2012年04月17日(火)

「・・あなたをこの地に連れ戻そう。わたしは、あなたに約束したことを成し遂げるまで、決してあなたを捨てない」創世記28:15 

ヤコブは兄エサウをだまし、祝福を奪い取り、兄の怒りを買い、家を出る。独りで、何も無い荒野で日が暮れた。今後の不安や恐れ、寂しさ、孤独感にさいなまれた事だろう。そんな窮地で、神に出会う。「わたしが共にあり、守り、この地に連れ戻す」との約束を得る。実際、神はヤコブを握り、放さず、導かれる。

叔父ラバンのもとに居候する事になるが、この叔父がしたたかであり、訓練を受ける事になる。ラバンに騙され、レアとラケルという二人の妻のために14年の労働、更に6年、計20年の厳しく辛い労働をする。騙したヤコブは騙され、苦く辛い訓練だ。やがて神の時が来て、ラバンのもとから去る。故郷に帰るわけだが、自分のして来た事ゆえ、エサウに会うのが恐怖だ。殺されるのではないか。

肉の知恵で策略を練り、対応するが、不安と恐怖がどうにもならない。ヤコブの問題は、兄との再会だけでなく、「人を押しのける者」という根本的な性質、強固な自我、エゴ、自己中心という罪にあった。とうとう神が、ヤボクの渡しで、ヤコブを捕らえ、粉々に砕かれる。

ももを打たれ、自分の足では立てず、杖に寄りかかった。肉の知恵と力で生きて来たヤコブが、全面的に神に拠りすがる者に変えられた。「あなたの名はもうヤコブでなくイスラエルだ」とされた。神ご自身がどこまでも追いかけ、導き、神の約束を成し遂げられる。
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ヤコブの失敗から、肉の知恵に何の良いものもない事がわかる。私達も神様の大
きなご計画を待てず自分の策を労し、愚かな失敗をする弱さがあることを覚え、
神様のご計画に自分自身をそわせ、委ねていけるように祈ろう。