2008年08月09日(土)

「さあ、行きなさい。わたしはあなたをエジプトに遣わそう」使徒7:34

モーセは40才の時に、虐げられてい
る同胞イスラエルを救いたいとの志を
持った。しかし、それは見事に挫折し
て、命を狙われ、遠くミデヤンの地に
逃亡するはめになった。そこで遊牧生
活を送る事になり、結婚し、子供も生
まれた。40年間、荒野で羊を飼う生
活にあった。長い歳月を見渡す限りの
荒野で過ごし、エジプトでの王子とし
ての地位も栄華もすべて過去のものと
なり、一介のただの羊飼いだ。長い年
月となると、それはそれで居心地の良
い場所となっていたかも知れない。そ
のモーセが80才になった時、神から
召し出されたのだ。40才の意気盛ん
な時でなく、年老いてからだ。モーセ
は文武にたけていた。王子の立場なら、
地位も名誉も、力も富も強大な影響力
も人脈も持っていた。しかし今や地位
も影響力も何も無い一介の羊飼いだ。
しかし、神はこのモーセこそがふさわ
しいとされた。神が用いられるのは、
雄々しい軍馬ではなくロバの子だ。何
もかも剥ぎ取られ、砕かれたモーセだ。
神は立派な器でなく、砕かれた器をご
自身のために用いられる。この40年
が必要であった。神は荒野でモーセを
砕かれ整えられた。そして、神はモー
セが何と40才の時に抱いた志を叶え
て下さった。神のための志を、神は喜
ばれ、ふさわしく整えて、神の時に成
し遂げて下さる。
・・・・・・・・・
何も無い荒野での羊飼い、40年をか
けて主はモーセは造り変えられた。思
うようにならない厳しい歳月こそ、実
は主が着々と器を整えておられる大き
な恵みの中だ。主の時にご用が臨む。