短歌ドリル公式記録簿 2004年4月号
 毎日のお題から即日UP!短歌のWeb練習会、公式記録です。
 Liveは万里子さんのHP<短歌ドリルBBS>で!
【ご連絡】短歌ドリルの年末年始休暇 : 12/27〜1/4     
Lesson 506  Theme:『休』 by 美作直哉 2004/4/30
静かなるビルの森には小鳥たち人を気にせず巣を作れるか : zenkyu
連休も食事制限休養中だけど恋だけ休みじゃないの : shell
眠るまも父は休めず 四階に米届けむとおぼろげに言ふ : むつき
休日のフリマに集ふ客達と売り子はのどかに語らひてをり : 万里子
秒針の震え一周見届けて五連休は四日目を過ぐ : 美作直哉
Lesson 505  Theme:『みどり』 by shell 2004/4/28
朝の陽に若葉かがやく楡の樹や 卯月の空をやはらかに掃く : むつき
蒼き空緑を従え道ゆきは景色流れ光は乱舞 : zenkyu
新緑の季節に君とドライブができたらいいな自慢の車で : shell
信ずるは空に太陽のぼるごと初夏のみどりのいとほしきごと : 橘真知子
縄文の貴婦人の想ひ偲びつゝ硝子越しに見る翡翠の勾玉 : 万里子
窮屈なサンセベリアの鉢植えを分ける術なく部屋の片隅 : 美作直哉
Lesson 504  Theme:『美味しい思い出』 by zenkyu 2004/4/27
つゆつけてズッと啜るが極意なりお蕎麦の味は小気味なお味 : zenkyu
バンコクでホテルの朝食バイキング美味く食べ過ぎ飛行機に酔った : shell
夕映えが青竹の水緋に染めるやっとつかめた流しそうめん : 万里子
禁止令解かれぬ踊りの蛍烏賊故郷の海に蜃気楼立つ : 美作直哉
Lesson 503  Theme:『赤い花の名前』 by 万里子 2004/4/26
赤薔薇と言われたこともあったっけ今は色さえわからぬ枯れ花 : shell
二年間人の気配の無き家の庭に石榴の花の咲きをり : 万里子
出口なし森に竦むば紅い菊迷わず摘めど道を語らず : 美作直哉
天にむけその紅き花指し示すチュ-リップとは太陽の花 : zenkyu
サルビアのあかあか燃える花壇へとじょうろを抱え一年生ゆく : 橘真知子
: むつき
Lesson 502  Theme:『玩具』 by 美作直哉 2004/4/23
ファミレスで玩具貰ひし子供たちお子様ランチはそのおまけなり : 橘真知子
膝小僧玩具にされてもう2ヶ月重み覚えた幸せの日 : zenkyu
夕暮れの窓の外には雨の音静かにめくる『悲しき玩具』 : 万里子
をさなごが指に動かすラジコンの戦車の主砲 父ねらひをり : むつき
今度こそ退院したら玩具屋へお茶犬グッズ買いに行きたい : shell
家一軒躊躇せず買い賃貸の窓辺を飾るドールハウスを : 美作直哉
Lesson 501  Theme:『ご』 by 美作直哉 2004/4/22
母性とは身籠りしとき授かるか野性の愛を超えてゐるのか : 橘真知子
午前から午後にかけてのその時間箸を進める弁当美味い : zenkyu
ごちそうの最後の楽しみ胡麻団子はふはふもごもご無口にほおばる : 万里子
「ごめんなさい」言えなくなって幾年か知らぬ間に建つ大人の城壁 : 美作直哉
珍しく着飾っててもデートとは限らないのよ誤解しないで : shell
Lesson 500  Theme:『魚の名前』 by 万里子 2004/4/21
あたたかくなったから君は休んでたバス釣りに行く 行ってみたいな : shell
還らない子供の頃の夏祭り鱧の湯引きと冷やしたスイカ : 万里子
鰍なく水辺にいると思い出す田舎の小川流れは速く : zenkyu
生まれ年同じ女優の読む鯖に合わせてみても何も変わらず : 美作直哉
Lesson 499  Theme:『心の入った漢字』 by shell 2004/4/20
芯までも凍りつくよな寒気より熱気荒れる仕事場にいたい : zenkyu
忍ぶるにひび割れてゆくものあれば夜ごと湯浴みに垢すりおとす : むつき
思慮分別所詮は世間の価値基準連れ戻さるるイラクの人質 : 美作直哉
迷惑を掛けたくないと待ち受けを君と同じ名のイラストに替え : shell
意外だわ高校時代の日記帳こんなにまじめに生きてたなんて : 万里子
Lesson 498  Theme:『菓子』 by 美作直哉 2004/4/19
春の夜のきみの笑顔を閉ぢこめてケーキの箱の金のエンゼル : むつき
写真だけ楽しんでいるスイーツにためいきだけの神戸の情報 : shell
君と行く中華街の灯あかあかと映しこみゐる大き月餅 : 橘真知子
クリームは剥き出しよりもシューが良し角を隠してひな壇の君 : 美作直哉
Lesson 497  Theme:『机上小物』 by 美作直哉 2004/4/16
百均でA5のノートと漢和辞典買って気分は短歌モードに : shell
ペーパーナイフ切るものがレターだけ電子メールは開封できず : zenkyu
ホチキスで閉じたままだねあの時の二人の呼吸重ねたスナップ : ゆーきあやか
くるくると3本の指でシャーペンを回せばにがき秋よみがへる : 万里子
解き放つ封の呪縛の吉凶は?ペーパーナイフの切っ先は丸く : 美作直哉
