2021年12月19日(日) 「ダビデは自分の衣をつかんで裂いた・・彼らはサウルのため、その 子ヨナタンのため・・いたみ悲しんで泣き、夕方まで断食した。彼ら が剣の前に倒れたからである」Uサムエル1:1
「ダビデは自分の衣をつかんで裂いた・・彼らはサウルのため、その 子ヨナタンのため・・いたみ悲しんで泣き、夕方まで断食した。彼ら が剣の前に倒れたからである」Uサムエル1:1
1 傷つけられた相手を赦せない経験をした事があるだろうか。怒りと 憎しみ、恨みでがんじがらめだ。憎む相手がいるなら、苦しく、ど んなに楽しい時も、ふと心に暗い影を落とす。放免される事がない。 心が囚われ、牢獄の中だ。しかしダビデはどうだったのだろう。 サウル王に殺意を持って絶えず付け回された。サウルに忠実に仕え て来たのであって、良い部下であり、何も悪い事をしていない。だ のに、ずっと狙われた。本気で殺害しようとされ、槍を投げつけら れ、突き刺されそうになった。王であり、いつでも軍勢を招集でき る相手だ。野山を逃げ回り、常に死と隣り合わせで、不安と恐怖は どれほどだったろう。 サウルを打つ好機があったにかかわらず、神に選ばれ、油注がれた 王に手を下す事などできないと。サウルからの理不尽な攻撃に会っ たにかかわらず、ダビデは驚くべき事に、サウルを憎んでいない。 復讐心はおろか、サウルの死を心から悼んでいる。どうしてそんな 心持ちでおれたのか。ダビデは、主に自分自身も、何もかも委ねき っていた。すべての信頼を主に寄せていた。 そして恐怖、不安、思い煩い、嘆きも、怒りも、苦しみ、悲しみ、 あらゆる思い、感情を主に持って行った。そこで主と交わり、主に 受け止めて頂いたので、心が守られた。ここが秘訣だ。ダビデのご とく、ことごとく主に持って行き、引き受けて頂こう。どんな中で あっても、心は守られる。 ・・・・・・・・・・・・・ ダビデはずっとサウルに追われ、命を狙われた。死と隣り合わせの 日々だった。しかしサウルに反撃、仕返しをしなかった。そんな主 に委ねたダビデを、主ご自身が守られた。自分で守るのでなく、主 に守って頂けたらどんなに幸いだろう。