〜私と307〜

■307XS・ATに乗った

■試乗車を代車に・・・悪いなぁ。
衝撃的なエアバッグのトラブルに遭遇して1週間が経過しました。
幸い、私たち夫婦は特に怪我も無く、クルマの修理のみを待つことになりました。
修理の間、ディーラーさんの試乗車であるXS5ドア・AT(エーゲブルー)を代車として貸し出して頂きました。
これ幸い(!)とばかりにこのクルマについてもレポートをお届けする次第です。



■再び「XS・エーゲブルー」




と言う訳で、再びエーゲブルーのXSに乗ることになりました。
但し、このクルマはBLのものなのでもうすぐ返さなければなりませんが。
しかし、私は仕事柄毎日クルマには乗らなければなりません。
そこで、いつものように仕事の合間を縫ってこのクルマもレポートさせて頂くことと致しましょう。
(尚、このクルマは2001年9月登録で走行距離約9600キロです。)

でも、本当にこの色は綺麗ですねぇ!
皆さんもそう思われませんか?


■再度のおさらい



ドイツ車に慣れた私にとって、フランス車的(?)と思わせた部分がコレ!
ダッシュボードの両端部分の建付けの悪さです。
普通はドアが閉まっており、目には入らないのですが、こうして開けてみると・・・(笑)。
五角形のパーツとその外側のパーツの間に隙間が目立つのです。
気になる人には気になる部分だと思います。



307の5ドアモデルにはこのように前席にはアームレストが標準装備されているのです。
ただ、(405MIのときもそうでしたが)MTの場合にはかえって邪魔になります。
したがって私はこれまで殆ど使っていませんでした。
(それでも、同乗者はそれなりに嬉しいらしく、妻なども「余は満足じゃ!」等とうそぶいておりました・大笑)。




一方、後席にはセンターにアームレスト兼カップホルダーが装備されています。
結構大きめなので便利は便利だと思います。
尚、後部座席は3人乗りなのですが、3点式シートベルトが3人分付いています。
これまでは中央席のみ2点式が多かったので見てくれも実用上もようやくベンツ並になった、と言う気がします(笑)。




ABペダルはこんな感じです。
アクセルペダルは人によってはやっぱりオフセット気味だと感じるかも知れません。
しかし、十分許容範囲だと思います(実際、私は全く気になりませんでした)。
踏力的にはちょうどいい感じだと言うところでしょうか。
ブレーキもABS装着車にありがちなスポンジーな感触は全くありません。
ただ、このようなAT車の場合、やっぱりフットレストがあった方が楽だとは思います。
メーカーさん、よろしく!




307の内装(XS)はボディカラーによって2種類あります。
黒系とブルー系です。
今回のクルマはボディカラーがエーゲブルーでしたので青系でした。
ダッシュボード上部からドア内張り上部等にかけて紺色のパーツになっています。
また、シートの柄も青系になっています。
ちなみに私のクルマは黒系です。
どちらがどっちと言うことではなく、これは好みの問題でしょうが、私個人では青系が好きですねぇ。


■ティプトロを試す!



さて、前置きが大変長くなりましたが、今回のレポートの中心は何と言ってもこのATでしょう。
そう、いわゆる「ティプトロ」タイプのATですね。
まずは上の写真をご覧下さい。
ゲートの切り方が独特です。
普通のATに慣れている方は、まずここで違和感があることでしょう。
縦長の「コ」の字型に切られたこのゲートは操作自体は非常に軽いものです。
ただ、あまりに軽い為にちょっとすべって他のところに入りやすいのも事実。
もう少し、カッチリ感があれば文句なしでしょう。
また、シフトレバー自体ももう少し重量感があってもいいのではないかと思いました。
まぁ、これまでのプジョー車と比較して格段にクオリティは上がっているのは分かるのですが、もう少しメーカーさんには頑張って頂きたい。
(これはマニュアルにも言えることだと思います。)



