2008年03月14日(金)
  「キリングフィールド」

主にある友人が「キリング・フィールド」をレンタル
で見たというので、久し振りに、私も見た。

実話だ。実在のニューヨークタイムス記者、シドニー・
シャンバーグが、内戦下のカンボジアに特派員となって
入った。
ポルポト軍が首都占拠し、目の前で信じられない、言語
を絶する光景が繰り広げられる。同国民をどんどん殺害
して行く。彼は外国人なので、タイへ逃れる。
その時の実際の記事が、当時の朝日新聞に掲載されて
いる。

映画の通りで、映画が記事の通りか、実際を再現している。
解放軍クメール・ルージュが、政府軍を攻略、首都プノン
ペンに凱旋入城。
解放軍の勝利に、「平和だ!平和!」と、民衆は、大歓
声で迎えた。が、すぐに牙を出して来た。

外国人記者達も銃口をつきつけられ、もう終わりだと思
った。目の前で、人々が無差別に、銃で撃たれて死んで
行く。殺害基準が何かもわからない。滅茶苦茶だ。

現地のカンボジア人通訳兼助手ディスプランが、2時間
半説得し助けてくれた。「彼らは敵ではなく、あなた方
の勝利を取材しに来てるのだ」と言って。

知識層はどんどん殺害され、人々は首都から即刻農村
へ移動。銃を突き付けられ、問答無用、文句など言えば
すぐ殺害。病人は点滴のまま、松葉杖をつき、おんぶさ
れ悲惨な光景、事実そのままだ。

シドニー達は外国人なので国外退去で済む。しかし、
現地人ディスプランはポルポトの虐殺地獄を通る事に
なる。シドニー達が何とか助けようと画策するが失敗
する。

シドニーはカンボジア報道で、最高の栄誉ピューリッ
ツア賞に輝いた。ディスプランの助けがあったから
取れたようなものだ。
ディスプランを犠牲にして、取った賞だと仲間から
非難される。自分は安全な場所にいて、カンボジアへ
捜しに行ったのかと。

取材のために彼が必要で、残らせてしまった、自分を
責める。本国からあらゆる手段で捜すが、何の情報も
得られない。
しかし、地獄を生き延びたディスプランと、タイで感
動の再会を果たす。

映画を観ていて、このディスプランという人物に心
がひかれる。目がずっと始めから終わりまで、何かを
語っていて、迫真なのだ。あの目が訴えてる。心に深
く残る。

この人、お医者さんで、実際にポルポト地獄を通った
人だそうだ。だから、演技でなく、実際見たことをそ
のまま表している。それで、すぶの素人なのに、この
演技でアカデミー助演男優賞を取得。演技というか実
際なのだ。

ポルポトの凄惨悲惨を、知ってもらいたいために、引
き受けたそうだ。映画ではほんの2割ほどしか当時の
悲惨さは表されていないと。こんなものではないと。

しかし、ジュニア達も見れるように、R指定がかからな
いように、わざと凄惨な場面を薄めたそうだ。

先日、カンボジアへ行き、狂気のツールスレン刑務所
に行った。そこでは2万人が拷問虐殺。トラックで死
体がキリングフィールドに運ばれては、捨てられた。
葬られたのでなく、ごみのように捨てられた。余りに
も、むごたらしくて見れない。

アダムからの罪、神を捨てて、自分が神になることを
選んだ事の結果だ。罪の怖ろしさ、人間の、自分達の
高ぶりの恐さを見る。

今、各国の宣教師がどんどん入ってて、神様の愛が伝
えられている。若いクリスチャンが生まれている。
宗教省が脅威に感じるほどに。
神様がひときわ目を留め、カンボジアの人々に愛が注
がれている