〜私と307〜
■700キロ走行後のインプレッション(2) | |
■1500km走ってしまったけれど・・・ インプレッションの第1回をお届けしてはや10日以上。 時間はあっという間にたってしまいます。 前回は700km走破してのインプレッションでしたが、今回は1500km後のものになってしまいました(笑)。 したがって、本当は「1500km走行後のインプレ」とすべきなのでしょうが、前回の続きと言うことでご勘弁下さい。 |
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■軽いMT まずは、5速MTから行きましょう! このMTについてはあちらこちらで触れてありますので、今更と言う気もしますが、ここでもハッキリ書いておくのがWEBの務めと言うモノ。 私としては、ポイントは次の通りだと思います。 @シフトは大変軽い。 以前(例えば405系)の渋さは皆無。 ただ、欲を言えば、もう少しガッシリ感(剛性感)が欲しい。 A1速から2速が遠い。 これは206系のMTでもそうらしい。 人によっては「クイックシフトリンク」を導入していらっしゃる方もあるようだ。 私はあいにくそのことは分からないけれども、もう少しシフト間隔が短ければと切実に思うのは事実。 しかし、これは以前のクルマもそうだったので、プジョー車については伝統らしい。 B2000回転以下ではちょっともたつく。 1速、2速は多少引っ張らないとクルマの流れについて行くのがシンドイ。 これも以前のクルマでもそうだったので、プジョー車の特性だと思われる。 C総体的には面白い。 この世の中には完璧なモノは存在しないわけで、総体的には良く出来た機械だと思う。 特にラテンのクルマにはやっぱりマニュアルが似合う、コレは私の持論である! |
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■狭いグローブボックス 室内の質感の向上は著しいですが、まだまだ改善の余地が沢山残されているのも事実です。 例えばこのグローブボックス。 ご覧の通り、狭い狭い! 取扱説明書一式を入れてしまうと満杯状態となってしまう程なのです。 空調やら何やらパーツのスペースのやりくりに大変なのは分かりますが、出来ることならもう少しモノ自体を置く空間を稼ぎ出して欲しいところです。 尚、このボックスの蓋の部分は「エアコンの風を当てておくことの出来るドリンクホルダー」ってありましたが、私は危なっかしくて缶ジュースなんか置けたものではないと思います。 何故なら、こんな不安定な場所に置いたら、すぐにこぼれちゃいそうなんです(笑)。 ドリンクホルダーを造って頂けるんなら、やっぱり正面にして欲しいものだと皆さん思いませんか? |
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■見やすいメーター類 307ではメーター類は思いっ切りシンプルになっています。 まぁ、見方によっては「ドイツ的」になったと仰る方もおいでのことでしょう。 しかし、品質が上がったからと言って、何でもかんでも「ドイツ的」と言うのも見当はずれのような気がします。 私たちフランス車ファンとしましてはこのような品質向上は素直に喜びたいところです。 インパネは左にタコメーター(6500回転からはレッドゾーン)、右側にスピ−ドメーター、中間に水温計と燃料計があります。 文字は大きく、大変見やすいものです。 メーターはシルバーでフチ取りされており、なかなかスポーティな感じです。(ただ、少し安っぽい気がします・笑)。 また、スピードメーターはプジョー伝統(?)の奇数刻みとなっています。 更に、各種警告灯は中央に浮かび上がるようになっています。 ハイテクの洗礼を受けたプジョー車・・・何か不思議な印象ですね! イルミネーションはアンバーですが、ドイツ勢と比較するともう一つ華やかさが欲しい所です。 |
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■優秀なエアコン 307は車格を上げようと言うプジョーの気持ちが随所に表れているクルマだと思います。 その一つがこのオートエアコンでしょう。 昔からラテンのクルマの一つの大きな弱点は空調関係だと言われ続けて来ました。 実際、私も「405」ではだいぶ泣かされたものでした。 しかし、今回の「307」に搭載されたエアコンは大変優秀です。 普通、オートエアコンと言えば、その扱いにくさから疑問符が付くものが多いのですが、コレは別格、大変使いやすいです。 効きもこれまでのフランス車とは大違いで、実に良く効きます。 温度設定は0.5度刻みで、風量調節も小刻みに調整出来ます。 循環機能切り替えも付いており、手抜かりはありません。 人によってはエアコンをオフにした場合、微熱風が出てくると言う不満もあるようですが、これは慣れの問題かと思います。 リアウインドウやドアミラーの曇り取りもここでオンオフ出来ます。 |
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■PSSのMD 「307」ではオーディオに関してはオプションがあります。 ただ、何も選択しなければカセットプレーヤーが付いてきます。 しかし、これでは何かと不便だと思い、「PSS(プジョー・サウンド・セレクション)」でMDプレーヤーを奢りました(21,000円)。 このMDプレーヤーはSONY製で、今話題の「MDLP」も再生可能なスグレモノなのですが、いかんせんデザインと操作性が最悪なように感じられます(苦笑)。 この部分については近々、「音楽」のコーナーにてレポートしたいと思っておりますのでお楽しみに! MDのオプションとしてはコレ以外にナカミチ製の素晴らしいモノもあったのですが、何分、価格が高過ぎ(88,000円!)でMDLPにも未対応だったので、仕方なくこれにしたのでした。 まぁ、MD1枚で5時間以上もノンストップで聴けるのでまずまず満足しておりますが。 |
