2010年10月15日(金)

「・・彼はそのもものためにびっこをひいていた」創世記32:31


ヤコブは、兄エサウから、煮物と引き換えに長子の権利を奪った。次に父を騙して祝福をも奪った。怒った兄の殺意のため、家にいる事ができなくなり、叔父ラバンのもとへ逃亡。その途上のベテルで、神に出会い、神の「あなたと共にあり、あなたがどこへ行ってもあなたを守り、この地に連れ戻す」との約束を受けた。

そして、ラバンのもとで、辛く苦しい20年の訓練の歳月を経て、神の示しにより帰郷の時を迎えた。ずる賢く、計算高く、人を騙し、押しのけるヤコブの性質は、狡猾なラバンのもとで苦難を経ても、何も変わらなかった。自我は強固だ。

だました兄の怒りを恐れて、怯え、あらゆる策を講じて、難を免れようとした。しかし、殺されるかも知れない、非常なる恐怖だけはどうにもならなかった。ヤボクの渡しで、一人で夜を過ごした時、神が臨まれ、ヤコブは神と格闘した。もものつがいをはずされ、びっこになった。杖が無ければ歩けない。ヤコブは全面
的に砕かれて、神に頼らなければ歩めないものにされた。

それこそが大いなる祝福であり、ヤコブからイスラエル=神の王子と変えられた。神は信仰人生でこの格闘を、砕きを備えておられる。それは親子、夫婦問題、対人関係の苦しみ、経済的苦境、健康の問題かも知れない。あなたの格闘は何だろう。神はそれを通してあなたを砕かれ、大いに祝福しようとしておられる。
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痛い苦しい格闘をしているのはなぜか、手放せない、神様にお任せできないで自分で握っているものが、自分を苦しめている。ヤコブのように砕かれ神様にしか頼る術がなくなる時、神様の祝福が臨みどんな中でも平安で、強く生きられる。