2013年09月17日(火)

「主は彼に仰せられた。『あなたの手にあるそれは何か』彼は答え た。『杖です』」出エジプト4:2 



モーセは40歳の時に、自分こそはと思い、イスラエルの民を救出し
ようとして失敗した。荒野に逃れ、その後、荒野での遊牧生活40年
を経て、今や80歳になっていた。そのモーセに、出エジプトの指導
者として、神から召しが臨んだ。

「今、行け。あなたをパロのもとに遣わす」と。モーセはどんなに
戸惑った事だろう。今さら何を?かつて王子であった時の、満ち溢
れた自信、野心、名誉心も何もかも失せていた。平凡だが穏やかな
日々、家庭も持ち、それなりの幸せも感じていただろう。このまま
静かに生を全うしたい。

かつての地位も、栄華も、影響力も何もない。ただの羊飼いに何が
できよう。しかし「神の時」であった。時が満ちた。40年前の何も
かもを持ったモーセではなく、今のモーセこそがふさわしい。40年
の歳月、神は荒野でモーセを砕かれ、訓練し整えられた。人の思い
と神の思いは異なる。

困惑し尻込みするモーセを、説得して行かれる。そして、羊飼いの
杖を、「この杖を手に取り、しるしを行なうよう」に言われた。と
うとうモーセは神に説得され、手に「神の杖」を持ち、エジプトへ
帰った。主は、羊飼いの杖を神の杖として用いられる。普段モーセ
が使っていた杖だ。

神は、すでにあなたの手にあるものを用いられる。その杖で神は奇
跡をされた。今あなたの手にあるものを、神の栄光のために用いて
下さる。あなたと手にあるものを神に献げよう。きよめて、神と人
のために大いに祝福して用いられる。

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王子のモーセには地位も、力も、人脈も、富もあり、多大な影響力
を持っていた。しかし、主はそのモーセではなく、老齢の羊飼い
モーセを用いられた。羊飼いの杖を用いて、奇跡をして行かれた。
手にあるものを、お献げしよう。用いて下さる。