普通の乗り方をする方はコチラ。
そう、「D」レンジに入れっぱなしで全てがOKなのはこの307も何ら変わることはありません。
「M」と「D」は仲良く横に並んでおり、右側に倒すと「D」になります(タコメーター内の”D”の文字がお分かり頂けると思います)。
307のATでは最低2,000回転は回す設定になっているようです。
そして、1,500回転を切るようだと徐々にシフトダウンします。
ただ、巷でよく言われているように、シフトダウン時のショックの大きさは確かに気になります。
特に「3速」から「2速」へのダウン時には結構大きなショックが”ガサッ”と来るように思われます。
時折、「2速」から「1速」への切り替え時にもショックがあります。
クルマが停止する際には最後の最後に律儀に必ず「1速」まで落ちるのは逆にメーカーの真面目さを感じるくらいです。
これらのショックをある程度和らげる為には、アクセルをうまい加減でコントロールし続ける必要があるでしょう。
(そうは言っても、事実上、このようなことは不可能だと思われます。)
一方、シフトアップ時はそのショックは皆無と言っても良いくらいで、さすがにこれが現代のATであることを実感します。。
まぁ、ここ辺りは乗った方の好みや感じ方によって大きく違って来るものと思われますが、個人的にはシフトダウン時のショックをもう少し和らげて頂きたいところです。
しかし、いずれにしても、ATの加速は快適で、2速前半まではMTよりは十分に速く走れるかも知れません。



今度は「マニュアル」で乗ってみました(いわゆる”ティプトロタイプ”ですね)。
ノブを左側に倒し、タコメーター内の”1”の文字が点灯したのを確認します。
左側にノブがあるときは上下にノブを動かすことが出来るようになっており、上に行けば1速ずつシフトアップし、下がその逆となります。
ただ、シフトアップしても速度(回転数)が落ちてくると”D”同様、シフトダウンは行われます。
このときのショックは「D」のときと変わりません。
先ほども書きましたが、このATはシフトが軽い為、すぐ右側へと手が滑ってしまい、マニュアルモードを解除しがちになってしまいます。
メーカーさんにはもう少し節度感あるクリックを望みたいところです。
ノブを1速、2速、3速・・・と上にシフトしていくのいは確かにマニュアル的で楽しい作業ではありますが、ここでももう少し重厚感があれば、と感じたのが正直なところです。
しかしながら、そうは言いつつも、他のメーカーに比べれば、十分にスポーツ出来るATだと言えましょう。

■一つの実験

ここで、私なりに一つの実験を試みてみました。
名付けて「シフトダウン時のショックを回避する方法」です。
私は「マニュアル」の方にギヤを入れて、「4速」で発進してみることにしました。
すると、発進後すぐに「3速」に切り替わりました(ただし、ショックはなし)。
そして、そのまま走り続けます。
当然、このまま走っても「4速」にアップしません。
最初はこのまま走り続けました。
そして、信号機です。
当然、ブレーキを踏みます。
すると、あら不思議!シフトダウンしません!!
完全に停止しても「3速」のまま。
上で触れた不愉快なシフトショックはありませんでした。

「お〜、これはいい!」

私は再度、同じように試してみました。
さっきと同様、「3速」にて発進。
スピードが上がったら、今度は「4速」にアップしてみました。
ここまで来れば、普通の走行状態と何ら変わりがありません。
やがてまた信号機が近づいて来ました。
再び、ブレーキを踏みます。
すると、「3速」には落ちますが、やっぱりそれより下には落ちません(!)。
そして、クルマは「3速」のまま完全に停止しました。

■私なりのAT評価

ここで、私なりに一つの結論を得ました。
簡単にまとめると次のようになるでしょうか。

@307のATはまずまずよく出来ている。一言で言えばスポーティ!しかし、ハード的なカッチリ感が今ひとつ。
Aシフトアップ時のショックの無さ、スムーズさは特筆ものである。
Bシフトダウン時のショックは主に3速から2速への時に起こるものであるが、アクセルの加減で多少はコントロール出来る。
Cどうしてもこのショックが気になる方は「3速発進」を行うのも一つの手である。しかし、これがクルマにとって良いか悪いかは不明。
(同様に人によっては「スノーモード」を試してみる価値もあるかも・・・。)
D燃費は思ったより悪くない。何日か乗ってみた結果、普通の乗り方であればこの田舎では10キロ後半は行くものと思われる。

■ひとまず終わりです

この代車も明日には返さなければなりません。
しかし、その後にはまた別なXS・ATが手配されるらしいとのことです。
とにもかくにも、この1週間、307ATを十分に堪能することが出来ました。
BLやメーカーさんの対応には改めて感謝している次第です。

このコンテンツをお読みになった皆さんが、「307」の良い点、イマイチな点をしっかり認識された上で是非、プジョー乗りの一員になって下さることを心から願ってやみません。
この記事に関しまして、ご質問等ありましたら、お気軽にこちらまでお問い合わせ下さい。
私に出来る範囲にてお答えしたいと存じます。

(2002/05/20)

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