2003年02月01日(土) 続・夫婦を変えるもの
宣教師S先生は、南米の国へ行かれて、文化、習慣、 考え方、価値観の違いに戸惑われた。 時間の観念が全く違う。約束の時間には絶対に来ない。 2,3時間ズレるのは普通。どれだけ強く言い、約束 しても、守られる事はない。 語学の個人レッスンの先生さえ、その日に来ない。 ゴミは床に捨てる。床に捨てるのはよくないと、親に 言うと、親が外に捨てる。 クラスのお話の最中、子供は座らない。ウロウロして いる。 小さな事から大きな事まで、「おかしい」「違う」 「間違ってる」の連続。 こちらの価値観で、物差しで、物事を見ると、「おか しい」。正そうとすると、全くうまく行かない。 挫折し、打ちのめされ、それが「文化」だと理解する のに時間がかかった。非常識ではなく「文化」なのだ。 それを受け入れて、自分を変えて行った時、初めて 相手と信頼関係が生じ、心の交流が生まれた。相手 が心を開いてくれるようになった。暖かな関係が生 まれた。 これって、すべての対人関係に言えることだ なあ、と。特に夫婦関係などまさに。 婦人会で、一人の婦人が「夫の矛盾を追及したら、い けませんね。(笑)」「え?」「男性のプライドゆえに、 つじつまの合わない事を、言ったりしたりする。それを 突き詰めて追い込んだら、ますます泥沼に入り、 関係は悪化するだけで、いい事何もない。全く無い。 これは実経験から、ああ、夫の矛盾は追及したら いけんのんじゃなと、わかった!!」(大笑) 「うわっ、すごい。真理じゃ。」 夫婦関係がうまく行かない原因を見る時、「自分は 正しい」。自分は正しいのだから、相手が悪いとしか 見えない。相手を変えようと、不毛の戦いをする。 相手は反発するだけ。関係はますます悪化するのみ。 自分が変わろう、自分を変えようとして行く時、夫婦 が変わる。建て直され、建て上げられて行く。 夫婦の祝福を、目の当たりに見て行く。 「うちは相思相愛なんじゃけえね」「ラブラブなんじゃ けえ」 婦人達の声が弾む。 by 多恵子