〜私と307〜

■700キロ走行後のインプレッション(1)



■遅くなりましたが・・・
2002年4月1日に我が”307”は無事に納車されたのはお伝えした通りです。
少し遅くなりましたが、ようやく我が家にやって来た”307”についてレビューしたいと思います。
この間も毎日のように私の仕事の足として早速、大活躍してくれていますが、今一度、冷静になってこのクルマについて、じっくり観察してみたいと思います。
これから書きますことは例によって私の独断と偏見に基づいた考察であることを前もってご了承頂くとともに、内容につきましても皆様の寛容なるご理解をお願いする次第です。
まぁ、”あばたもえくぼ”と言う言葉がありますが、どうこう申しましても今の私は久しぶりのプジョー車との生活を心から楽しんでいると言う事実は否定できません(笑)。
しかし、皆様になるべく”事実”を伝えるべく、心を鬼にしてこのレポートをお届け致します。
予定と致しましては、今回、次回と2回に分けて詳細なる記事を掲載しようと思っております。




■アルミナムグレー

まずは、新色のこのボディカラーについてですが、はっきり言って以前の”プラチナグレー”と識別出来ません(笑)。
ディーラーさんの弁によると、”プラチナグレー”からは少し明るめとのことですが、まずは分からないでしょう。
言われてみれば、なるほどなぁ・・・と感じる程度です。
まぁ、大切なのは、今回のモデルチェンジで(少なくともプジョージャポンとしては)のイメージカラーとして重要な色を担っていると言うことではないでしょうか。
確かに、この色は無難な中にキラッと光る”何か”感じさせる色だと思います。
また、バンパーやサイドモールの黒とのコントラストも効いており、見る者に「いいクルマだなぁ」と思わせるに十分でしょう。
色については、それこそ個人の嗜好でしょうし、まぁ、何色を選んでも間違いないところかと思いますが、私個人としては”エーゲブルー”が大好きです。
(ただ、毎日仕事で乗る関係上、泣く泣くこの色にしました・・・けれども、十分満足しています。)




■ピレリーだった!

ブレーキは前輪がベンチレーテッドディスク、後輪がディスクとなっています。
又、”307”は入荷の時期でタイヤが違います。
ダンロップかピレリのどちらかなのですが、以前の一日試乗のクルマにはダンロップが付いておりました。
私個人としては、ダンロップが良かったのです。
(と言うのは、以前の””Mi16ではピレリが付いており、磨耗がちょっと早かったような気がしたからです。)
まぁ、名前としてはピレリがカッコイイとは思うのですが、別に私はレーシング場に出入りする訳でもなし、耐久性と快適性を求めたいと思うのです。
ちなみに、我が”307”にはピレリの”P7”が付いております(205/55の16インチ)。
何とか50,000キロくらいはもって欲しいと思っているのですが・・・ムリでしょうねぇ(笑)。
印象としては、一日試乗のときのダンロップより、若干ロードノイズが大きいような気がします。
しかしながら、食いつきは抜群で、コーナーの安定性は唸らされるものがあります。
シンプルなアロイホイールと相まって、外観からはスパルタンな雰囲気が横溢しています。
これぞ、地味派手なプジョーの世界!



■ルーミーな室内

さすがに”306”からは大幅に大型化された室内、広いです。
しかし、巷で言われているような”ミニバン的”と言うこともありません。
大き目かつ安楽なシートとシンプルな内装が醸し出す雰囲気は以前のフランス車とは隔絶の感があります。
ステアリングは上下は勿論、前後に調節出来、俗に言う”イタリアンスタイル”もだいぶ日本人的にアレンジ出来ます。
私は手が長いほうなので、高さだけ少しだけ下げました。
ちなみに、シートは一番下まで下げて座っております。
”306”と一番違うのは、ダッシュボードの奥行きが大幅に長くなったと言うことでしょう。
これはフロントの見切りの悪さにもつながってはいますが、万一の際のクラッシャブルゾーンの確保に大いに役立つことは疑いがありません。
内装はボディカラーによって2色に分かれています。
青系ならば青とグレーのツートンで、黒やシルバー系なら黒とグレーのツートン調となります。
いずれにしても、このようなモノトーンな内装は確かにシックでいいのですが、ドイツ車的と評されても仕方がないのかも知れません。
センターコンソールやエアコン吹き出し使われているシルバーのプラスチックの質感は少々安っぽいですが、それも許せてしまいます。



■ドアステッププロテクターを付けた!

