コンサートの感想など

 最近はオペラの来日公演や好きなバイオリニストの演奏会などがあれば、チケット申し込みの電話にチャレンジしています。なかなか当たらないのですが、それでもいくつかの素晴らしい演奏に巡り合う事ができました。ここでは自分のコンサート記録として、その時に感じた事などを忘れないようにと綴ってみる事にしました。
秦野文化会館20周年ガラ・コンサート
Date: Sun, 29 Oct 2000
久々のコンサートに行ってきました。秦野文化会館20周年を記念した豪華なコンサートでした。外山雄三指揮、新日本フィルと、著名アーティストとの共演です。司会の平野啓子さんとアーティストのおしゃべりも大変面白く興味深いものがありました。曲目と感想を順番に書いてみます。

黛敏郎/木琴小協奏曲 マリンバ:神谷百子
 いきなりすごい演奏でした。外山雄三さんが、「私は単に伴奏をするだけです」と謙遜していたのですが、まさにマリンバの魅力に取りつかれた演奏でした。木琴とオーケストラの曲はこれくらいしかないと言われていて、曲もどこか武満を連想させるような雰囲気もありましたが、神谷さんはまるで心霊の世界に入ったかのような雰囲気を持ち、すっかり私は吸い込まれてしまいました。ちなみに初録音は、この秦野文化会館で行ったとか、懐かしそうにしていました。
 曲が終わってから、司会者が「外山さん、木琴の曲がもう少しほしいですね」と催促めいた話をしていましたが、まさに私もそのように思いました。神谷さんはNHK FMの「おしゃべりクラシック」のレギュラーとか、今度留守録でもして、人柄を知りたいような気がしました。

ロドリーゴ/アランフェス協奏曲 ギター:荘村清志
 ギターを持ってステージに現れた時、思わす「おぉっ、本物だ」と声が出てしまいました。第2,3楽章のみの演奏でしたが、聴くほどに本物を感じさせるものがありました。うわべの音色やテクニックに捕らわれない、しっとりしたアランフェスを楽しめました。さすがにマイクとSPを配置して、オケはボリュームを押さえがちにしての演奏でした。室内楽にも力を入れているとか、どこか良い小ホールでまた聴いてみたいと思いました。

ガーシュイン/ラプソディー・イン・ブルー Pf:伊藤恵
 この人がまたすごかった。にこにこしながらステージにあがったかと思うと、実に堂々とした、洗練された演奏が始まりました。確か前に一度、横浜あたりで演奏を聴いたような記憶があるのですが、今日の曲目は本当に持ち味を出していたような気がします。インタビューで、今何をしたいかと聞かれて、ヒマラヤでお月見をしたいと答えたのには驚きましたが、「私は軽いのでそのような雰囲気でじっくり演奏したい」みたいな話でしたが、どうしてどうして、大変たくましい演奏家だと感心しました。

バーンスタイン/ウェストサイドよりマリア他 テノール:錦織健
 出だしはかなり低い声でした。それがまた素晴らしい。オーケストラは手加減せずに音を出してきます。それにも負けない声量で歌い上げてきます。今回のソリストはどちらかと言えば女性に分がある(オリンピックもそうだった)ような気持ちもしていたが、彼の歌は男も感動しますね。第九などで何度か聴いたことがあって、その迫力は予想していましたが、それ以上に素晴らしい歌声でした。

サラサーテ/カルメン幻想曲 Vn:徳永二男
 この人はオーケストラ向きの演奏家かもしれないと思っていました。以前ですが渡辺玲子さんと続けて聴いた事がありましたが、まるで違う。今回も同じ結果でした。

ラヴェル/ボレロ 指揮:外山雄三
 新日本フィルもうまいですね。女性の団員が多いのですが、コントラバスやビオラ、トロンボーンのトップは女性、今の時代はこれで良いのかもしれません。アンコールはエルガーの曲、外山さんのおしゃべりも大変好感が持てました。


-番外編- 今井美樹 in 座間
Date: Thu, 21 Sep 2000
座間の初日に行ってきました。2階席左の最前列に家内と陣取りました。想像した以上に、美樹さんは素晴らしい歌手でした。声がとても良く伸びていました。好きな曲もいっぱい聴けました。特に「Miss you」は、先日のMusic Fairでストリングスをバックにした演奏の雰囲気を、そのまま表した編曲になっていました。そして、まさかの「半袖」も出てきて、本当にうれしく思いました。

バンドの方は、むしろこれからのツアーで調子が出てくるような気がしました。ヘミングウェイの時だけは、wood型のベースを使っていましたね。トロンボーンの音は、どこから出ていたのでしょうか。

