ : 万里子
買い忘れクリームシチューに牛乳を代わりに入れたコーヒーフレッシュ : shell
天皇賞 今度こそはと 万馬券 勝負するぞ 己忘れて : TOSI
借財を忘れ物して永久の旅母の残した元気の元だ : zenkyu
髪を切る忘れたい物わすれもの鏡に映るわたしにじんで : 美作直哉
Lesson 370  Theme:『のれん』 by zenkyu 2003/10/29
リビングの麻ののれんを涼やかに揺らす秋風ひとりの食卓 : 万里子
藍染の暖簾かき分けこんにちはお蕎麦の美味いガード下の屋 : zenkyu
芸の名の麻の暖簾のしなやかさ祇園新橋男が消える : 下町古娘
「ゆ」暖簾にカタカタ鳴った石鹸と赤い手拭い『神田川』みる : ゑつ子
下駄箱の上に暖簾をかけてみた目隠し代わり主は帰らず : shell
縄のれん ダイエー勝っても チューハイ 飲んで飲んで 来年こそは : TOSI
居酒屋の暖簾くぐれど休まらずお酌に愚痴聞きサービス残業 : 美作直哉
野の花の分きてれんげのなつかしや首飾り編むかたへに権太 :
Lesson 369  Theme:『文房具』 by 美作直哉 2003/10/28
僅かなる傷にて百円文鎮 思わず買いて 庵にて保護 : zenkyu
ブンチャカチャ色とりどりの仲間達夜中に起きて文具の行進 : 下町古娘
葉巻型の万年筆で「献呈」と書きくれし叔父の健やかなりき : ゑつ子
思ひ立ち机の上を片付けてボールペンの芯取り替えし夜 : 橘真知子
消しゴムでなかったことにしたくなるそんなものほどマジックで書いてる : shell
バレリーナの舞のごとくにくるりくるりコンパス円を描き重ねる :
液晶のシャープの遺物シャーペンに飯の2割を喰わしてもらい : 美作直哉
仕事へと切り替えるために1ダース並べた緑の三菱鉛筆 : 万里子
辞任する 星野監督 筆を持ち 久万に岡田に 来年を託す : TOSI
Lesson 368  Theme:『あめ』 by よさ 2003/10/27
降る雨がかき消す前に君の影追いかけたいと願う 窓から : よさ
甘いあめじゃぶりしゃぶられ時折に打たれし鞭もさほどに利かぬ : 下町古娘
天の飴舐めて見たきと思えども霊薬はひとほど遠きもの : zenkyu
雨の日に心が落ち込んでるとき空が代わりに泣いてると思う : shell
公園のトイレに集う猫たちは毛先にキラキラ雨粒置いて : 万里子
アメジスト色の朝焼け冷え切った僕らは見つめる術しか知らず : 美作直哉
ラジオからながれる「雨」を聞きながら三善英二と洗濯してをり : ゑつ子
Lesson 367  Theme:『遊』 by 美作直哉 2003/10/25
ゆらゆらと公園の隅のブランコに座りて思ふ秋の深さを : 橘真知子
立身は男の夢と信じつつ天下を捕りて夢に遊びぬ : zenkyu
「外遊」という文字を見て憧れた退屈すぎた百字書き取り : 万里子
紫の紙に書きたる三十一(みそひと)に浮かぶ言の葉色染めにけり : 鏡の精 せり
本当の大人の遊びは何ぞやと語り明かして午前4時半 : 美作直哉
ドライブにあなたと一緒にどこへでも行ってみたいの連れてってよね : shell
ゆったりと時の流れに身を置いて遊び疲れて人生の幕 : 下町古娘
公園の遊具を卒業した夏の日と同じようにセミは鳴く : よさ
Lesson 366  Theme:『旅』 by 径 2003/10/24
倉敷のアイビースクエアに泊まったとき食事するとこなくて困った : shell
『旅の宿』くちずさみたき奈良の秋日帰りで行く散策だけれど : 万里子
目覚むれば濃霧閉ざせる山あいのみそかごとめく旅の宿りは :
強がりを無理に引き出し銭湯に小さな旅に母は喜び : zenkyu
初バイト叩いて一人一週間十五歳(じゅうご)の風は西の果てから : 美作直哉
Lesson 365  Theme:『歩く・マーチ』 by ゑつ子 2003/10/23
ただ歩く考えないであるくだけ景色が自然と変わっていくから : 下町古娘
職場への颯爽とした歩きぶりピンヒールなど怖くもなきと : 橘真知子
好きだからマーチをサイトの音楽に設定したけどイメージ合わず : shell
人生をワンツーパンチされたまま泥酔男がホームから落ち : 美作直哉
