2009年10月30日(金)

「ところが、その人は、ヤコブに勝てないのを見てとって、ヤコブのもものつがいを打ったので・・もものつがいがはずれた」創世記32:25



兄エサウを欺き、祝福を奪い取ったヤコブは、叔父ラバンのもとに逃げる。蒔いた種は刈り取る事になり、父と兄を騙したヤコブは、ラバンに騙される事になる。騙されラケルのために14年働く事になる。苦節の20年の後、神が帰国するよう導かれる。

ヤコブを憎み、殺そうとする兄のもとへ帰るのは、何と恐怖であったろう。その兄が400人を引き連れて来ると聞き、不安と恐れでおののいた。家畜と僕達を先頭に、次に家族を、一番最後に自分がついた。自分だけは助かろうとのヤコブの古い性質だ。そした、ヤボクの渡しで、皆を渡らせ、ヤコブ一人だけ残った。

すると、神の使いが、ヤコブと格闘した。余りの頑なさに、固さに、神の使いはヤコブのもものつがいをはずした。ヤコブの強烈な自我が砕かれた。
もはや自力では立てなくなった。それゆえ、神の使いにしがみついた。

頑固で、自我の強いヤコブは砕かれた。砕かれたヤコブは神に拠りすがらなければ、一歩も歩めない者とされた。実はそれこそが大いなる祝福だ。
ヤコブはびっこにされた。イスラエルと生まれ変わり、砕かれたヤコブは、先頭に立ってエサウと会った。何と変えられた事だろう。兄と和解できた。砕かれる時、初めて、神にすがり拠り頼む者とされる。大きな恵みだ。
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気づくと孤軍奮闘していないだろうか。追い詰められ、砕かれ、一人で歩めない者と知れるとはなんと感謝な事だろう。神と共に歩める幸いを今日も味わい喜んでいよう。