短歌ドリル公式記録簿 2004年10月号
 毎日のお題から即日UP!短歌のWeb練習会、公式記録です。
 Liveは万里子さんのHP<短歌ドリルBBS>で!
【ご連絡】短歌ドリルの年末年始休暇 : 12/27〜1/4     
Lesson 624  Theme:『紅葉』 by 美作直哉 2004/10/29
風の手がパレット開けてクレヨンで落書きしつつ紅で染め行き : いちみ
紅葉狩りこの間まで葉を持って帰るのとばかり思ってたのよ : shell
天使には紅葉のお手手かわいいよ見る見るうちに紅葉始めて : zenkyu
なかぞらを撫でて流るる掌のごとく紅葉は散らふ秋の夕べを : むつき
ゆうらりと駿河に落つる秋の陽へ鎌倉の山は手を振る如し : 美作直哉
ベランダの鉢植えに吹く秋の風サボテンのトゲに紅葉残して : 万里子
Lesson 623  Theme:『結婚』 by 橘真知子 2004/10/28
お互いをパパママと呼ぶ家庭にも恋人時代の名残を認むる : 橘真知子
気がつけばイビキを気にせず寝ているかたやセイウチかたやアザラシ・・・・ : zenkyu
新婚で質問攻めにあっていた昔と変わらぬ委員長殿 : shell
二方の熱き思いを伝えんと宴催すその日よ光れ : いちみ
同居人所詮は他人そのイビキ可愛く聞こゆる内が花なり : 美作直哉
Lesson 622  Theme:『海』 by 万里子 2004/10/26
「可愛いな」と君が言った"Baby・G"潮の満ち引き表示している : shell
潮風に吹かれ髪見せ過ぎて行くあの娘にかけよう我が思いを : zenkyu
「この波はどこから来るの?」手をつなぐ子供の眼に映る夕焼け : 美作直哉
君は乗る地球の裏の海の波ただすなほこそ巧みさのカギ : 橘真知子
晩秋の海に会いたし 窓辺より重なり崩れる雲行くを見て : 万里子
裏木戸で息子の声が釣れたよと金目鯛下げ腕の逞し : いちみ
Lesson 621  Theme:『同級生』 by shell 2004/10/25
気がつけばおない年たち厚化粧我が腹見れば臨月近し : zenkyu
カラオケで盛り上がるのは懐かしのアイドルたちのヒット曲だね : shell
真夜中の着信メールは二児の母の乙女に戻る休息伝ふ : 橘真知子
パッとせぬおかっぱ眼鏡は幼虫と10年振りの隣の君は : 美作直哉
黒い眼の「本日入荷」の子犬たち同窓会はたぶんないよね  : 万里子
君となら大丈夫だよ同い年気心知れて共白髪まで : いちみ
Lesson 620  Theme:『ペット』 by 万里子 2004/10/22
寝顔まで見つめていたいその時は暖かきコタツで添い寝の時 : zenkyu
水槽の歪み見つけて我が心重ね合わせる深夜零時に : いちみ
帰りたいアレルギーで注射され「りら」は私に目で訴える : shell
「まよいがめあずかってます」と門柱に貼り紙ありて優しき気配 : 万里子
犬小屋の奥に入りたる錆色の鎖の先に動く君なし : むつき
どの家もセキセイインコの名は同じ スズメと並ぶピーコどこの子 : 美作直哉
Lesson 619  Theme:『光』 by 美作直哉 2004/10/21
木漏れ日を目を細めて見つめてる森林の奥は異界の調べ : zenkyu
山々が空との境整えて音も立てずに僅か霜降る : いちみ
お互いが近くにいればわかるのね秘密光線出してるように : shell
万馬券プレゼントせし騎手の眼は表彰台で涙に光る : 万里子
てのひらをかざして秋の太陽を見る わがために射す光なし : むつき
如何ほどの光照らせど黒は黒 節目のケーキのロウソクを吹く : 美作直哉
