■音楽とオーディオのコーナー■
■307オーディオ実践編 | |
■306のシステムを聴いて 私は友人が306に乗っていたこともあり、そのシステムに僅かな期待を寄せておりました。 30×シリーズは何といってもプジョーの屋台骨を支えるものであるはずで、そうした意味からも音響的にもそんなに手を抜くはずがないと考えておりました。 実際、友人の306(平成8年式XSI/N3型)に純正で装着されていたSONYのカセットデッキアンプ&CDチェンジャーの音はルックス的にも音響的にもまずまずのものでした。 そして、306の(販売戦略上の)後継車種たる307ではどのような音がするのかは私の大きな楽しみの一つとなっていたのでありました。 ■307のオーディオ 307では何もしなければ純正でSONY製のカセットデッキアンプが付いてきます。 たいていの人はこれにSONY製のCDチェンジャーを追加することでしょう。 ただ、私はトランク内にCDチェンジャーを置きたくなかったことと、MDLPの威力を試したかったこともあり、MDレシーバーのオプションを選択しました。 型番は「MDX−C550X」です。 当然、上乗せ費用がかかり、21,000円の出費を余儀なくされました。 (余談ですが、SONY製CDレシーバーを選択することも出来ます。デザインはMDレシーバーと殆ど共通で1万円の上乗せ費用がかかるものです。) オプション装着のSONY製CDレシーバー(展示車) ここで「MDX−C550X」の主なスペックをご紹介いたしましょう。 ■MDLP再生可 ■”DSO”搭載:簡単に言えばドライバーの眼前に音像を出現させる技術。 ■各種イコライジング可能(ここでは書ききれないほど!)。 ■52W×4のハイパワーアンプ搭載。 ■CD、MDチェンジャーコントロール機能。 ■チューナー搭載。 ■各種情報を表示可能(グライコ表示もOK)。 私が選択したSONY製MDレシーバー 次に307に搭載の純正スピーカーについて。 勿論、全くいじってはいません(なるべく純正のままでいきたいものですから)。 ダッシュボード上方左右にツィーター、前部左右ドアポケット下部にウーハー、後部左右ドア下部にウーハーとなっています。 本当はドアの内張りをも取り外して、徹底的にデッドニングをしたかったのですが、「まぁ、そこまでしなくてもいいか!」と言う軽い気持ちで見送りました。 ワイパーレバーの下側にあるのがステアリングリモコン 話が前後して恐縮ですが、純正オプションですのでこのシステムだとステアリングリモコンに対応しています。 ワイパーレバーの下にある棒状のリモコンがお分かり頂けるでしょうか? このレバーでソース切り替えや曲のスキップ等が行えるのです。 このようなリモコンが使いやすいか否かは個人個人の判断によるでしょう。 (ちなみに私は殆ど使ってはおりません・笑。) 余談ですが、ヘッドユニットは2001年秋から「ナカミチ」のものも追加されています。 当然、307では最初から選択することが出来ます。 しかし、やはり高価(MDレシーバーにおいては8万円強)と言わざるを得ず、こちらの選択は見送ったのでありました。 ■肝心の音は・・・ SONYはカーオーディオには割りと力を入れているメーカーだと思います。 アンプからデッキ、CD、スピーカー、ナビ・・・と幅広いラインナップを展開しています。 まぁ、堂々たる音響メーカーですから、一言で言えば「外れが少ない」メーカーだと言えるでしょう。 何はともあれ、納車後の第一印象を記しておきます。 (1)高音がやたら強い音がする。これはもうバランスが破綻しているとしか言いようが無い(苦笑)。 (2)ちょっと大きい入力があると、低音がビビる。もともと307のウーハーをドアに直接装着されて入る訳ではないので無理もないか。 (3)デザインは好き嫌いが分かれる所。個人的にはもう少し落ち着きが欲しい。 (4)照明は明るく見やすい。とにかくいろんなパターンが選べるが、一番おとなしいグライコ表示(#1)とした。 (5)MDLPはしっかり再生する。頼もしい感じがした。 (6)肝心の音の方は、いかにもSONYらしい、ちょっと乾いた音がする。ただ、情報がぎっしりと言う感じではない。ピラミッド型の安定した音を目指そうとしたのか。 結局、納車直後のインプレは簡単に言えば「最悪」でした(笑)。 しかし、ここで引っ込んではオーディオファイルを名乗る私の名前がすたります(笑)。 早速、内蔵のイコライザーで調整してみました。 ■音質調整 このマシンは相当な各種調整が可能です。 ただ、その調整方法がちょっとばかり難解なようです。 音質調整においては7バンドイコライザーが活躍します。 私は連日、走りながら取り扱い説明書を片手に約2週間かけて試行錯誤を繰り返しました。 その結果、何とかだいぶ聞ける音になりました。 その詳細は次の通りです。 ■「DSO」オン。 ■基本的音質「VOCAL」。 ■TREBLE:左へ11ポイント。 ■BASS:右へ4ポイント。 ■SW:調整なし。 ■FADE:Rへ1ポイント。 ■BALANCE:調整なし。 ■62ヘルツ:+5 ■157ヘルツ:+7 ■396ヘルツ:+8 ■1Kヘルツ:+2 ■2.5Kヘルツ:±0 ■6.3Kヘルツ:−1 ■16Kヘルツ:−1 ■その結果は・・・ イコライザーによる音質調整の効果は大きく、大変聴きやすいものになりました。 特に高音域の暴れが激減し、しっとりした感じが生まれました。 もともとSONYの音に対して「多少無機質なピラミッド型の音」と理解している私はこれでまずまずの成果を収めたと判断しました。 しかし、ちょっと大きい音ではやはり低音がビビることは改善されず、また音質・音像的にも「DSO」の人工的な残響音が気になったりして「う〜ん」と悩んでしまいました。 勿論、製品としては大変良く出来た製品ではあります。 しかしながら、一般市場では45,000円のプライスタグが付いていた製品です。 いつもの私の悪い癖が出て「やっぱりValue For Money かなぁ・・・・」等とつぶやいてしまった私でした。 ■307オーナーの皆さんへ 装着されているオーディオはそれこそ千差万別だろうと思います。 ただ、純正のままで何も調整されていない方がいらっしゃいましたら、是非、上記のように調整を行ってみて下さい。 きっと劇的に音質が変化するはずです。 私的にはクルマはある程度快適な空間であって欲しいと考えており、その意味からも多少はオーディオに対して投資されるのは大いに結構なことだと言えましょう。 また、最近は多くの方がカーナビを装着していらっしゃいます。 カーナビに含まれているオーディオ部分に関しても様々なものがあるでしょう。 私は純粋にホームオーディオを楽しむ一人として、「良い音がするシステム」を目指しています。 しかしながら、そのベクトルはコスト、デザイン、操作性、耐久性の4つの交わり部分で決定されるべきものなのです。 今回、307の購入にあたって、SONYのMDレシーバーをチョイスしました。 けれども、まだまだカーオーディオ遍歴の旅は終わりそうにありません(笑)。 わが307のシステムは今後、どのように変わっていくのでしょうか? 続きをお楽しみに! ■ご注意 私が307を購入したのは2002年4月です。 したがって、上記オプション品や純正品は全て2002年3月当時のものとなっております。 2002年夏より多少のオプション品の変更があった模様です。 現在の307の装備品とは異なる部分があろうかと思いますが、その点はご了承願います。 |
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(2002/08/03) |