何度も申しますように、このクルマはボディが大型化しています。
それを一番感じるのは、ドアを開けて乗り込むときです。
それは、まさに「ドッコイショ!」と言う感じなのです。
私はシートを一番下に下げておりますので、尚更そう感じるのでしょか・・・。
何はともあれ、ボディの大型化によるドアステップの広さはちょっと驚いてしまうくらいなのです。
(幅は15センチはあるでしょうか。ちなみにVITAは10センチ弱だったと思います。)
当然、そのあまりに広いドアステップの為に、靴が当たってしまいます。
メーカーもそこ辺りは心得ているらしく、ドアステッププロテクターなるものがオプションとして用意されています。
このオプション品がまたカッコイイ!
アルミ製とゴム製がありますが、私は迷わず前者を選択しました。
値段はそれぞれ14,000円と5,400円ですが、アルミ製の場合はフロントのみになります。
ちなみに、このプロテクターはXSiには標準装備ですのでお間違いなく!
そうそう、フロアマット(黒系・26,000円)も購入しました(307と見えるものがそうです)。




■ABCペダルは・・・

私は左ハンドル車の不便さを経験上、良く知っております。
従って、私が選択するクルマはヨーロッパ車でも右ハンドル仕様となる訳です。
そして、”307”でもABCペダルの位置やブレーキの効き具合が気になるところではありました。
しかし、購入してみてそれらの不安は全くの杞憂に終わりました。
この写真をご覧頂ければ納得して頂けるのではないでしょうか。
若干、ブレーキペダルが高いですが、私としては許容範囲ですし、ペダル類が左側にオフセットしていると言われていますが、こちらも私にとっては何ら問題ではありません。
アクセルは重くもなく、軽くもなく、ブレーキもVITAに比較するまでもなくスポンジーな感じは皆無、クラッチも程よい重さで、全く快適です。
心配していらっしゃる貴方!大丈夫ですよ(笑)。




■アングルスペーサー
世の中、便利なものがあります。
オプションの中にありました”アングルスペーサー”。
所謂”自在繋ぎですね(笑)。
これをアンテナと基部の間にはさむことによって角度が事由に調整出来る訳です。
立体駐車場が結構多い今日、これは必需品だと思われます。
ただ、このような何気ないモノなのにお値段は3,000円もします!
ところで、WEB上でも話題になっているアンテナの感度の件ですが、私の場合は住んでる所が田舎の為か、全く不満を感じません。
都市部で放送局が林立しているような場合はいくらかの支障があるのでしょう。
蛇足ですが、VITAの場合は純正のカセットアンプを取り替えてしまったらAMが全く入らなくなってしまいました。
これはメーカーによっては起こることらしいです。
”307”の場合もカーステを交換したら同じような現象
が起こるのか興味があるところです。
(暫くはこのまま行きますが・・・。)



■チャイニーズ・アイ
ますますつり上がって来たヘッドライト(笑)。
以前の”405”等では大人しいものでした。
ただ、クリヤーレンズとなり、大きなライトと相俟って、夜間の明るさは特筆モノだと思います。
デザイン的に某国産車と酷似しているとかいないとかの噂がありますが、それは言いたい方に言わせておいて、私自身は全く気になりません。
大切なことはトータルなデザインテイストがプジョーそのものであれば私にとっては十分なのです。
又、WEB上で言われている、ヘッドライト内に水滴がたまる現象は幸い、今の所発生しておりません。
ただ、これから迎える湿気の多い季節にどうなるかは分かりません(汗)。
プジョー車のリアビューの美しさはよく言われますが、なかなかどうしてフロントマスクも結構いいと思われませんか?
尚、ヘッドライトは室内から光軸調整機能があり、さすがヨーロッパ車、と感心します。



■静かさの秘密?
ボンネットを開けてみました。
実はこのボンネット、アルミ製なのです。
左右のフロントフェンダーがプラスチック製であるのと同様、軽量化の表れだそうです。
車重が1,270kgありますので、メーカーとしては140馬力弱のエンジンではちょっと役不足と考えたのでしょうか?
エンジンルーム内はぎっしり機械が詰まっており、お世辞にも整備し易いとは思えません(笑)。
それから、もう少し”華”が欲しいところですね。
ドイツ的な造形美は求めませんけれども、今後に更なる期待をしたいと思います。
それでも、以前よりは全然良くなったのですがねぇ。

”307”はこれまでのプジョー車と比較して非常に静かだと言われています。
その印象はボンネットを開けても変わりません。
そう、ガラガラガラ・・・と言う独特の乾いたエンジン音には変わりはないのですが、それが非常に洗練されて小さくなっているのです。
加えて、ボンネットの裏側に貼られた厚い防音材の効果も大きいと思われます。

最近のプジョー車のコストダウンの一つとしてボンネットを開状態にする支持装置の安っぽさをあげる方もいらっしゃいますが、私はこの棒1本でかえって良いのではないかと考えます。
確かにベンツ等の両ヒンジはいいでしょうが、フランス車はこれで十分だと思うのです。
つまり、フランス車はあくまでもシンプルであって欲しいのです。



■お決まりのリアビューです。
プジョー車お決まりのリアビューです(笑)。
同社のクルマの造形はリアからサイドにかけてその真骨頂が
発揮されているように思われます。
また、テールランプのシンプルな配色もなかなかです。
マフラーは純正ですが、リアバンパーの下に隠されており、普
通には見えません。
まぁ、ここ辺がフランス車の心憎い所でしょうか(笑)。

カーデザイナーはあくまでもトータルなデザインを追及していか
なければいけないでしょうけれども、プジョー車の伝統的な美し
さは”ピニンファリーナ”の手を離れた現在も脈々と受け継がれ
ていると言えましょう。
テールゲートのライオンのマークはだいぶ立派になりましたが、
もう少し地味にして頂きたいと思うのは私だけのわがままでしょ
うか・・・。


〜続く〜
(2002/04/10)

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