照明もすごかったです。メリーゴーランドの「光」はぴったりの雰囲気でしたね。座間のホールも本日は美樹さん一色!!・・・。心を込めたラストの「Good by Yesterday」、そして新アルバムからのアンコールが2曲、特に人気の「Have you ever love somebody」は、新たな名曲とも言うべき、美しい曲でした。

輝く20世紀ラストの年のコンサート、そしてbrandから「追っかけ」し続けてきた私にとって、今年の締めくくりとも言うか、記念すべき一日でした。


横山幸雄ピアノリサイタル
Date: Sat, 10 Jun 2000
今回はサントリーホールで開催された、横山幸雄ピアノリサイタルです。曲目はオール・ベートーベンで、幻想曲ロ短調、ソナタNr.13、同14「月光」、ディアベルリ変奏曲、そしてアンコールが3曲ありました。

横山さんはTVにもしばしば出演されていて、何度かその演奏を耳にしたことがありました。最近ではベートーベンやショパンの全ソナタを連続演奏会やCDで発表するなど、大変活発な演奏家ですし、若い人からも熱狂的な支持を得ているようです。以前からインターネットへの情報も発信されており、www.pp.iij4u.or.jp/~ken/yokoyama.htmlを久々にのぞいてみたら、昨日の演奏会の紹介が載っていました。

第一曲目、幻想曲の出だしで彼の特徴を感じ取ることができました。そして、それはアンコールまでの全プログラムにおいて、なるほどという実感が湧いてくるほど、大変ユニークで実力のある演奏家である事が分かってきました。

ベートーベンの曲に含まれる力強さや"美しさ"を最大限に引き出してくれた演奏だったと思います。特に「月光」の第一楽章は、常にストリングスが共にバックで演奏しているかのような錯覚を覚えました。低音のパートがコントラバスに聞こえたのです。激しいクライマックスのフレーズでは、彼の力と実力が いかんなく発揮され、圧倒されるほどでした。しかし、私が特に感じたのは、緩徐楽章のメロディーの美しさです。ベートーベンの曲はこんなにも美しいものだったのかと思うくらいで、共に聴きに出かけた仲間達と感想を交換しました。

私はサントリーホールの2階席右側、ひとりの友人は2階席左側にいました。彼の印象は「音が強すぎる。疲れる。」、私は「音が美しすぎる、ぼやけてる」・・・、どうも昨日のホールのチューニングにも問題があったようで、場所による印象の違いも出てきたようでした。

それはともかくとして、横山さんが日本の若手ピアニストを代表する有数の演奏家であることは間違いなく、今後の活躍を大いに期待したいと思っています。個人的には、もう少しオーソドックスな演奏を目指してほしい感じもするのですが・・・・・。


メータ指揮イスラエルフィル
Date: Sat, 26 Feb 2000
本日、相模大野グリーンホールに行ってきました。曲目は、シェーラザードとショスタコ5番です。メータは確かに本物でした。あのニューイヤーコンサートを振っているメータ、そして若き日のデュプレやバレンボイム達と共にコントラバスを弾いていたメータでした。

そしてイスラエルフィル、「世界一の弦」と称されるオケは、今までに聴いた全てのオーケストラとは比較にならない、すごい集団でした。天才と職人を合わせたような、うーん、とても「素晴らしい」なんて言葉では言い表せない演奏でした。

最初はシェーラザード、途中からコンマスがハープと共に、何とも言えない、美しい調べを奏でます。まるでVnコンツェルトを演奏しているように錯覚します。メータは、優雅で大きな振りで指揮をしています。しかし、決して細かなリズムを指示する事はありません。団員を信じきっているようにも見え、オケ自ずからがしっかりとしたテンポを刻みます。これはすごい事でした。

このオーケストラは弦がすごいだけではありませんでした。フルート、オーボエ、ホルン、パーカッションなどの全てがまさに天才的な職人でした。ピアニッシモの美しさ、そしてピッチカートの絶妙なまとまり、フルアンサンブルの重厚な響き、何を取っても超一流を超えた演奏でした。

ショスタコの激しいリズムと大音響の合間に流れる、美しい旋律も見事に表現していました。このまま永遠に音楽に浸っていたい、次はあの曲も聴いてみたい、そんな気持ちでいるうち、あっと 言う間に終わってしまいました。

アンコールの2曲目は、メータが日本語で「ハクチョウノミズウミ」と紹介してくれました。ショスタコが終わって、とても厳しい表情をしていたメータが、にこやかに演奏します。大指揮者と言えども大曲を演奏するには相当の気迫があったのでしょう。でも、さっと気持ちを切り替えて、観客に応えます。

