■音楽とオーディオのコーナー■

■パワーアンプ追加(1)

オーディオ道はいざ踏み込んでしまったら、まさに”泥沼”だと思う。
そして、何よりも厄介なのは、投資した分だけ効果があるとは必ずしも言えない、と言うことだと言えよう。
私はかつてホームオーディオでこの泥沼に首までつかった経験がある(苦笑)。
それ以来、ホームオーディオに関してはシンプルなシステムを愛用している。
しかし、クルマのそれについてはこれまであまり真剣に追求したことは無かったのである。
今回、307のシステムについては結構真剣に追求することになった・・・。

前回、ナカミチのヘッドユニット「MB-75」を導入したことはお伝えした。
私の心の琴線に触れた数少ないモデルであり、はたしてその音は大きな満足が行くものであった。
けれども、ここで大きな誘惑が私の内側から沸き起こったのであった。

「パワーアンプを追加して本格的なシステムにしたらどう?」
「プリとパワーが分離した、純粋な音の世界を聴きたいと思わないか?」
「307のキャビンを至福の音の空間に!」

等々。

悩むこと数ヶ月、遂に私は悪魔の囁きに負けて、パワーアンプ導入を決意したのであった。

ただ、今回の導入にあたって、拘った点がいくつかあった。
(1)アンプはナカミチ純正にすること。
(2)出力はほどほどで良いので音質に拘ること。
(3)シンプルなデザインと大袈裟で無いものにすること。
(4)コストをなるべく抑えること。

上記の点を踏まえて、某オークションにて購入したモデルが「PA-304S」である。



90年代前半の製品だが、当時の定価は85,000円もしたらしい。
これを随分安くで入手出来た。
ここで簡単にスペックを紹介しよう(一部PA-304から抜粋)。

実効出力:45W×4(4チャンネル駆動時、4Ω)
全高調波歪率:0.005%(4Ω、1kHz)
周波数特性:10〜50kHz、−3dB
S/N比:110dB以上
ステレオセパレーション:80dB以上
大きさ:320(幅)、56(高さ)、190(奥行き)mm
重さ:約3.8kg

このように特に何の変哲もない製品である。
しかし、特筆すべきはパワー段に「MOS FET」を搭載していることだ。
要するにパワー効率が大変良いアンプなのである。
その為、音楽表現に出力以上の余裕が生まれると言う訳。

早速、BL宮崎さんのご紹介で「オートボーイ宮崎」さんにて取り付けして頂いた。
このお店は以前、ナカミチのヘッドユニットもお願いした所でもあり、仕事の丁寧さには定評があるお店だ。
(余談だが、このお店は宮崎随一のマッキントッシュショップでもある。)
取り付けに際してはいろいろ検討した結果、電源をバッテリーから直にもう一つ引かねばならないことになり、ターミナルに手を加えて頂いた。
(国産のように加工が容易なものではなく、多少面倒な工事にて”二股”に分けて頂いた。)
また、ボディに一箇所だけ穴を開けてケーブルを引き込む方法を取った。
サビが気になる所ではあるが、取り回しを最優先させて取り付けをお願いした次第。



ケーブル類はマグトーンの配線キット(4,800円)を使用し、一日がかりで工事は終了した。



ケーブル類は全てカーペットの下に巧妙に隠され、目に付く所は皆無だ。
やはり、プロの作業には感心させられる。
アンプは特に固定してもらわなかった(笑)が、シート下の窪みにうまく収まってくれた。



以前使用していたヘッドユニットのアンプ部分である。
ウ〜ム、小さい。
勿論、これでも相当イイ音はしていた。
これっぽっちのアンプであのような良い音がしていたのが奇跡だと思われる。

さて、肝心の音であるが次の回にお話させて頂くこととしよう!
乞う、ご期待!

(2003/02/02)

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