Lesson 496  Theme:『夢』 by 美作直哉 2004/4/15
雑音も何もないとこでふたりだけ時間(とき)を忘れて過ごしてみたい : shell
春の午後夢では虎になるらしくうたたねの猫は勇ましく鳴く : 万里子
夢のような暮らしができると先物を勧める男のくたびれた靴 : 美作直哉
Lesson 495  Theme:『朝』 by 万里子 2004/4/14
何気ないテレビの中の天気予報見ては傘を出してはしまう : zenkyu
雨の日はいつもまぶしい窓からも朝の風景君が手を振る : shell
鉢土に朝顔の種埋め込みぬまばゆき陽射し迎えるために : 万里子
朝の陽に窓をひらきて伸びをする君の胸よりあがれ 雲雀よ : むつき
Lesson 494  Theme:『曲』 by 美作直哉 2004/4/13
出逢いより紆余曲折を繰り返しふたりの今後は予測不能 : shell
曲名も歌手の名前も忘れたわ途切れ途切れの記憶のほかは : 万里子
指先が風にほどけてゆくほどの白さにひびく夜想曲かな : むつき
いつまでも頭を垂れる蛇口から落つるしずくで寝付けず 君よ : 美作直哉
地球にて水平線を引きたれば一周回りて円となりしも : 橘真知子
Lesson 493  Theme:『虫偏』 by 橘真知子 2004/4/12
蜃気楼は大蛤の吐きし気と思ひき人らの想像は好し : 橘真知子
木の窪み蛙が一匹眠ってた起こさぬようにそっと水やり : shell
放課後は贅沢な時間噴水に架かる虹など見つめていた日 : 万里子
蛸壺の如きソファーのラウンジで待ち草臥れて微睡めば君 : 美作直哉
去り際の君の言葉は虹の橋 かかるも絶ゆるものと知りしか : むつき
Lesson 492  Theme:『伝えるもの・伝わるもの』 by shell 2004/4/9
春風の悪戯している昼下がり薄物ショールと白き二の腕 : 佳肴
頬染まるはずみで胸によりかかりがっちりししてあたたかいね : shell
間違いのFAX音へ言い返す外国人との喧嘩の如く : 美作直哉
六人で糸を絡めた糸電話くすくす声の思い出たのし : 橘真知子
Lesson 491  Theme:『線』 by 美作直哉 2004/4/8
キャンパスに自由に線を描いてね でも色だけは私に塗らせて : shell
夕空に長く尾を引く飛行機雲同じ時刻のおんなじ空に : 万里子
点と線繋ぐものは一路線の枝葉に分かれる電車の群れ : zenkyu
五月雨の落つるが如くアルペッジョ奏でるハープの弦を数える : 美作直哉
Lesson 490  Theme:『音』 by 美作直哉 2004/4/7
ウェディングベールの如き雪柳風を含みてうつむきてをり : 万里子
トンネルに悲鳴のごとき風ぬけて列車にならぶ黒き埴輪ら : むつき
感覚に支配されたる暗闇で花を求める姿は凍みる : zenkyu
窓に音生まれてみればワイシャツが手招きをする日曜の午後 : 美作直哉
Lesson 489  Theme:『回る』 by zenkyu 2004/4/6
贅沢は回る寿司でも構はぬと二人並びて緑茶をすする : 橘真知子
照明が回るように流れていくメロディー流れるダンスホール : zenkyu
いのちなき回転ドアのガラス戸に翳りて映る黄泉の世界は : むつき
縄跳びのくるくるまわる輪の中に入れぬままに佇んでいる : 万里子
カラカラとハードディスクの回る音に憧れている朝の血圧 : 美作直哉
Lesson 488  Theme:『対比』 by おやなぎ 2004/4/5
まん丸なその瞳みて思い知るこの母犬にはこんな子犬 : zenkyu
寂しいがどこへ行こうと行くまいと君の自由で関係ないの : shell
新入生クラスの中は「コンポジション」四角い制服揃えてみたが : 美作直哉
指揮棒のあがるたまゆら音やみて雪崩るるごとくラ・オルケスタ : むつき
夜桜にさざめく人を守るがに春の三日月ゆるりと動く : 万里子
凸と凹 重ね合わせた掌の大小 同じ神の子なれど : おやなぎ
Lesson 487  Theme:『数字』 by 万里子 2004/4/2
一枚の葉書に寄せるこの思い二つの心通う季節か : zenkyu
私にはたったひとつの想いだけほかの誰よりあなたがいいの : shell
化粧して閉ざす三面鏡のうち若かりし日の母はをらぬか : むつき
頭蓋骨に篭り誰にも知られずに語り合おうよ100人の僕 : おやなぎ
左上顎五六七番危険です歯周病ですフラップしましょう : 橘真知子
二日酔い60兆個の細胞の罵り合いに水を打っ掛け : 美作直哉
五分咲きを確かめて待つ日曜日夜明け前から花散らしの雨 : 万里子
Lesson 486  Theme:『大』 by 美作直哉 2004/4/1
あなたっていつも私を見下ろして痛いくらいに視線感じる : shell
大きさは見かけのものと知りつつも手を出しているショートケーキに : zenkyu
待つことも待たれることも無き午後の豆大福はほのかに甘い : 万里子
闇深き宙(そら)に現る九つの惑星 我に頭(こうべ)を垂れて : おやなぎ
外つ国の声にこたへて縁(えにし)なき兵らを送る総理大臣 : むつき
自らの大きな声に驚いて朝のオフィスの人事通達 : 美作直哉