短歌ドリル公式記録簿 2004年12月号
 毎日のお題から即日UP!短歌のWeb練習会、公式記録です。
 Liveは万里子さんのHP<短歌ドリルBBS>で!
【ご連絡】短歌ドリルの年末年始休暇 : 12/27〜1/4     
Lesson 660  Theme:『区切り』 by  万里子 2004/12/28
しおりには夢の続きを覚えさせまたくる夜にページをめくる : zenkyu
過ちも馳せぬ思いも今此処へ置いて開くるや睦月の扉 : いちみ
来年は絶対しないぞと決めたのに年末年始病院で過ごす : shell
ゆっくりと切り取り線を千切るよう除夜の鐘の音寝床へ届く : 美作直哉
松飾り注連縄少し値を下げて商店街のつごもりは過ぐ : 万里子
: 橘真知子
Lesson 659  Theme:『忙しい』 by  zenkyu 2004/12/27
朝ごはん食べつつチェックするメール今日の仕事がまたも膨らむ : 万里子
新しい睦月の譜打つ出勤簿 我が身急がし心せわしき : いちみ
心待ち次にあうまでの日々さえも君は短く感じるんだね : shell
鍋二つ火にかけながらまな板に包丁走らせじゃがを皮むき : zenkyu
忙しい我を羨む父の背は丸く小さく蜜柑を毟る : 美作直哉
Lesson 658  Theme:『クリスマス』 by  shell 2004/12/22
聖夜には賢者の旅にベツレヘム道を示して御子を祝うか : zenkyu
天使にも堕天使達も全世界聖夜(イブ)と言う名の夜が落ちてき : いちみ
髪切ってひとりぼっちのクリスマス君は仕事ねそう思っとこ : shell
ものという愛を表す西洋のイベントなどに救われてみる : 美作直哉
クリスマスソング流れし商店街今日はお正月の歌の流れる : 万里子
Lesson 657  Theme:『冬至』 by  万里子 2004/12/21
本日の入浴剤は柚子湯です カボチャ買い置きないからプリン : shell
太陽がいちばん遠い日うすぐもり明日からはまた近づくうれしさ : 橘真知子
柚子の香で湯浴みしつつや送る夜は膿みつつ太る月と過せり : いちみ
短き日夜の長きを感じさせ活字よむ目にめがねが優しく : zenkyu
今ここが底だと判る素晴らしさ 景気の行方が判らぬ冬至 : 美作直哉
薄墨の空に浮く月白くして冬至の湯のため柚子を購う  : 万里子
Lesson 656  Theme:『金偏』 by  美作直哉 2004/12/20
バス釣りに君と一緒に行きたいな けれど私は足手まといね : shell
冬空をバックに鋭さ増してゆく針葉樹の色くろぐろとして : 万里子
実態の見えぬ市場に鋼鉄のカンという名の補助線を引く : 美作直哉
砲金を削りだしては鑢がけ日がな一日職人の技 : zenkyu
色重ね雲の兵隊鉛色行進しつつ冬空を行く : いちみ
Lesson 655  Theme:『とぶもの』 by  shell 2004/12/17
ドクターのアイデアは良し跳べる靴 そを買ふ君はどうかと思ふ : 橘真知子
絨毯に願いをこめておまじないとびはしないが夢がとんでく : zenkyu
夢うつつ儚きものの願いだけ飛べる心や夜に訪れ : いちみ
長い橋渡って"りら"と散歩した歩き疲れて飛んで帰りたい : shell
若きらのひたすらメール打つカフェは文字のさながら飛び交ふごとし : 万里子
パラパラと蛍光灯の落雷にガムの銀紙フライトを待つ : 美作直哉
Lesson 654  Theme:『訪う』 by  zenkyu 2004/12/16
遠方に友を求めて彷徨えば優しき声に笑顔が付いた : zenkyu
来年は春が来るかな来ないかな期待はしない時を待つだけ : shell
夜も更けて彷徨い訪ね君が香を夜風に聞きし野に佇むや : いちみ
日付さえ忘れるほどの歳末も周期違わず三日月は来る  : 万里子
Lesson 653  Theme:『光』 by  いちみ 2004/12/15
パノラマを一夜限りに見せられて仰ぎ見る吾なんと小さき : いちみ
ルミナリエ君と行きたい気がするが人混みは苦手だから無理だね : shell
眩しさに目を潤ませたVゴールザスパの勝利に背筋を伸ばす : 美作直哉
夜の闇切り裂き紅き光さす夜明けの時は天は火災に : zenkyu
Lesson 652  Theme:『うつ』 by  shell 2004/12/14
胸をうつ風の調べを聞きながらギターを抱いてグラス傾け : zenkyu
私は真っ直ぐにしか投げないよ君が打つ気になるまで待つわ : shell
