〜私と307〜

■去る者と来る者

♪♪♪・・・出会いがあれば別れがあるのがこの世の定め・・・♪♪♪
遂に来ました、この日が。
今回はそんな演歌チックな一日のレポートを皆様にお届け致します。






■春なのに・・・
2002年4月1日月曜日。
行ってきました、ブルーライオン宮崎へ。
折りしも今日は平成14年度最初の日。
天気は快晴。
桜が満開のまさしく春の一日。
そう、今日は、307を取りに行くとともにVITAとお別れをする日なのです。
クルマを所有している以上、このような日は必ず訪れます。
分かっていてもつらい気持ちになってしまうのが人間の性。
新しいモノを迎える気持ちとは裏腹に、去っていくモノを送る気持ちはちょっとツライ。
長い間、連れ添ったクルマは家族の一員でもあるのです。
当然、別れの日は少々湿っぽくなってしまいますね。
まぁ、今日はきれいに晴れたのがせめてもの救いでしょうか・・・。




■6年弱の月日
思えば、我が家にVITAがやって来たのは平成8年の8月。
オオッ、早いもんだ!
もうすぐ6年になるんですね。
納車の日は今でも鮮明に記憶しております。
夜にディーラーさんに取りに行ったなぁ・・・。
新車独特の匂い、きれいなタイヤ、ドイツ車らしいエンジン音。
ちょっと小ぶりながらも腰によくなじんだシ−ト。
思わず、整備手帳を取り出してみました。
月日を感じさせない、綺麗なモノです。
私はここ2回はユーザー車検を受けましたから、この中には私自身の整備記録が残されているのです。
私だけの車台番号が記載されています。
そうだ!車検証はコピーしておこう。
この6年弱のVITAとの生活の記念に。



■懐かしいキー
今となっては懐かしいキーです。
この当時は”キーレスエントリー”はキーと一体化していなかったのですね(笑)。
ポケットにに入れたりすると、大変かさばって邪魔になったのも今となっては全て懐かしい思い出です。
そうそう、オペルのときは特にキーホルダーはもらわなかたなぁ。
キーホルダーはこの6年弱の間に3回くらいは代わったような気がします。
これは”コーチ”ですが、その前は”ポロ”でした。
キーレスエントリーの留め金がちょっとイマイチでキーホルダーから時折取れそうになりました(笑)。

最近のクルマのキーレスは大半がキー一体型ですね。
友人のプジョー車もそうです。
カタログで見る限りにおいては”307”も一体型で、使いやすいことを願うばかりです。



■一路、宮崎へ!
この日は月曜日でしたが、仕事を午前中で切り上げて、一路宮崎を目指しました。
私の住む町は鹿児島の東方ですので、まず、北上して”都城市”へと出ます。
そこのインターから東九州自動車道に乗って、宮崎まで行くのです。
都城まで40分、そこから宮崎まで30分、高速を降りてからディラーさんまで20分、と言うところでしょうか。
本当にこの日は良い天気で、クルマも多くなく、快適なドライブでした。
VITAも思う存分、高速クルージングを楽しんでくれたことでしょう。
このクルマの大きな美点のひとつに高速道路での直進性の良さがあげられます。
ボディは小さいながらも”矢のように走る”点は、唸らずにはいられませんでした。
ただ、ボディの大きさから来る限界は仕方がなかったですけれども・・・。
いすれにしても、私は”ドイツ車の走り”をこの小さいクルマを通して十分に味わわせてもらいました。
本当に「ありがとう」って気持ちでいっぱいです。




■174,944キロメートル!

午後2時にブルーライオン宮崎に着く予定でしたが、10分ほど遅れて到着しました。
到着したときにすかさずパチッと一枚。
距離計を撮影しました。
指していた距離は「174,944km」!
走りも走ったり、この距離(笑)。
10年くらいでこの距離ならまぁ、納得でしょうけれども、6年弱でこれだったら結構、クルマにも負担がかかったことでしょう。
トラブルと言ったら、11月の冷却系のモノだけで、あとは殆どそう書かなければいけないようなモノはありませんでした。
その点では、個体としても”当たり”だったと自信を持って言えるでしょう。
ボディは勿論、室内も結構綺麗で、出来ることならば次のオーナーに可愛がって頂けることを願わずにはいられませんでした。





■お別れです。
あ〜、VITAとも今日でお別れです。
ここは遠く離れた宮崎市内ですから、まず再びこのクルマを見かけることはないかも知れません。
周囲には見知らぬ”206”や”206CC”、”307”等がひしめき、「寂しいよぉ〜」と言う声が聞こえてきそうです(苦笑)。
このクルマと過ごした日々、様々な思い出が次々とフラッシュバックして来たのは言うまでもありません。
今でも良く覚えているのは、今の妻と結婚する前に、このクルマで日南海岸(宮崎県の東部の有名な海岸線のこと)に行ったことです。
当時の走行距離がまだ5,000キロくらいだったでしょうか、足回りやボディ、エンジンルームも相当きれいだったことを覚えています。
この青いクルマと真っ青な海岸線、綺麗だったなぁ・・・・。
ふと、5年前にタイムスリップしてしまった私でありました。




■現実世界へ・・・
数秒後、ふと我に帰った私はディーラーさんの方へ目をやりました。
すると、ブルーの”206”の向こうのお店の入り口にシルバーに輝く”307”が!
あっ、多分、あれは私のクルマでしょう。
真新しい”307”は主の到着を今か今かと待っているようにも思えました。
去り行くモノと来たりしモノ・・・過去と現実、そして未来が複雑に交錯する瞬間です。
この瞬間、私の頭の中は”307”との生活モードへとスイッチオンされたのでありました(大笑)!
「待ってろよぉ〜、今行くからなぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」
一生懸命に走りよって行こうとしても、運動不足の私の足取りはイマイチ重く、お店の入り口まで数秒かかりました。
お店の入り口に着いた私は息がすっかりあがっていたことを皆様に告白しなければいけませんね(笑)。




■我が”307”とご対面
やっぱりそうでした。
入り口にあったのは私の”307”でした。
カラーは”アルミナムグレー”と言う新色らしいですが、以前の”プラチナグレー”
とどう違うのかイマイチ分かりませんでした。
天気のせいか、キラキラしてて大変美しいです。
昔のプジョーに比べると、「ホント、立派になった」って感じです。
同時に、さすがにボディが大きく感じます。
取り回しは先日の一日試乗のときに十分実感したのですが、あれから2週間の
時間がたっているので「大丈夫かいな?」と言う不安が先に立ってしまいます
(笑)。
まぁ、ここまで来れば心配しても仕方がないので、お店の中に入りました。
約束通り、店長のK氏がすぐ出ていらっしゃいました。




■船出(あ〜、演歌チック!)
てきぱきしたK氏の対応にすっかり私は平常心を取り戻すことが出来ました。
VITAの譲渡手続き関係の書類を渡して、”307”の操作関係のおさらいをして
頂きました。
そして、頂きましたよ。
このキーです。
”307”のキーレスエントリー内蔵キー。
あれ、思ったより大きくないじゃんね。
ボタンも分かりやすいし。
尚、キーはプジョー純正のキーホルダーに付いておりました。
さぁ、いよいよこれから再び私は”プジョーのある生活”に舞い戻ることになり
ました。

この続きは近々UP致します”インプレッション”にて!


(2002/04/04)

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