演奏が全て終了し、団員が退場しても拍手が鳴り止みません。ついに、メータが一人で登場しました。全員総立ちの拍手が続きます。まるで、ベルリンフィルの中継でも見ている感覚になりました。お客さんも、今回は都心などから繰り出して来たのでしょう。まさに東京で開催される演奏会の雰囲気でした。

以上、言葉では表せないと言いながら、長文になりました。しかし、すごい演奏でした。


丹沢音楽祭「第9」
Date: Sun, 23 Jan 2000
本日の演奏会は、秦野文化会館の第9です。指揮が堀俊輔さん、オケは神奈フィル、独唱は佐竹由美、西明美、吉田浩之、青戸知のみなさん、そして市民合唱団による演奏でした。家内が3回目の参加と言う事で、昨年の秋から延べ15回の練習に励んできましたが、いよいよ本番が始まります。合唱指導は指揮者の堀さん自らが一貫して行うとの事で、大変なご苦労があったのではないかと思います。

私も毎回、子供たちを引き連れて聴きに行くのですが、今までに無い見事な演奏でした。市民の合唱団がプロのオケと共に参加すると、楽器の音に消され気味になりがちですが、今回は終始圧倒していました。練習はなかなか厳しいものがあり、途中で数人ずつのペアー毎にテストも行ったとか。しかし、持ち前の技量とユーモアで、団員の心をしっかりと捕え、素晴らしい出来映えに持っていきました。

前売り、当日券共売り切れとかで、ほぼ満席の盛況振りでした。ソリストも、最初にバリトン青戸さんが、会場あふれんばかりの声量で圧倒されました。またテナーの吉田さん、この方はテレビでも何度か見ましたが、最高のソリストです。細身の体からどうしてこのような、透き通りまた力のある、感動的な歌声が出てくるのか、耳を疑うような気持ちでした。デビューが「こうもり」のアルフレードとか、なるほどうなづける感じを持ちました。

全体の構成は、第一楽章は重厚感を、第二楽章はスピード感を狙っていたように思いました。堀さんの指揮は、手を下から上に持ち上げる動作に特徴があり、スケールの大きなものでした。合唱部分に入っても、愛くるしい目と表情で、終始合唱団に合図を送っていたとか・・。

今回の演奏レポートは、ややローカルな話題となりましたが、音楽は決して有名演奏家のものだけではなくて、身近な中にも最高の喜びを与えてくれるものだと、改めて感じた次第です。


プラハ国立「こうもり」
Date: Fri, 14 Jan 2000
本日、相模大野グリーンホールに行ってきました。

アデーレ:メラニー・ホリデイ
アイゼンシュタイン:ヤン・イェジェク
ロザリンデ:イトカ・スヴォボドヴァー
アルフレード:トマーシュ・チェルニー
指揮:リハルド・ハイン

実に楽しい、活気のある「こうもり」でした。メラニー・ホリディはオペレッタの淑女、オペラグラスはついつい彼女の方角に固定焦点。素晴らしい美人歌手でした。本日の公演は少し風邪気味か・・・苦しそうな声でした。ロビーではマイ・フェア・レディなどのCDも並んでいました。それからクライバーとバイエルンの「こうもり」のVTRが\3,150也、うーん、買っておけば良かったかなぁーー。

ロザリンデが素晴らしかった。張りのある声が今も耳に残っています。アルフレードも良い声をしていました。特に圧巻が第二幕。アイゼンシュタインを初めとして、舞台狭しと右へ左へと行進、よくあれで歌声が続くと感心しました。ダンスも良かった・・。

ヴィーンでは、大晦日と元日は必ずこれが上演されるとか。衛星放送でも年末にアン・デア・ヴィーンの「こうもり」、年始には昨年来日して、私はチケットを買えなかったフォルクス・オパーの東京文化会館収録の放映がありました。いずれも素晴らしい嗜好に満ちた「こうもり」、ここしばらくは私の鼻歌に登場しそうな感じです。


小澤の戴冠式ミサ
Date: Sat, 18 Dec 1999
 秦野市文化会館の演奏会に行ってきました。曲目は、以下の通りでした。
・モーツァルト 戴冠式ミサ
  天羽明恵、井坂恵、鈴木寛一、河野克典、成城合唱団
・ベートーベン 交響曲第7番
・バッハ    アリア(アンコール)
小澤征爾指揮、新日本フィル

 全体的に熱気のある、力のこもった素晴らしい演奏でした。戴冠式ミサでは、ソプラノの天羽さんが印象的で、美しい声にすっかり魅せられてしまいました。バリトンの河野さんは以前から何度か演奏会で聴いていましたが、もっともっと出番があればと思いました。合唱団も高齢の人が多い割には力強いプロの演奏を聞かせてもらいました。30分ちょっとの短い演奏時間が物足りなく感じました。

