2009年04月11日(土)

「夜が明けそめたとき、イエスは岸べに立たれた」ヨハネ21:4


主を裏切ってしまったペテロの心は、どんなものだったろう。主に顔向けができ
ない、どんな顔をして会えばよいのか。暗たんたるものだったろう。

深い痛みと後悔、虚しさの中にあった。暗く重い心でなすすべなく、かつて捨て
た網をもう一度取り、漁に出たが魚は一匹もとれない。

かつてはプロのベテラン漁師であり、追い打ちをかけられるように、ますます惨
めで、無力で、どん底だった。

そんな時、主の方から語りかけが来た。「食べる物がありませんね」正直に自分
の現状を認めて告げた。「はい、ありません」

まさに実情だ。そして、これがいつも回復への秘訣だ。自分には無い事を、無力
であることを、主の御前に正直に告白し、認める事だ。

愛が無い、真実が無い、能力が無い・・。その時「右側に網をおろしなさい」との
指示が臨んだ。彼らは、ただ言われる通りに従い、網を右側に下ろした。

すると網が引き上げられないほどの大漁だった。主の御声に従う事が大切だ。無
力で構わない。無力のまま、御声に従う時、神の力が臨み、みわざを見る。

主の方からご自身を現わし、ペテロを回復させて下さった。「主よ。あなたはい
っさいのことをご存じです」と、ペテロは「いっさい」を、何もかもを主に明け
渡した。
主はペテロを回復させ、聖霊に満たし、再び主の大いなる働きのために立てられ
た。
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これまでの信仰人生も、今までの失敗も、自らの無力と哀れと惨めさも、「いっ
さいのことをご存じ」でいて下さる方が、愛し慈しんでいて下さる。この方が共
に歩んで下さるとは、何という嬉しさだろう。