2011年07月19日(火)

「ザアカイ。急いで降りて来なさい。きょうは、あなたの家に泊まることにしてあるから」ルカ19:5


ある人が、ザアカイに大変親しみを感じたと証しした。自分も、脊が低かった事で、非常な劣等感があり、ザアカイも劣等感で悩んだのではないかと。ザアカイは、心に屈折があったのだろうか。あえて敵であるローマの手先になるような、取税人の仕事に就いた。そこで、かしらにまで昇りつめた。能力があり、仕事は
良くできた。しかし、出来れば出来るほど、同族ユダヤ人からは嫌われる事になる。友人もおらず、話すのは仕事仲間ぐらいだったろう。

富は自分に幸せをもたらしはしなかった。財産はあったが、孤独で、惨めで、寂しく、喜びなく、虚しく、将来に何の希望も持てなかった。日常に楽しいと思う事など、あっただろうか。人に相手にされないザアカイは、心の底では、人々との心の交流を渇き求めていたのかも知れない。主が、取税人を、人目をも全く気にせず、暖かく受け入れ、食事を共にされる事、そんな愛深い主の噂を、耳にしていただろう。

一目、主に会いたいと、彼は恥も外聞も無く、イチジク桑の木に登った。が、主の方から声をかけられた。「ザアカイ、あなたの家に泊まる」と。ザアカイの存在、心の内、背景、何もかもご存じの主が、セッティングされた状況であった。
ザアカイは大喜びで応答した。同様に、主は、あなたの心の孤独、寂しさ、これまでの歩み、すべてをご存じの上で、受け入れ、向き合って下さっている。
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この世でたった一人であるかのように私を知り、いつも見守って下さる主がおられる。それは孤独に感じる時も、人中で賑やかな時も何も変わらない。何とありがたいことだろう。今日も主を見つめ主と語ろう。