 第7の方は、第一楽章が随分とスローテンポで驚いたのですが、各パートを大事にした音色を引き出し、コントラバス8人と言う事からも重厚な構成を狙っていたように思いました。オーケストラも必死で、小澤の要求レベルの高さを感じました。第二楽章出だしのとても美しいハーモニーが印象的でした。しかし、この曲は小澤+ウィーンフィルでもう一度聴きたいような気持ちもしました。

 アンコールのアリアは、小澤の定番の構成ですが、実に美しい調べでした。目頭を押さえている女性の観客も結構な数でした。

以上、素晴らしい演奏を地方まで出かけて披露してくれたことに感謝し、また明日からの素晴らしい音楽との出会いに期待したい、そんな気持ちのする一日でした。


オルフェウス室内管弦楽団
Date: Sat, 29 May 1999
 本日の15時より、鎌倉芸術館で行われたオルフェウス室内管弦楽団です。今回で7回目の来日と言う事で、指揮者のいない楽団で有名かもしれません。アメリカで創立してはや25年を超える活動の中で、団員の個性を尊重し、演奏については徹底した議論をしながら完成させていくやり方が続いている事に、ある意味では驚きを感じます。

 曲目は、以下の4曲です。
1.ボッケリーニ   交響曲Nr.13
2.モーツァルト   Pf協奏曲Nr.23
3.コープランド   静かな都会
4.チャイコフスキー 弦楽セレナード

 2番目の協奏曲はピンチヒッターの練木繁夫さんが熱演してくれました。曲目が進んで行くうちに、この楽団の目指している事が実感として理解できてきたように思いました。演奏が実に伸びやかで生きているのです。各パートのまとまりはあまりなくて(個人的な感想)、楽団全体が生き物のように動くのです。

 曲目毎にコンマスが交代しました。ひとり、日本人と思われる小柄の女性がいまして、さっきまでは第二バイオリンの後ろの方にいたかと思ったら、チャイコでは第一の一番前に座りました。これがすごいのです。体を大きく振って、楽団をどんどん引っ張って行きます。このような実力の持ち主が議論しながらひとつの世界を作りあげていく事ができるんだ、と言う事と、今までに無い新鮮な音楽そして演奏を目の当たりにした事は、大変刺激になりました。


フィガロの結婚
Date: Fri, 8 Jan 1999
 1/8に神奈川県民ホールへ、ハンガリー国立歌劇場の「フィガロの結婚」を観に行ってきました。魔笛ならだいたいのシーンは目に浮かぶのですが、フィガロの映像を見たことが無かったものですから、若干の不安はありましたが、前もってハイライトのCDを購入して、予習をしていきました。

 ハンガリーオペラは前回の「椿姫」と同じです。指揮者自らがチェンバロを奏で、小編成のオケと交互に伴奏を行います。ハイライトではこの雰囲気を味わえませんでしたが、これは素晴らしい構成です。キャストはダブルになっており、当日の配役が誰なのかはここでは言えませんが、いずれniftyかfj.rec.music.classicalあたりで詳細がアップされる事と思います。

 通しで見たのは初めてでしたが、CDの予習の効果もあり、ぶっつけでもなかなか楽しめました。有名なアリアが2つ、そして前回の椿姫より数段凝った舞台に、とても満足して帰ってきました。特に若いフィガロの力強さと、スザンナの透き通った声が印象的でした。伯爵とその夫人たちが、それぞれ見せ場を作ってくれます。ケルビーニは女性が扮していましたが、小柄でまさに少年といった出でたちで、美しいアリアを聞かせてくれました。

 終演は22時に近くなりましたが、横浜までのバスに乗れたので、この寒い時期でも快適な帰路に付く事ができました。いつも感じる事ですが、モーツァルトが偉大な音楽家である事を、まざまざと感じさせられました。今度はぜひ、魔笛の公演を聴いてみたいと感じるこの頃です。


椿姫
Date: Fri, 23 Oct 1998
 相模大野グリーンホールへ「椿姫」を観に行きました。ゲーザ・テレック指揮、ハンガリー国立歌劇場の公演です。キャストはトリプルになっていて、ヴィオレッタ:ズザンナ・バジンカ(2番手)、アルフレード:ヤーノシュ・ベルケス(3番手)、ジェルモン:ラヨシュ・ミラー(1番手)の組み合わせでした。何番手であるかは、プログラムに書いてある順を書いただけで、本当にそうなのかは判りません。ちなみに、指揮者は2番手です。

