2017年10月03日(火)
  「嘘」

この世は、まことしやかな嘘が、横行している。
嘘をつく人々の、思い出(^_^;)

教会にも、詐欺がいっぱい来た。この40数年、
数えるだけでも、30,40、50・・もっとかな。
電話もよくかかった。

最初の頃は騙されたが、段々、免疫ができて、嘘が
わかって来るようになった。

「他県から来ました。就職が決まりました。準備する
少しの間、泊めてもらえませんか。集会に出たいので。」

身体が不自由なので、助けが欲しいとの事で、お泊めした。
その人が、就職先のおおまかな住所を言った。それがたまたま
私たちが、引っ越し前に住んでいた場所だった。
表に出ないほどの、ビクッと動揺が出た。

神様を信じていますと、証しまでする。
すべてが綺麗に嘘で、結局最後にお金が欲しいと。これが目的だった。
断ると、知らぬ間に出て行った。

そして、1年後、同じ声で電話がかかった。「初めての者
ですが、相談したい事がありまして」
その人だった。
全国を回っていて、前回どこへ行ったのかも、わからなく
なっているのか。教会専門に回っているよう。

「阪神大震災で、被災して、けがをして、こちらに来ています
・・お金を借りたい・・」
言っているしりから嘘だとわかる。じっと目を見て離さないで
いると、わからないぐらい、微妙に口ごもって、嘘をつく人の
何かが出る。

財布を落として、お金を借りたい・・は、何人も来た。

深夜に、印刷の作業をしていると、突然泊めて
くれと来た。はなから違和感。
違う霊を持った人と感じたので、
「すぐそこに交番があるので、相談して下さい」と
言うと、逆ギレした。

「愛さないといけないのでは、ないのか!」
出た!

“しかし、悪人や詐欺師たちは、だましたりだまされたり
しながら、ますます悪に落ちて行くのです”Uテモテ3:13

綺麗に、見事に、嘘をつく人々に、何人も何人も出会った。


本当に困っていた人は、1人だけだった。
お金に困り、教会に何度か泊まり、色々お話した。

「腐りかけのイカを、ものすごく安く大量に買って、
屋台で、イカ焼きを売ってたんよ」

「はあ??いけんでしょう!」
「うん、でもまだ、腐ってはいないんよ。腐りかけなんよ。
金が無いからねえ」

会堂にある十字架の絵を、じいっと見つめて、
「身代わりに死んでくれたんよね。牧師先生が話して
くれた」

「うん、信じたの?」「うん、信じる」

「小さい時、お母さんが再婚した。再婚相手の家が
わかって、どうしてもお母さんに会いたくて、我慢でき
なくて、一人で会いに行った。
冬の物凄い寒い日だったけど、お母さんは門前払いだった。
来られたら困るから、二度と来ないでくれと」

「・・悲しかったね」

「うん、ものすごく悲しかったけど、再婚相手の手前、
困るんだろうなと思った」

正直で、真実のある人だった。

ある時、噂で、亡くなられたと聞いた。
ショックだった。本当かどうかはわからなかったが。

でも、時折り来られていたのが、それ以来ただの一度も
来られなかたtので、天国へ行かれたんだなと思った。


“しかし、堅い食物はおとなの物であって、経験によって良い物と
悪い物を見分ける感覚を訓練された人たちの物です”
ヘブル5:14

沢山のことを教えて下さるために、神は、平然と嘘を言う人々と、
逆に幾多の、真実な人々に出会わせて下さった。

多くの訓練に心から、主に感謝で、主の御前に正直で
あることを、一番に教えられた。