Lesson 618  Theme:『記念』 by zenkyu 2004/10/20
生まれ月君が私に親しみを抱いてくれて 三年経った : shell
雛祭り来年こそはと意気込んで入籍の日はこの日にと決め : zenkyu
肩肘を張らなくなって幾年か 素直に読めるサラダ記念日 : 美作直哉
記念樹に一握りずつ土落とし大人気分で卒園したね : 万里子
カレンダー赤丸付けて待っている君に逢う日を指折り数え : いちみ
Lesson 617  Theme:『あう』 by 美作直哉 2004/10/19
お互いに元気の素は見つめあいアホな話で安らげるから : shell
シナモンとミルクの泡の溶け合ふを見つゝとけゆく微かな屈託 : 万里子
水槽に顔を近づけ百面相負けぬ気がせぬ 親戚かも : zenkyu
両の手を合わせてすがる神棚の下に動かぬPCひとつ : 美作直哉
山手線降りて手を振る幼子と目の合ひて笑む秋晴れの午後 : 橘真知子
Lesson 616  Theme:『贈り物』 by いちみ 2004/10/18
待ちぼうけし続けついに贈り物流浪のシャモン二人で歩き : zenkyu
誕生日初めて君にプレゼント渡せてほっと胸キュンしたわ : shell
間違えた編目の中にも潜んでた君の微笑み手編みのマフラー : 美作直哉
おやすみと電話に言へばひはひはと指のひまより漏るる蛍火 : むつき
銀杏は秋の実りと思へども路上に広がる香り凄まじ : 万里子
 我が父母にたおやかなるや感性と魂貰ふ神無月かな : いちみ
Lesson 615  Theme:『付箋』 by むつき 2004/10/15
辞書によれば付箋とは我がうなぢからはみ出しし「劣」と書かれたラベル : 橘真知子
『ふぅ』と言う付箋一枚貼り付けてぽてぽて歩く秋の日溜り : いちみ
文庫判付箋だらけの地図を持ち君と行きたい場所があるのよ : shell
追憶ははかなき書物 むらさきの付箋の先に闇はしたたる : むつき
重要なページにはさむしおりより心を込めて付箋をつけて : zenkyu
公転の付箋のとしての新しき手帳溢れる冬の店先 : 万里子
Lesson 614  Theme:『鉄道』 by shell 2004/10/14
駅舎には駅長の姿見れない無人駅でも乗客笑顔 : zenkyu
いつの日か君と行きたい北斗星で北の国へと 夢で終わるの? : shell
鉄ちゃんと駅弁マニアを友に持ちプラン任せて旅に行きたし : 橘真知子
遠方に列車の過ぎる音のして秋の朝明の空は脈打つ : むつき
特急が過ぎる線路の枕木の砂利のひとつが静かに割れる : 美作直哉
夢描き心の旅に我も乗る夜明け前かな銀河鉄道 : いちみ
Lesson 613  Theme:『遠方からの来客』 by zenkyu 2004/10/13
思い出す顔が違うと目をこすり懐かしき子はたくましくなり : zenkyu
花卉市場見学のため上京す伯父のいびきに誰も眠れず : 橘真知子
執拗につけまわされたストーカー異星人なの 夢の中にて : shell
サボテンの鉢に一粒埋めてみたメキシコ産のアボカドの種 : 万里子
鏡台に闇夜はしんと満ちゐたれ我こそ<われ>にもっとも遠し : むつき
遠き友高砂門出の光る日に福風担ぎ馳せ参じる : いちみ
Lesson 612  Theme:『子供』 by 美作直哉 2004/10/12
「オリバー」古き映画の子役たちマーク・レスター、ジャック・ワイルド : shell
運動会あきれるほど多いけど参加できずに外からながめ : zenkyu
自転車の前に後ろに子供乗せ力いっぱい母は漕ぎゆく : 橘真知子