 馴染みの歌い手がいるわけではありませんでしたが、とにかく生は素晴らしいと思いました。ヴィオレッタが第一幕ですごい声で熱演しました。同席した会社の方がこのままで最後まで続くのだろうかと心配したくらい・・・。第三幕はとても美しい声だと思いました。第二幕の闘牛士の踊りもなかなか楽しめました。

 舞台はこざっぱりしていましたが、衣装がきれいでした。ビデオを見るよりも時間の経つのが早くて、あっという間に第三幕の終わりになってしまいました。演出でちょっと気になったのが、ヴィオレッタの最期の場面で、いくらか省略されている部分があったことです。本来は最期の力をふりしぼって歩き出し、アルフレードの胸で息を引き取る、と言うイメージだったのですが、舞台の中央で一人で倒れてしまいました。

 まだまだ他にもあったのかもしれませんが、とにかく楽しめました。こんなに美しい旋律が満載されているオペラも少ないのではないでしょうか。今までにテレビで放映されたもののうち、ショルティとゲオルギュの椿姫を良く観ましたが、会場ではこのビデオを販売していました。私の持っている残り2つのビデオも、もう一度じっくり見てみたいと思います。


カントロフのコンサート
Date: Fri, 02 Oct 1998
 久しぶりのコンサートに行ってきました。それも、オーチャードホールは初めて行きました。いつも大晦日に生番組をやってますし、オペラも可能なホールですので、いつかは行ってみたいと思っていました。さて、J.J.カントロフ率いるタピオラ・シンフォニエッタは、フィンランドの若手演奏家で構成される室内オーケストラです。総勢40名ほどとか・・・。

本日の曲目は、
1. シベリウス    ロマンス ハ長調
2. メンデルスゾーン Vn Con
3. シベリウス    かわいらしい組曲
4. メンデルスゾーン Symp Nr.4 イタリア

 そして、私が最も楽しみにしていたのは、カントロフがメンコンを指揮しながら演奏するのです。数あるCDの中のいくつかは私も持っていましたが、生で聴けるなんて本当に夢みたいでした。第一楽章をスタートした途端、美しい響きが聞こえてきました。しかし、かなり速いテンポです。いきなりオケが振り回されるような感じで付いて行きます。第二楽章でも決して緩めはしませんでした。しかし、ただ速いだけではない、微妙にテンポを揺らして行きます。何か、初めてメンコンを聴いたような錯覚に捕らわれたくらいです。

 このテンポとアンサンブルの取り方は、他の曲でも終始徹底していました。そうか、と思わせるVn & 指揮振りでした。彼の演奏は、節度のある繊細でかつ比類無き音色と評されているようですが、まさに素晴らしいものでした。もちろんテクニックも抜群。しかし、「節度のある」というよりは、何か新しい方向を目指しているような演奏を感じさせられました。私も大いに刺激を受けた一日でした。


タンホイザー
Date : 15-Feb 1998
 本日はNHKホールでタンホイザーを観てきました。ルネ・コロの日本公演最終日、聴いてきました。3人の子供を残して夫婦で行きました。NHKホールのオペラは初めてです。3FのC10列でしたので、ヨドバシで双眼鏡をもうひとつ奮発して臨みました。

 最初に出てきた声を聞いてびっくり、なんだPA付きじゃないか・・、でもだんだん引き込まれていきました。第2幕あたりから感激の嵐が襲ってきました。エリーザベト、良かったです。一昨年のハンブルグ歌劇場のVTRは何度も見ましたが、その時のセクンデを超えるものがありました。第3幕のヴォルフラム、最高でした。渋くそして響き渡る声に圧倒され、また感動の嵐がやってきました。今回のキャストは当たりのようですね。声量も充分でした。

 そして、ルネ・コロ。もう言う事はありません。Mr.タンホイザー、あのコロを目のあたりにして、本日が私にとって最初で最後の公演、良い思い出になりました。カーテンコールを送る間もなく、20:00のロマンスカーに向かいました。どうだったのでしょうか、カーテンコールは・・・・。


1996年の旅行で聴いた音楽
Date : Jul-Aug 1996
Wien 7/18
 夏休みの間はほとんどの演奏会はお休みで、観光客相手のものがいくつか開かれています。そのうちのいくつかはシェーンブル宮殿で行われていました。夕方に訪れて見たところ、屋外ステージでメニューインがその夜のコンサートのリハーサルを行っていました。ベートーベンの交響曲全曲を毎日演奏していました。その日は3番「英雄」でした。屋外ですからPA付き、しかしとても良い響きをしていました。