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■マルチファンクションディスプレイ 「307」に搭載されているコンピュータはなかなか優秀らしいです その一つの見せ場がコレ。 右側のワイパーレバーの先端を押すことにより、様々な情報がドライバーにもたらされると言うものなのです。 @現在の日付と時間と外気温。 A直近の給油からの走行距離。 Bこれからの走行可能距離。 C直近の給油からの平均燃費。 D瞬間燃費。 等々の情報をこれでもか!と言うくらいに知ることが出来るのですね。 ただ、せっかく平均燃費を教えてくれるのであればリットル毎のもので表示して欲しいものですなぁ(実際は100km毎の消費量で表される・笑)。 |
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■小さいドアミラー プジョー車には伝統的なパーツが数多く存在します。 その一つが小さめのドアミラーでしょう。 簡単に言えば、小さい為、後方や下方が確認しずらいのです。 これはスタイル優先の悪弊かと思われるのですが。 右ドアミラーはそうでもないが、左側はちょっと・・・なんです。 いちいちミラーを(電動ではあるが)ちょこちょこ動かして確認しなければいけないのはちょっと不便。 その点、ドイツ車はミラーと言うミラーは全て必要にして十分な大きさであると思います。 これは国民性の違いなのかどうなのか? いずれにせよ、307の左ドアミラーはもう少し視野を広くして頂きたいと思います・・・いや、こう考えるのは私だけなのでしょうか? |
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■まずまずのトランク 307ではこれまでの「トレーリングアーム」方式のリアサスペンションに別れを告げたプジョー。 その影響でどれくらい収納スペースが削られたのか関心がおありの方は結構多いことでしょう。 しかして、その結論は! 簡単に言えば「ゴルフバッグが何とか入る程度」と言うことでしょう。 最近のクルマは図体だけ大きいくせにトランクは狭い、と言う傾向があるそうな。 最近のゴ○フもそう。友人の15○もそうだったなぁ。 その点、307は何とかその条件はクリヤーしてはいます。 しかし、405系とは比べるべくもない・・・。 別に行商をする訳ではないけれども、もう少し、横方向に頑張ってスペースをとって頂きたいものです。 トランク自体のフィニッシュは悪くないし、床は平面だし、結構いい感じではあります。 また、スペアタイヤ(テンパーではない)は従来のボディ下部ではなく、トランク床下配置に変更されています。 |
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■ナンバープレート プジョー車らしいこだわりは勿論、ディーラーさんも十分承知しているようです! その表れがコレ。 ご存知、ナンバープレートストッパーです。 通常のものに代えて、コレが何気なくはめてありました。 好きな方は狂喜乱舞モノでしょう(笑)。 私は納車後数日してようやく気付いた次第。 しかし、部品自体はあまりよろしくないようで、塗装がバリバリはげ落ちてしまっています・・・。 このままいってしまったら、ただの銀のボタンになってしまう可能性大ですね。 まぁ、いずれにしてもディーラーさんの粋な心遣いです。 感謝、感謝! |
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■給油はちょっと面倒 307には私のプジョーに対するイメージと異なる部分が若干 ですが確かに存在します その一つがこれです。 そう、給油口ですね。 実は、これまで私が乗ったヨーロッパ車は全てセントラルロ ック対応だったのです。 つまり、キーで集中ロックをオフにすれば給油口も勝手に開き、 ふたを取ってすぐ給油出来たのです。 しかし、今度は違います。 いちいちキーで中蓋を施錠解除しなければなりません。 う〜ん、コレはちょっと面倒かなぁ。 私としては従来の方法でも十分だったのですが。 取扱説明書にはこうあります。 「キーで蓋を開けて、そのキーは外蓋に掛けておけます」 うっそぉ〜! 誰がそのような面倒なことをするものでしょうか(笑)。 ちなみに、私の行き付けのSSではキーで開けられた中蓋は そのまま給油装置のメーターの上に置かれています(笑)。 ときとしてエンジニアはこのような暴走をするものなのでしょうか! |
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■モノ入れが沢山 307はモノ入れには事欠きません。 フロントの両シートの下にはトレイがあり、リアシートのセンター アームレストにもポケットが装備されています。 また、両フロントドアには大きなモノ入れがいくつもあり、本当に 沢山のモノを収納することにかけては天下一品だと言えましょう。 思うに、ヨーロッパ車の大きな魅力はこのような大きなモノ積 載量が伝統的にあった訳で、プジョー車としてもヨーロッパ車と しても、307はその良き伝統をしっかりと継承しているようです。 最近、多くのヨーロッパ車が日本車の影響からかそれまでの良 き伝統を捨てつつあるとか言われることもあるようですが、本当の 良いクルマと言う観点からは、目指すべきベクトルは限りなく1方 向であるはずだと思うのです そう言う意味から、これからのプジョー車の更なる発展と成長を 心から祈願してこのレポートを終わりとしたいと思います。 |
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(2002/04/28) |