水平に腕をひろげて砂浜へ走るおまへは真夏のひかり : むつき
夕立に子等の声々高まりて静まりしのち木々はきらめく : 万里子
それぞれの遺伝子を積み子供等のいじめという名の生存競争 : 美作直哉
Lesson 611  Theme:『野球』 by 橘真知子 2004/10/8
ふがいなきNPBの在り方に水島新司も見切りをつけり : 橘真知子
悪球(あっきゅう)を好んでたたく咥え枝フルスイングで球は場外 : zenkyu
「○○が負けた次の日不機嫌や」そう言ったのは君で二人目 : shell
「雲は湧き光溢れて」流れ来るラジオ聴きつゝ解きし数式 : 万里子
野球部員の汗のにほひを夜ごとに吸ひながら熟れゆきたる部室 : むつき
人知れず挿げ替えられしトラッキーメディアの威を借る親に雨降る : 美作直哉
Lesson 610  Theme:『星』 by いちみ 2004/10/7
雨上がり見あげた空は満天の光あふれる星のステージ : zenkyu
独りゐて「流星群」を聴きながら流す涙の意味はわからず : 橘真知子
夜になり星座盤持ち近所の子集めて散歩古きよき時代 : shell
ベランダの椅子に座りて猫と見る星なき空に雲はうごめく : 万里子
星消えし夕焼け白夜の東京のプラネタリウムで先ずは一献 : 美作直哉
懐かしさ口に含みて彩の金平糖の溶ける時まで : いちみ
Lesson 609  Theme:『赤』 by 万里子 2004/10/6
熱血の仮面の色は紅の戦隊ものは赤がリーダー : zenkyu
神無月衿に羽根つけ構内を一日券持ちせかせか歩く : shell
ウィンドウにくまのプーさん並びゐてシャツあかあかと遠し 革命 : むつき
ここではないどこかがいいと湯の中に飛び込みし海老赤く静まる : 万里子
剃刀に打ち負かされて滲む血の色に己の平凡を知る : 美作直哉
 ななかまどまだまだ先で色付ず身代紅く今日の夕日 : いちみ
Lesson 608  Theme:『しんにゅう』 by shell 2004/10/5
請進(チンジン)と招かるる家全員で皮から作る餃子を食めり : 橘真知子
遠州をまじかに感じるここに住み武蔵の生活忘れるか : zenkyu
一度だけ遠慮しながら聞いた君即答したからほっとしてたね : shell
病む姉の顔色戻り安堵して見舞い帰りの肌寒い道 : いちみ
Lesson 607  Theme:『時間』 by zenkyu 2004/10/4
待つことも君との時間と思ってる気遣いしてくれ嬉しかったよ : shell
一年の重ねし時を否定して君は手を振る 砂はらふごと : むつき
くるくると回る針かな追い駆けて急ぎ足なる吾人生も : いちみ
夕餉より多く感ずる飲み薬切り分けながら時間を惜しむ : 橘真知子
俺二人雇えるならば惜しまない三面鏡を覗きネクタイ : 美作直哉
繰り返す時に阻まれ人の子は罪繰り返し輪廻はめぐる : zenkyu
暮れ急ぐ秋の桜の狂い咲き生あるものの悲しみを見ゆ : 万里子
Lesson 606  Theme:『見』 by 美作直哉 2004/10/1
女医の指左右に動くを目で追へばひどきめまひと診断されり : 橘真知子
初めての挨拶交わす同じ名は見舞いついでの変人めぐり : zenkyu
そろそろと沖の島影目をやれば祭り旗たて見ゆる船団 : いちみ
紅葉のトンネルはしゃぎながら行く君のかたちに光はあそぶ : むつき
墓参り別の道より行ったなら箕面のお猿がめんちきってる : shell
一見さんお断りの店減るごとに京都の町は都市めきてゆく : 万里子
夢を見ることもできない世になって平和という名のまったりが続く : 美作直哉