Wien 8/1
 ミノリーテン教会での演奏会を聴きました。ビバルディの四季その他でした。残響の多い場所での弦の演奏は、ちょっと本来の音が出ていない感じもしましたが、それでも直接音は充分聞き取れました。一人390os、子供は無料でした。ここは毎週火曜と木曜の二回、ビバルディとモーツアルトのプログラムを交互に演奏しています。気楽に立ち寄れる良いコンサートだと思います。

Zalzburg 7/29
 ちょうどザルツブルグ音楽祭の真っ最中です。超有名どころは8月に入ってからですし、チケットもなかなか手に入らないのが現状です。当日モーツアルテウムのグロッサーザールで行われたボロディン四重奏団のコンサートを聴いてきました。これは前もってインターネットから予約を入れておいたものです。曲目はショスターコービチが二曲とベートーベンでした。子供連れな物ですから、前半だけの鑑賞でしたが、実に素晴らしい演奏でした。家族全員聴くのは初めての曲でしたが、ピッチカートや息のあったアンサンブルに魅了されました。

Rothenburg 7/24
 聖ヤコブ教会のオルガン演奏を聞いてきました。これもインターネットで前もって情報を仕入れておいたものです。入場料は無料、教会の中を見るだけでも価値があります。曲目はあまり知らないものが多かったのですが、素晴らしい音響でした。最新のオルガンと古い大きな教会が絶妙にマッチしていました。数多くの CDが録音されているようです。一枚購入してきましたが、私の装置でもなかなかの音がしていました。

Muenchen 7/28
 バイエルン国立歌劇場でニュルンベルグのマイスタージンガーを聴きました。前もってFAXで問い合わせはしておいたのですが完売。当日売りの窓口の前で券を持っている個人から5枚入手できました。17:00〜23:00までの長時間ですし子供もいましたので、第一幕のみの鑑賞にしました。ウィーンの国立歌劇場そっくりの素晴らしいホールでした。演奏開始時間になると中央のシャンデリアが上方に上がっていきます。幕がしまったままで序曲が始まりました。感激がググッと込み上げてきます。私一人でも最後まで聴きたかったです。音響は申し分なく、最上席でも歌声が響き渡ります。ここで一頃サバリッシュが音楽監督をしていたかと思うと感動してしまいます。


プラハ放送交響楽団
Date : 15-Jun 1996
 久々にコンサートに行ってきました。厚木市で行われた演奏会で、曲目は「悲愴」、「モルダウ」、「新世界」と、ポピュラーですが盛りだくさんの内容でした。指揮者はウラディミール・ヴァーレクさんといって、前回来日したチェコフィルの代役もした方と聞きました。

 一曲目が「悲愴」というのは初めてでしたが、いいものですね。ただ、テンポの取り方が早めで、第4楽章もすぐ終わってしまったという印象でした。この曲は学生時代に初めて聴いた時、それでもいたく感動したものでしたし、まわりの多くの女性は演奏が終わった時、目を潤ませていました。今日は一曲目と言う事もあり、ちょっと残念でした。

 後半の曲はさすが・・の一言につきます。お家芸ですものね。都内でも演奏会が行われるようですが、本日の全席\4000という訳にはいかないと思います。前回、小田原で聴いたウィーン少年合唱団も\3000という入場料でしたし、田舎に住んでいるといい事もあるようです。


コジ・ファン・トゥッテ(演奏会形式)
Date : 12-Oct 1995
 サントリーホールでモーツァルトの歌劇(演奏会形式)を聴いて来ました.ソリスト 6人+合唱+都響で「コシ・ファン・トゥッテ」です.魔笛やフィガロに比べてそれほど有名ではないこの歌劇を聴きに行った理由は字幕が表示されると聞いたからでした.

 パンフレットを手に,まず大筋を頭に入れて,いよいよ演奏開始です.序曲の後,ソリストが入れ代わり立ち代わりで身振りも入れながらの熱演です.韓国人のテナーと召し使役のソプラノが素晴らしかった.ホール 2階の後ろの席まで,めいいっぱい美しい声が響きわたります.

 あらかじめ CDで頭にインプットしておいたフレーズが出て来るともう感激・・・!.第一幕の 3重唱が素晴らしかった.ちらちらと字幕を見ながらの鑑賞だったのですが,夢中になると字幕は無くても関係ないですね.

 あらすじはたわいも無いものですが,歌劇になると何と面白くまたユーモラスなのでしょう.人間の声がこのようにも素晴らしいものかと,想いを新たにさせてくれた演奏でした.オーディオで聴く気のしなくなる演奏と言ってもいいくらいですね.


