2022年11月29日(火)

「あなたがたが、これらのわたしの兄弟たち、しかも最も小さい者 たちのひとりにしたのは、わたしにしたのです」マタイ25:40



「靴屋のマルチン」という、よく知られた物語がある。ある日、主
がマルチンに「明日、あなたの所に行く」と言われた。マルチンは
大喜びし、翌日働きつつ、窓の外に目をこらしていた。外は寒く、
雪かきの老人がいた。彼は冷えきった老人を家に迎え、温かいお茶
でもてなした。

次に、赤ん坊を抱いた貧しい母親が見えた。マルチンはその母子を
家に招き、暖かいショールを与えた。マルチンは、主はまだか、ま
だかと待っていると、少年が老婆のかごから果物を盗んだのが見え
た。すぐに行き、マルチンは少年のために懸命に執り成し、一緒に
謝った。

やがて一日が終わり、とうとう主は現われなかったと、マルチンは
ひどく落胆していた。すると主が「今日あなたの所へ行ったのが、
わかったか」と言われ、主の姿が、雪かき老人、貧しい母親、果物
を盗んだ少年に変わった。助けが必要な人に、手を差しのべるな
ら、それは主に対してした事になると教えられた。

大きな事でなくとも、ほんの些細な事でも、必要とする人に与える
なら、主は報いて下さる。又、小さい者とは、普段余り気にかけな
い者の事だ。それなら家族はどうだろう。他人には配慮し、礼儀正
しくし、良い人になる。が、家族は余りにも当然過ぎて、配慮を欠
き、むしろ甘えが出て、わがままになってしまうかも知れない。

一番身近な、家族こそをまず大切にしなければならない。小さな者
の一人にしたのは、主に対してした事だと言われる。そのように受
け止めて下さる。こんなに嬉しい事は無い。
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どんな小さな事にも主は共にいてくださり喜んでくださる。今この
時、自分に与えられている人は誰だろう。その隣人に主を見ていこ
う。