短歌ドリル公式記録簿 2005年1月号
 毎日のお題から即日UP!短歌のWeb練習会、公式記録です。
 Liveは万里子さんのHP<短歌ドリルBBS>で!
【ご連絡】短歌ドリルの年末年始休暇 : 12/27〜1/4     
Lesson 679  Theme:『離れる』  by  美作直哉 2005/1/31
話しつつドレッシングをかけるときサラダにはオイル多めになりぬ : 橘真知子
もう君には着いていけないと思ってた 真実知ったから離れない : shell
唇を俄かに去りし言の葉の重さひとつも解らぬ別れ : 美作直哉
すがりつく子犬の前足重くて通勤疲れ3倍になり : zenkyu
餌求めちょんちょんと冬枯れの小枝揺らすや冬鳥飛びて : いちみ
Lesson 678  Theme:『ゆとり・余裕etc』  by  万里子 2005/1/28
寂しさと摂食障害ゆとりなし医師の前での不覚の涙 : shell
無くしてはまた欲しがるは時間だけ過ぎたる休暇思い起こして : zenkyu
終電が無ければ徒歩で帰りなむ歩きゐる間に歌詠みながら : 橘真知子
小走りに所用すませて帰途につく我を見下ろす大いなる魚  : 万里子
果てのない円周率は「およそ3」「ゆとり」の類語に「ぞんざい」とあり : 美作直哉
朝点ての珈琲含む一時に湯気の行方もゆとると揺らぐ : いちみ
Lesson 677  Theme:『血縁・地縁』  by  美作直哉 2005/1/27
血縁は食事の時に現れる兄弟の癖父親に似て : zenkyu
彼の人と同じ名前の我が従弟趣味が共通釣りが大好き : shell
仕上がりの悪しき我が子の大粒の涙の五割は僕の遺伝子 : 美作直哉
日にかざしこの手に見ゆる血潮にも親から貰う良きも悪きも : いちみ
Lesson 676  Theme:『雪』  by  zenkyu 2005/1/26
白雪を綿菓子みたて歌を詠み真冬のひととき真夏にかえて : zenkyu
久しぶり雪が降りそな寒い日に外に出たけど心満たされ : shell
渋谷からチェーンを着けたバスに乗り白き舗道を行く大晦日 : 橘真知子
月光に雪原蒼く蘇る 甘い香りの星の間に闇 : 美作直哉
天からのまだ見ぬ雪の贈物今年の冬や幸か不幸か : いちみ
Lesson 675  Theme:『最低』  by  shell 2005/1/25
海よりもまだ低き土地暮らすには水車はいるし英知もいるし : zenkyu
計画もすべて変更 挨拶もできなかったね今年の年明け : shell
心から悲しい時がありますか?ただ時々にブラックホール : いちみ
同胞も歴史もすべて踏みにじる犯罪者の名は読めないままに : 美作直哉
Lesson 674  Theme:『着る物』  by  いちみ 2005/1/24
手袋の片手が並ぶフリマあり「満ちる」という語が頭を過ぎる : 美作直哉
入院中気持ちだけでも明るくねフリルのついたピンクのパジャマ : shell
編み糸の少し縮んでマフラーや姉のお下がり十代の頃 : いちみ
Lesson 673  Theme:『土』  by  美作直哉 2005/1/21
新聞社の投票コーナー土星には土星人ありと思ひたきやう : 橘真知子
散歩には野の花愛でて川を行きモグラの存在盛土(もりど)に見る : zenkyu
はつなつの土の香著し 樫の木の下に埋めたるいもうとの櫛 : むつき
友来たり干支の土鈴を手土産に今年の運や僅か微笑む : いちみ
車見せ、夢を語ってくれたのも別の日だけど土曜の出来事 : shell
異星人思しき土偶は成虫で天に召される我等の果てか : 美作直哉
セメントと鉄に囲まれし我が部屋も春には春の土の香漂ふ : 万里子
Lesson 672  Theme:『火』  by  橘真知子 2005/1/20
大寒に季節が来ないと目の前の焚き火にあたり頬を火照らせ : zenkyu
「止めへんぞ」職場内での禁煙に怒った君も私は好きよ : shell
火は何処鍋煮えたぎるIHコンロの如き犯罪心理 : 美作直哉
国境も世代も乗り越え涙する『セントエルモスファイアー』の日々 : 万里子
台所湯を沸かす間にストレッチ狭くも巧みに足をのばして : 橘真知子
不知火に姿ちらちら火を焚きて魚場に陣取る烏賊釣り船や : いちみ
Lesson 671  Theme:『風』  by  万里子 2005/1/19
風の名を子犬につけて目細めるシルフィという娘ができた : zenkyu
ホントに忙しかった君なのに「気にせんと食べろ、風邪ひくなよ」と : shell
夜も更けて心に風邪を引きそうな君にメールを恙無きよう : 橘真知子
焼肉の香りを運ぶ北風のばつ悪そうな小さなつむじ : 美作直哉
国境も世代も乗り越え涙する『セントエルモスファイアー』の日々 : 万里子
Lesson 670  Theme:『バス』  by  shell 2005/1/18