早稲田大学オーケストラ
Date : 03-Sep 1995
 今日は久々の演奏会に行って来ました.小田原で開かれた 早稲田大学のオケです.曲目は チャイコの 序曲1812年とドボ「新世界」,アンコールはスラブ舞曲で,どうしてどうしてなかなかいい演奏でした.最近は女性の活躍が特に目立つのですが,チャイコのあの「大砲」を表現する大太鼓の奏者は女性でした.弦もほとんどが女性ですね.

大学のオケは,何かの縁で聴きに行く事も多かったのですが,このオケは一流です.安心して聴けました.海外遠征なども多いと聞いています.(私も学生時代にちょっと在籍した(別の大学ですが)事があり,演奏していてもヒヤヒヤものなのですが,義理で聴いている方もさぞかしヒヤヒヤしている事は多いと思います.)

コンチェルトは含まれて無いにしても,今日の \1500はとても得をしたような気持ちになりました.OBの方もたくさん来ていたのでしょう.「新世界」も生で聴くと新しい発見があるものです.良い一日でした.


戸田弥生さんのスペイン交響曲
Date : 10-Jul 1995
 本日サントリーホールで演奏会を聴いて来ました.もう 3回目かなぁ,戸田弥生さんの演奏は・・.今回はラロのスペイン交響曲です.一階の後ろの方で聴きましたが,それでも良い音でした.休息の時,2階に上がって見ましたが,さらに良い雰囲気で次回はそこで聴いて見たいと思いました.いつもながら素晴らしいホールだと感じました.

 戸田さんは美しい容姿の Vn奏者ですが,演奏する時の姿は感動的です.一生懸命 想いをこめて演奏します.(その表情を見たくて 1階にしたのですが・・)やわらかい音色の中に技術と信念がある・・そんな演奏です.すっかりファンになってしまいました.ラロの第一楽章で思わず「ゾクゾク」しました.音楽に感動するのはいいものですね.


戸田弥生さんのリサイタル
Date : 21-Jan 1995
 本日,演奏会に行って来ました.秦野市の文化会館小ホールで開かれたVnのコンサートです.1993年のエリザベートコンクールで優勝した戸田さんの演奏で,ベートーベン,エネスコ,ブロッホ,フォーレ,ラベルの作品でした.

 特にエネスコの作品,ソナタ3番は初めて聴いたのですが,Vnの連続的に変化できる音程を生かした,とても魅力のある曲でした.この作曲家はメニューヒンの先生とか・・.また,ブロッホの組曲「バール・シェム」は心に問いかけるような調べ,美しい旋律に包まれたものでした.地方でこのようなめずらしい曲を聴けるのは,本当にラッキーでした.

 戸田さんの演奏は昨年の夏,サントリーホールでシベリウスを聴いて以来,2回目でしたが,ますます彼女の魅力(容姿は勿論,深くてかつ伸びのある演奏)に取り付かれそうです.帰りについつい,エリザベートコンクールのライブ盤のCDを買ってしまいました.


ベートーベンの第九-澤畑恵美さん
Date : Dec 1994
 暮れは池袋の芸術劇場で第九を聴いて来ました.都響とジャン・フルネさんの指揮,ソプラノの澤畑恵美さんを始めとする4人のソリスト,二期会合唱団の顔ぶれでした.

 初めての芸術劇場大ホールですが,音響は抜群.決して大編成ではなく40〜50名の合唱でしたが,浮き上がるような響きのある素晴らしい演奏でした.ステージは天井が高く,かといってサントリーホールのような反射盤もないのに生の声がホールいっぱいに響くんですね.驚きました.

 明けて1/3のニューイヤーオペラコンサート.もちろんTVで見たのですが,これも良かったですね.先程の澤畑さんも出演していました.とても美人の歌手のかたですね.日本の名だたる名歌手が次々と有名なアリアを歌う番組はなかなかないので,これは毎年楽しめそうです.生で聴く事も考えて見たいと思っていますが,どこか良いホールでやってくれないかなー.


サバリッシュ指揮のN響
Date : 16-Nov 1994
 N響定演を聴いて来ました.今月のブラームス・チクルスの最後を飾る,Vn/Vcコンチェルト と 2番の交響曲でした.NHKホールは何年ぶりか,でしたが,合間にワインを飲めたりして,最高の演奏会でした.

 サバリッシュさんは今年で30年目のN響との付き合いになるとか.若々しさは変わりませんね.以前,自ら指揮をとりながら演奏したモーツァルトのPf協奏曲が忘れられません.

 独奏者の竹澤恭子さんとマリオ・ブルネルロさんはなかなか息のあったコンビでした.この曲はちょうどクラシックに興味を持ったころに,何度もLPで聴いた曲でしたので,初めて聴く生演奏は感激でした.

 弓が吸い付くようにしてストラディバリを弾く竹澤さん,オペラグラスで見ると意外に若かったチェリストのブルネルロさん.2階最前列の特等席で鑑賞できた事がいい思い出になります.