鼻歌のリズムにあわせ父親は背中丸めて歩くふふふん : よさ
振り払い独りで歩く暗がりに靴音だけは消さないように : ゑつ子
歩くこと叶はぬ最後の一年に旅のプランを語りし弟 :
散歩には種類そろえて楽しむがやはり基本は足で歩くと : zenkyu
樹の枝で一歩も歩けず鳴き募る子猫のためにはしご車が来る : 万里子
Lesson 364  Theme:『帽子』 by shell 2003/10/22
帽子通しあなたのぬくもり伝わって 後でゆっくりほほ染めて  : shell
右斜め傾けかぶるつば付きは日差しを避けず人目を避ける : zenkyu
流行のペアー帽子で訪ね来た息子の顔はまん丸顔に : 下町古娘
もう少し白髪が増えたらキャスケット、ベレーを買つていざ街に出ん : ゑつ子
紅白の帽子の子らがこわごわと芋掘りをする今日は秋晴れ  : よさ
思い出が津波のごとく湧きいずる幼顔なる綿帽子の友 : 万里子
天井の低く明るい照明に透かされぬようサンバイザー被る : 美作直哉
Lesson 363  Theme:『海の生物』 by 下町古娘 2003/10/21
まん丸な真珠のような白い貝つまみ上げたら目と目が合った♪ : 下町古娘
我が袖は乾く間もなし波の花磯のあわびの想ひならまし : 鏡の精 せり
深海の色鮮やかな魚たち竜宮の名を持つ深海魚 : zenkyu
ひったりとエイの泳ぐを眺めをり人のまばらな水族館で : 万里子
悲しくて貝になりたいと思ってた私の心開いたあなた : shell
イカ墨のパスタにしよう 今日カレが何を話すか分かってるから : よさ
銀ムツをメロだと言って威張ってる君の名前は君が付けたの? : 美作直哉
Lesson 362  Theme:『甘いもの』 by 万里子 2003/10/20
明け方の飼い猫の声は甘やかでぬくもりの中布団をかぶる : 万里子
母ネコの乳首をしゃぶる子猫たち薄目の瞳甘き時間か : zenkyu
恋してるピンクハートの砂糖漬けソーダー水にポトリと落とす : 下町古娘
潰されたビジネスバッグの大福のはみ出たアンコのごとき抱擁 : 美作直哉
この瞬間周りに人はいるけれど気にしながらもふたりの世界 : shell
Lesson 361  Theme:『味』 by zenkyu 2003/10/18
肉じゃがの煮くずれている人参に記憶の中の母の声あり : 万里子
塩分は控えめだけど糖分は摂りすぎてるかも心配な秋 : shell
蕗、よもぎ、苦みばしつた顔さえも好みとなりてわれも大人に : ゑつ子
かたちよき生クリームにイチゴのり琥珀色持ち見つめるお皿 : zenkyu
様々な秋色薫り惹かされて美味しさ苦さ溢れる想い : 鏡の精 せり
風邪薬飴炊きにしてマニフェスト白いワゴンの背中に乗せて : 美作直哉
お雑煮は男が作るふるさとのならひに父の味ひとつ知る :
芳醇に香り喉越し激しきは赤きワインの重き情熱 : 下町古娘
Lesson 360  Theme:『おめでたいこと』 by よさ 2003/10/17
初めてよ彼の口から「誕生日おめでとう」って言葉聞いたの : shell
目出度きは自分の頭と思いつつすべるギャグ言う己中年 : zenkyu
かんぱ〜い♪今日まで生きてておめでとう〜!毎日毎日おめでた続き : 下町古娘
苦しさを吐露するかわりのあとがきは「君はめでたい」われもめでたい : ゑつ子
新たなるいのちにそっと手を添える彼女の笑顔にひきこまれて : よさ
新工程立ち上げ祝いの宴会はちょっと奮発グリーン(車)で乾杯 : 美作直哉
新米のパパママがんばれその子には明るい未来を見せておくれよ : 橘真知子
言い負けて一人で部屋に帰り着くカレンダーでは今日は祝日 : 万里子
Lesson 359  Theme:『手』 by 美作直哉 2003/10/16
愛しい短い指の爪を切る長い付き合い気張って行くで〜 : 下町古娘
ブロンズの手があまたなる球場に静かに語るおのが歴史を : ゑつ子
グーがいてチョキパーがいて陽は昇りそして沈んでまた秋が来て : 美作直哉
私には甘えられるのあなただけ両手ひろげて待っててくれる? : shell
みどりごの大きく開く手のひらに存分に平和掴ませたき : 橘真知子
幾何の解メモしてくれる君の指意外に太くてドキドキしたわ : 万里子
