万里子と直哉の短歌ドリル 2002年8月
 万里子さんのHPで日々交換している短歌です。相聞...ですかね。
*「万里子さん」てダレ?
ものもらい目立つかどうか君に聞く話できるなら髪も染めよう 直哉 2002/8/31
猫にひげ我に黒髪あるゆえに夏の終わりの空白を知る 万里子 2002/8/31
ティファニーの隣はテントの青シート今日の阿倍野は36℃ 直哉 2002/8/29
ティファニーで朝食とりし麗人は意外に太き骨を持つ人 万里子 2002/8/30
純白のタンクトップは彼のため冷蔵庫で待つなめらかプリン 直哉 2002/8/26
甘党の父の最期の喜びはのみどをくだるプリン一匙 万里子 2002/8/26
いもむしは誰に学んで蝶となる大人になりたい少女らの夏 直哉 2002/8/25
うすあおく唇を染め爪染めし少女らは待つ夏の夜の夢 万里子 2002/8/25
腐りかけた西瓜の夕日秋近し線香花火の雫も急ぐ 直哉 2002/8/24
地蔵盆踊りの歌のやみしのちなだれるごとく秋の風吹く 万里子 2002/8/25
耳栓を付けて驚く僕の鼓動ただ立ち尽くすプールの姿見 直哉 2002/8/23
校庭の夜のプールに浮く月を君と二人で眺めたかった 万里子 2002/8/24
思い出のマシンガンとなる千名の印鑑タワー巡らしたなら 直哉 2002/8/21
マシンガン・トークで売ったコメディアン今は老いたる文化人なり 万里子 2002/8/21
チューニング微妙に狂った弦と声ただその全てに少女は焦がれる 直哉 2002/8/20
あらかじめそこに置かれた死のごとく少女を誘う Light My Fire 万里子 2002/8/21
ゆうらりとバターが溶けるフライパンほっとけーきのような夏の日 直哉 2002/8/19
日常を葛湯のように曖昧に過ごし続けたあの夏休み 万里子 2002/8/20
不自然な静寂に浸る子供たち一歩大人へ線香花火 直哉 2002/8/18
コンビニの明かりに群がる子供たち家ではシチューがコトコト煮える 万里子 2002/8/18
国よりも人命よりも守るべきものはこの愛 終戦記念日 直哉 2002/8/15
黙祷をしつつ横目で君のことそっと見ていた終戦記念日 万里子 2002/8/15
腹を見せ絶え絶え叫ぶ油蝉人身事故のホームの上に 直哉 2002/8/14
ひとしきり羽ばたく音の聞こえしがふっつり途絶え猫は去り行く 万里子 2002/8/14
飛び上がれ散れ舞え花火夜を照らせ僕の光よ太陽となれ 直哉 2002/8/13
桃色のふくらすずめの帯を締めしゃがんで見ていた線香花火 万里子 2002/8/13
生卵ソースかき混ぜ自由軒大阪はたぶん本能の街 直哉 2002/8/12
バーゲンの卵のパックも売れ残る「滋養豊富」と言いしは遠き日 万里子 2002/8/12
命綱外すも芸の軽業師リストラ知らずの役人の前 直哉 2002/8/11
塀の上バランスたもちて歩きをり役人という名の軽業師 万里子 2002/8/11
どくどくと頭痛の波に乗ってくるあんなことこんなことなんで言ったの 直哉 2002/8/10
あのときにあなたに言った一言が別れの言葉になってしまった 万里子 2002/8/10
発射台ビル駆け上る熱風が高く掲げる真っ青な空 直哉 2002/8/8
ブーメランのごとくに地上に戻り来し雲のかけらを雨と名付くる 万里子 2002/8/8
赤信号彼女が手を振る道の向こうSTAR WARSへ七夕の夜 直哉 2002/8/7
いつだって夢では素直になれるのにあなたの前では拗ねたりするの 万里子 2002/8/7
阪神が勝たねばウチは飯食えぬ おにぎり包んだオヤジの新聞 直哉 2002/8/6
新聞におにぎり包む習慣も消えしいまなお阪神弱し 万里子 2002/8/7
縁側でスイカ頬張り種放つ 的は大きな向日葵の花 (from stock) 直哉 2002/8/4
向日葵の種いっせいに弾けとぶ秋の庭には西瓜の芽生え 万里子 2002/8/5
Mimasaka Naoya Production