 2番の交響曲はブラームスの4曲の中では最近あまり耳にしていなかったのですが,音が出だすと同時に,わぁーと昔の記憶がよみがえりました.ホルンの松崎さんが熱演でした.前回,前々回のチクルスではTOPを吹いていなかったようですが,この曲のために備えていたのでしょうか?

 ブラームスシリーズはあと一回,サントリーホールの演奏会を残しています.できればこちらのホールで聴きたかった演奏でした.


はだの響26thコンサート
Date : 02-Oct 1994
今日は秦野市民交響楽団の定演に行って来ました.曲目は,
    ショパン   Pfコン 第一番     独奏  藤原 亜美
    ドボルザーク 第8シンフォニー     指揮  川合 良一
その他でした.

 アマチュアオーケストラとはいえ,なかなかの実力とよい指導者に恵まれたこの交響楽団は,音響のよいホールも加え、いつも楽しませてくれます.今回のソリスト,藤原さんは,札幌市出身で芸大とパリ音楽院に在学中とか・・.ピアノソナタともいえるこの曲を見事に弾きこなしていました.まだあどけなさが残る,22〜3歳でしょうか.拍手に答えての挨拶もどこかぎこちないところがあって,親しみを感じました.

 アンコールに答えて,ドビュッシーの「月の光」を演奏してくれましたが,実にしっとりとした美しい調べでした.将来が大いに期待されるピアニストではないでしょうか.

 もう一つの,ドボルザークはこれまた”耳タコ”の曲で,もう何回聴いたか解らない程の曲ですが,アンサンブルと各楽器の持ち味を,新鮮な気持ちで味わえるいい演奏でした.超有名オケも良いのですが,地元のオケを聴きにいくと,心がはずみます.自分にも参加できるのではないかと・・・.

 今週末も音楽三昧の二日間でした.


千住真理子リサイタル
Date : 17-Sep 1994
 今日は小田原で開かれた,千住真理子Vnリサイタルに行って来ました.久々に実力のある演奏家がやって来るので,楽しみにしていました.
曲目は モーツァルト  / Vn ソナタ Nr.28 K.304  バッハ / パルティータ Nr.2 BWV.1003
    ベートーベン / Vn ソナタ Nr.5 「春」  サラサーテ / チゴイネルワイゼン
と,いずれも有名な曲ばかり.子供連れの家族がたくさん来ていました.私のところも,子供三人を連れて行きましたが,飽きる事もなく聴いてくれた様です.数日前から,暇さえあれば同じ曲のLPをかけていましたので,聞き覚えのあるメロディーが流れてきたせいかもしれません.

 私自身の感想としては,実に美しいものを(見て)聴いたな・・・と感じました.彼女はもう32才くらいでしょうか,すっかり大人っぽい雰囲気が漂ってきます.さすがにパルティータは苦労して弾いていたようですが,シャコンヌの盛り上がりは聴き応えが有りました.もう少し遅めのテンポが好みだったのですが.

 スプリングソナタはとてもきれいな演奏でした.どんな楽器を使っているか興味のあるところですが,低音から高音まで,会場の隅々まで響き渡っていました.あの細い体で全身から生み出される音色と抑揚,いいですね.

 前回,秦野で聴いたサラ・チャンも素晴らしかったのですが,また一味違った演奏を聴く事が出来て,リフレッシュの出来た一日でした.


サラ・チャンとN響/デュトアの演奏会(秦野)
Date : 19-Jun 1994
 本日はサラ・チャンのコンサートを聴きに行きました。先週のNHK−FMで生中継されたプログラムと同じ、チャイコのVn協奏曲です。何回も、録音したカセットを聴いていますが、実に素晴らしい演奏です。FM録音の何倍も感動して聴いてきました。写真より大人びてみえました。Vnのサイズはもう大人用にみえましたが・・・。

 指揮者の横に随分広いスペースがとってあるな、と思っていましたが、弾き始めるとその理由が判りました。「歩く」んですね。からだ全体で演奏するのです。終始、オケを引っ張っていました。FM放送の時よりはオケと合っていたように感じました。

 今まで何度も聞いたチャイコですが、とても新鮮でした。13才という人生経験の中からどうしてこのような解釈ができるのだろう、と良く言われますが、まさにそう感じ取れます。五島みどりのカーネギーホールの録画を見た時も、とても驚いたのですが、サラ・チャンはさらに若年にして、音楽性を身につけたんですね。

 2曲目はチャイコの5番でしたが、これも良かった。世界有数の指揮者に恵まれ、N響は生まれ変わったようでした。


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