見つめてもお金が出るもありえない手のひら見つめ己をしるか : zenkyu
秋の夜の雨は手品師一夜さに銀杏並木の色深め過ぐ :
弓づけのおさらいをして汗ばんだ手のひらに人と書いて飲み込む : よさ
Lesson 358  Theme:『スポーツ・運動』 by 径 2003/10/15
スポーツは苦手だけれど卓球とボーリングはちょっぴりできるよ : shell
風のように空に羽ばたく鳥のように筋肉が支え躍動してる : 下町古娘
灯明をあげ祈る母の傍らで雨よ降れとぞ運動会に : ゑつ子
精神の研ぎ澄まされし耳に聞く球の乾きし音は大きく : 橘真知子
サッカーに興ずる路地裏子供らはわれに「こんにちは!」と言ひてくれたり :
スクラムに力がこもるゴール際フェイントかけて隙を見つける : zenkyu
肩幅に足を広げて踵上げ窓を見つめて次の駅まで : 美作直哉
シャシャシャシャと氷の上を掃除して構えて狙う有利な陣地 : 万里子
Lesson 357  Theme:『鳥』 by 橘真知子 2003/10/14
白鳥は誰の色にも染まらずに独り生きゆく強さありけり : 橘真知子
ルリリリリ〜と相思鳥鳴く森の奥甘い余韻の空気が残る : 下町古娘
桐の木の百舌がふた月半のちに霜が下りると予言者のごと : ゑつ子
鳥たちが帰り支度をする時刻きっと私は君を待ってる : よさ
「白鳥の湖」をみて感激し寝ても覚めてもバレエ浮かんで : shell
迷い込み教室の渦小雀は見えない壁に羽を傷めて : 美作直哉
目を閉じて耳をすませて探しだす小鳥の鳴き音公園に舞う : zenkyu
先陣と見ゆる鴨二羽泳ぎゐる池広々と秋天映す :
その群れの一羽一羽に名をつけて渡り来るを待つ老司祭 : みか
海青く空青き午後ニッポニア・ニッポンの美しき血筋絶ゆ : 万里子
Lesson 356  Theme:『めい』 by shell 2003/10/11
君からの命令口調な言葉には私を気遣う優しさ隠れ : shell
三人に減りたる独身同盟は同窓会にてやけ酒を飲み : 橘真知子
自分へのお土産として購ひぬ和歌山名物さんまのお寿司 : 万里子
古ぼけた鉢へ豆腐をいれてきが銘の入らぬ古伊万里と聞く : ゑつ子
黎明のさえずりのごと朝五時に母の部屋よりラジオの聞こゆ :
内閣へ期待と語るDJが続けて掛けた曲は「迷信」 : 美作直哉
冥府にはティターンの王ハーデースオシャレな神はダンスが趣味と : zenkyu
ブランド名無きがブランドとなるごとく百均ショップは常に賑わう :
Lesson 355  Theme:『目・眼・瞳』 by 万里子 2003/10/10
心の目 近眼乱視の私でもあなたのことはよくわかるのよ : shell
強風のために涙目誰からも苛められたりしてはいません : 橘真知子
片目ずつ色の異なるハスキーのもらいてのなく籠に尾を振る : ゑつ子
眼光の鋭き視線感じては差し出すものに不安感じる : zenkyu
オレンジのコタツの灯りに目を細めまあるく微睡む猫の名「みかん」 : 美作直哉
目を閉じて秋の陽射しを受けている畳の上でまどろんでいる : 万里子
Lesson 354  Theme:『くり』 by 下町古娘 2003/10/9
くりかえす波濤の白く崩れては泡のごとくに危うい現実 : 下町古娘
マンションのベランダ越しのいが栗の淡い緑を濡らす雨粒 : 万里子
どうしてる?ついこの間逢ったのに秋の夜長に「好き」とくりかえす : shell
トタン屋根のコンとう音に犬とわれ振り向きざまにもひとつ団栗 : ゑつ子
気の早い街路樹はもうクリスマス・カラーに彩られて 東京 : よさ
のど越しの美味しい渋さマンデリンこくりと飲んでため息二つ : zenkyu
脇の下ここぞとばかりにくすぐられ父の威厳もしゃっくりの中 : 美作直哉
Lesson 353  Theme:『さ行』 by zenkyu 2003/10/8
抱かれたいささやく様な独り言女の執念触手の様に : 下町古娘
祭日の散策の途に笹の葉のさやさや揺れるさまを見てをり : 万里子
ほんの少しほんの少しのことなのにあなたの魔法で幸せ気分 : shell
おとといの件には触れず楽しげにかつさりげなく受話器を置きぬ : ゑつ子