揺れる身を椅子に押し付け車外見る稲穂の道にバスは揺れてる : zenkyu
見も知らぬ老女と言葉交わしてるスーパーそばのバスターミナル : shell
人生の乗り合いバスに揺られつつ右に左に道や切れ行き : いちみ
ひとりの母にひとりの子それぞれ渡し送迎バスは帰途につく : 万里子
古都を縫う修学旅行のバスはまだ巨大迷路の人生知らず : 美作直哉
霙降りバスターミナルの屋根の上ちいさな冬の足音あまた : 橘真知子
Lesson 669  Theme:『歌始め』  by  zenkyu 2005/1/17
花を愛で風に酔いしれ歌を詠む川の音に心は和んで : zenkyu
早々にボヤキ短歌を詠んだけど思い過ごしをしてたの?私 : shell
楽しげに母の初釜詩会と着物選びの日々やセピアに : いちみ
いのちなき言葉を歌に整へてわが掌を走る葉脈多し : むつき
Lesson 668  Theme:『新月』  by  いちみ 2005/1/14
下天には覇王の居場所あるものか本能寺には月明かり無し : zenkyu
月の色そんなことすら悪いほう 優しい君は去年で終わり : shell
雪雲の間に見ゆるフの月や睦月の空に凍えて居りぬ : いちみ
昼青く輝く月に思いなど馳せる者なし朝のホスト : 美作直哉
Lesson 667  Theme:『天候・気象』  by 美作直哉 2005/1/13
大晦日初雪舞い散る窓の外愛しい君は何をしてるの? : shell
にわか雪傘もさせずに濡れ鼠靴底目詰まり滑る道路 : zenkyu
炎では取るに足りない5℃10℃冬の剣を見据える眼 : 美作直哉
神様の落とす涙が雪になりはらりはらりと熱き地球へ : いちみ
Lesson 666  Theme:『獣』  by 橘真知子 2005/1/12
野獣とて親心には変わりない子供をなめる姿やさしい : zenkyu
私より年下と聞き驚いた“りら”の頼れる獣医師殿が : shell
獣の罪を犯した男にも奇病の確立当て嵌める記事 : 美作直哉
獣らの王なりし日のたてがみの残れる獅子の瞳の硝子 : むつき
鬣が風に靡き手綱取り過ぎ行く人の愛馬美し : いちみ
Lesson 665  Theme:『花の名前』  by 万里子 2005/1/11
山茶花の紅き花びらデジカメに寒風吹いて指がかじかむ : zenkyu
紅い薔薇持って来いとは言わないがもっと顔見せて欲しいんだけど : shell
散る花のひとひら落ちてうす青き水面にゆらぐ桜並木は : むつき
芍薬も知らぬと思しき新成人振袖の中の携帯が鳴る : 美作直哉
白牡丹時代遅れの姫君のごとく咲きをり番傘の下 : 万里子
父逝きて主無き事知るように二度と芽吹かん庭の小菊や : いちみ
Lesson 664  Theme:『予兆・前兆』  by zenkyu 2005/1/7
花芽どこ探して歩く梅畑固く結んだ芽には色なし : zenkyu
境内の緋寒櫻や春を見て僅かほころぶ木枯らしの中 : いちみ
直前に入院してる夢を見たしなくて済むこともあるけど : shell
あらなみはもくしつづける何万の唐にゆきかふ帆を運びつつ : ドラゴンナイト
白木蓮のつぼみのふくらみゆく睦月幹のうちなる季はめぐるらし : 万里子
ことのほかシンビジウムの花茎増えこの春は花の絶へることなし : 橘真知子
寒風に揺るる梢にまだ固し つぼみの奥の春は幼く : むつき
地震(なゐ)起こる三分前に目覚む我を鯰宜しく信じてみぬか : 美作直哉
Lesson 663  Theme:『色』  by shell 2005/1/6
「色彩のブルース」歌ふ大晦日2005年へ持ち越した恋 : 橘真知子
紅に空を彩る朝日には年の初めを色鉛筆に : zenkyu
君の服と同じで心が真っ黒よ素直に言葉とれなくなった : shell
白・黒・金迷ひ迷ひて買はざりし招き猫なほ心に残る : 万里子
色持たぬ水と空気に依存してボクらは生きる色即是空 : 美作直哉
初春の朝日浴びつつ山裾の虹色光り霧や舞い立つ : いちみ
Lesson 662  Theme:『温(暖)かい物』  by いちみ 2005/1/5
”りら”が居てコーンスープが飲みたいな またも絶食家は遠いよ : shell
ゆうらりと湯船で夢の切れ端を昨日のドラマのカミソリなども : 美作直哉
 手枕で転寝しつつ夢の中肩に毛布の君が優しさ : いちみ
腕枕寝転ぶ子犬を手でさする二匹の触合い布団ぬくく : zenkyu
Lesson 661  Theme:『正月系』  by 美作直哉 2005/1/4
福袋求むる人の行列は暮らしといふ名の幸溢れをり : 万里子
厨房でおせち作りや母譲りふふっと笑ふ味のそれぞれ : いちみ
病窓より初詣でから帰ってく晴れ着の人がうらやましいな : shell
宝くじ外れて向かう現実の最初の砦「仕事始め」か : 美作直哉
初夢を揺り起こされ目覚めると「どうしたの」の聞く妻が涙眼 : zenkyu