黙々とキイを打ちつつ思ひやる椅子の高さは合ひてをりしか : 橘真知子
抑うつ剤マツキヨの中を探しても見つからないまま人ごみの中 : 美作直哉
駅前のタイルを靴で打ち鳴らすタップあるいはラップパフォーマー : 万里子
一定の法則守り時を打つ時計に似たり胸の鼓動や : いちみ
ベランダに雨は激しく打ち付ける雨の止まない日はないんだと : ドラゴンナイト
Lesson 651  Theme:『氷』 by  万里子 2004/12/13
流氷は北から流れ港まで 冬の辛さを 覆い尽くして : zenkyu
過ぎてゆく確かなものを背負ひつつきょうはふたつのカキ氷買う : ドラゴンナイト
太閤が名付けた屋号のあの味を食べに行きたい"氷くるみ餅" : shell
プチプチとあの日の時が溶け出づるグラスの氷ゆるりと眺む : 美作直哉
氷柱に閉じ込められし薔薇の花パーティの夜はだるく過ぎ行く  : 万里子
冷えすぎて心の氷溶けぬなら指であたため角の去るまで : いちみ
Lesson 650  Theme:『走』 by  美作直哉 2004/12/9
一緒には走れないから君のあと見失わない程度についてく : shell
草原を二匹で走破してみたい 翔けろ子犬よ 老人も行く : zenkyu
走るなら君と同じスピードで景色も見えて少しゆっくり : いちみ
夕暮れの空をくくくと走り抜け雷の予告編の稲妻 : 万里子
駆け回る山手線のプライドの如き尾灯はネオンに霞む : 美作直哉
Lesson 649  Theme:『しずく』 by  shell 2004/12/8
天よりの恵みの雫肩にうけ傘を忘れたことに感謝し : zenkyu
つらくても明るいヤツだと思われて睫毛のしずく気づいてくれず : shell
太陽の雫貰いし散らばりて星冴え光る大雪の頃 : いちみ
一葉の冬のしずくが足に舞う 横断歩道の赤まだ続く : 美作直哉
クリスマスの光りのしずく降り注ぐ窓のうちにも争いはある : 万里子
Lesson 648  Theme:『本』 by  shell 2004/12/7
人狼になる少年は本を読む満月までを怯へて過ごし : 橘真知子
何事も書き込んであるか占い広げるページスロットのよう : zenkyu
腰痛がなくなったのでゆっくりと時間忘れて大型書店 : shell
臍の緒の如き藁しべ一本を持ちてこの世に生を受けなば : 美作直哉
物語の初めも終りも知らぬまま今日という日のページをめくる : 万里子
Lesson 647  Theme:『調味料』 by  橘真知子 2004/12/6
「さしすせそ」知らぬ美人のタレントに作れるものか肉じゃがなどは : 橘真知子
味付けに見知らぬものを使い出す可愛い親戚いま18 : zenkyu
鈍感な君の傷口広げてから塩をすり込む できないけどね : shell
ぽっかりと心に穴が現れし塞がる様に君が味付け : いちみ
どうにでもなれと炒飯躍らせてラー油と間違うアンチョビソース : 美作直哉
カレーのにおい流れ出る5軒並んだ新築の建売住宅  : 万里子
Lesson 646  Theme:『ネット』 by  shell 2004/12/3
カラス避け足でかき分けゴミだして出かける今朝に夜明けは近い : zenkyu
懐かしい人の写真をネットにて 昔の想い出にしておこうね : shell
ヘディングのベクトルの矢が突き刺さりボールはネットにひとり佇む : 美作直哉
声援が一瞬途絶えてまた湧き上がるゴールネットは揺れている : 万里子
Lesson 645  Theme:『癖』 by  美作直哉 2004/12/2
気がつけば鼻毛が薄くなってゆく 鼻いじられ鼻毛がなくなり : zenkyu
ニューバラの踵つぶして玄関の鍵かけながら足をねじ込む : 橘真知子
曖昧な返事をされると落ち込むよ君は気づいていないでしょうね : shell
我が顔を見れば必ずおおあくび信頼だよねとシッポをなでる : 万里子
まず否定それから己をを肯定す野党のような上司の朝礼 : 美作直哉
爪を噛むその癖明日は辞めたくて光の中へ少し出てみる : いちみ
Lesson 644  Theme:『記憶』 by  万里子 2004/12/1
君とずっと逢ってないような気がするわこんな想いは私だけなの : shell
手繰る紐記憶の欠片は朽ち果てて足の骨には髄も残らず : 美作直哉
風に揺れる褪せた青さは悔いに似る忘れな草は執着の花 : 万里子
言の葉にのぼる事なき事柄もいつかは笑みを交えて語る : zenkyu