真珠の名冠せられたる記念日のあはあはと過ぐ十三夜の月 :
そよ風に我が身を曝しランニング腰を鍛えて厄を払うぞ : zenkyu
絹ごしに紫蘇と茗荷の分水嶺九月の醤油は秋へ注がれ : 美作直哉
Lesson 352  Theme:『匂い』 by ゑつ子 2003/10/7
おとなりの金木犀が花盛り何にもせずに匂いだけ貰う : shell
温めしミルクの匂ひ懐かしむ方形の窓に利鎌の月 : 万里子
昼食を意見の通らぬ会議明けファミレスで一人カレーの暴力 : 美作直哉
夜の道星のかけらを拾ったら金木犀の匂いがしたよ : 下町古娘
ジュニパーにフランキンセンスイランイランいろんな香りのアロマセラピー : 橘真知子
にんにくを油で焦がしソース作りカジキの味は照り焼きに出る : zenkyu
風向きの変はりたるらし潮の香のコンビナートを越えて届きぬ :
朝なさな二合瓶もち山羊のゐる祖父の家へと クサギナの香 : ゑつ子
Lesson 351  Theme:『さん』 by よさ 2003/10/6
さんづけで呼ばれるときは斜交いに構えて刀をふところに秘め : ゑつ子
さんさんと五体全てに降り注ぐ8光年の身近なる太陽(sun) : 下町古娘
堕天使の降臨広げた落下傘辞めた会社の名刺のように : 美作直哉
第三章恋の話は不透明今後の展開あなたしだいよ : shell
幼なじみを「嫁さん」と呼ぶ人もいる15年ぶりのクラス会 : 万里子
散々な材料相手格闘し疲れて帰る散歩もできず : zenkyu
講義のため木戸日記ひがな読みおればさん付けとなる内閣顧問 : みか
桟橋に太き纜(ともづな)投げかけて外国船は今着岸す :
Lesson 350  Theme:『ワイン』 by 橘真知子 2003/10/4
飲みたきはミディアムボディ果実味の残る香りを試飲に求む : 橘真知子
傾けて確かめている君の目はワイン通じてソムリエを斬る :
見つめても色は変わらぬぶどう酒は飲みての顔を紅く染めてく : zenkyu
年一度出会う君とをかろうじて繋ぐワインのボトルと味と : 美作直哉
ペナン島ワインボトルでキープして飲み過ぎ化粧室に飛び込んだ : shell
あかねさす紫かほるボルドーのかすかな渋み沁みる十月 : 万里子
キリストの血を持てしぼる赤ワイン善良なれや日々の営み : 下町古娘
Lesson 349  Theme:『霊・魂』 by 径 2003/10/3
幽霊の気持ちになれば楽勝で言えるのだけど「ああ恨めしい」 : よさ
子供の頃迷子になった病院でふと見ればそこには霊安室が : shell
言霊の口より出でて飛び回る針の嵐は身に戻りたり : 下町古娘
彼岸では針のむしろと聞かされて幼い魂(たま)の身の置き場なく : ゑつ子
言霊の幸ふ(さきわう)国の乳飲子のうつくんうつくん語り初めたり :
魂のひとつのかたちとも見えるサラブレッドのたてがみ揺れる : 万里子
受け継ぐはたましいという心根と入れ物のだけお金残さず : zenkyu
黒糖のスピリットを割る熱き湯は悪口ばかりの喉を諌めて : 美作直哉
Lesson 348  Theme:『仏』 by 下町古娘 2003/10/2
顔の無き野仏達の気配あり今は静かに衣川流る : 下町古娘
海外も国内旅行も観光は宗派違えど神社仏閣 : shell
いまに皮やぶれまいかと見てをりぬそののど仏のあがりさがりを : ゑつ子
大仏の胎内巡り騒ぐ子の馬の耳にも説教響き : 美作直哉
仏蘭西の皐月の野原に二人佇つ火の如き思い添わずなりにき : 万里子
仏とは沙門の末の元は王 菩提樹見上げ思うは妻子 : zenkyu
Lesson 347  Theme:『神』 by 万里子 2003/10/1
ビシュヌとは破壊神とは夫婦でも創造を知る鏡の二人 : zenkyu
マチュピチュの地に立ちて仰ぐ神の山太陽に向き近く近くと : 下町古娘
神の呼ぶ声に従ひ十年(ととせ)経ぬめぐみを知るはさらにむずかし : ゑつ子
長引いた会議であくびかみころす神が不在の月のはじまり : よさ
大震災時が経っても忘れない神戸・長田のあの光景を : shell
洗面所鏡の僕に手を合わす梅の種にも神は宿ると : 美作直哉
零という概念生みし国にして両性具有の神も尊ぶ : 万里子
神まさぬ御前に誓ひし言の葉を互みに守りて三十年を経ぬ :