■音楽とオーディオのコーナー■

■車内で聴く音楽(その4)


MILES DAVIS / KIND OF BLUE
マイルス・デイヴィス/カインド・オブ・ブルー
(SME:SRCS 9701)

■コメント■
私は音楽大好き人間である。
その中でもジャズは結構ハマッた類であると思う。
勿論、幼い頃からそうだった訳ではない。
思い起こせば、FM番組の影響が大きいと言える。
そう、NHKの「ゴールデン・ジャズ・フラッシュ」だ。
DJの本多俊夫氏やイソノテルヲ氏らの名調子と含蓄あふれる内容に高校生の私は自然と入りこんで行ったのであった。

そんな私の原点とでも言うべきアルバムがコレである。
ジャズに関心のある方なら御馴染みの作品だろう。
ジャズ史上に燦然と輝く、不滅の金字塔である。
尚、個人的には、もう一枚挙げられる。
アート・ペッパーの「ミーツ・ザ・リズム・セクション」だ。
そのお話もそのうちに掲載させて頂く事としよう。

さて、このアルバムはモダン・ジャズの一つの新しい潮流(いわゆる「モード手法」)を作った名作であることはあまりにも有名である。
まぁ、ジャズの難しいお話はここでは一切触れないが、注目すべきはパーソネルの素晴らしさであろう。
テナーのコルトレーン、アルトのキャノンボール、ベースのチェンバースは言うに及ばず、ビル・エヴァンスやウイントン・ケリーのピアノ、ジミー・コブのドラムス・・・・。
もうこたえられない!
ここでもマイルスはミュートの効いた絶妙なトランペットを吹いている。

このアルバムはバリバリのハードバップ作品ではない。
いや、そのような従来の作風からは訣別しているのである。
アルバム全体に流れる、ゆったりした、それでいて知的で、十分に抑制の効いた演奏は実に内省的で、私たちの心に深く訴えて来る。

個人的には「1」が大好きなのだが、他の曲も大変素晴らしく、何回聴いても飽きることがない。
録音もCBSならではのクールなエコーが適度に加味された素晴らしいものだ。
聴けば聴くほど40年以上も前の作品とは思えないくらいの、歴史的な名盤である。

ジャズは全く知らない・・・そんな貴方にも絶対オススメの1枚だと思う。

おすすめ度 ★★★★★

 ■曲目■
1、ソー・ホワット
2、フレディ・フリーローダー
3、ブルー・イン・グリーン
4、オール・ブルース
5、フラメンコ・スケッチ
6、フラメンコ・スケッチ(別テイク)

 ■パーソネル■
マイルス・デイヴィス(tp)
ジョン・コルトレーン(ts)
キャノンボール・アダレイ(as)
ビル・エヴァンス(p)
ウイントン・ケリー(p)
ポール・チェンバース(b)
ジミー・コブ(ds)

1959年3月2日、4月22日ニューヨークにて録音     
(2002/04/22)

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