2015年07月13日(月)

「ダビデはナタンに言った。『私は主に対して罪を犯した』」Uサ ムエル12:13 



サウルは、「アマレクを打ち、すべてのものを聖絶せよ」との命令
を受けたが、それに従わず、最上のものを惜しみ、どうでもよい
ものだけを聖絶した。その結果「あなたが主のことばを退けたので、
主もあなたを王位から退けた」と、王位を退けられた。

人間的な思いでは、何だかダビデの姦淫と殺人の方が重罪に見えそ
うだが、ダビデの罪は赦され、サウルの罪はそのまま残った。サウ
ルは罪を指摘された時に、「私は罪を犯しました」と言った。ダビ
デもナタンに指摘された時に、「私は主に対して罪を犯した」と言
い、どちらも言葉は同じだ。

だが、サウルは同時に「しかし、どうか今は、民の長老とイスラエ
ルとの前で、私の面目を立てて下さい」と言った。ダビデは神の前
に真実に悔い改めた。が、サウルは口先では「罪を犯しました」だ
が、本音は「私の面目を立てて欲しい」だった。

体面も、見栄も、恥も、プライドも捨てて、神へと方向変換したい
という気持ちは無く、サウルに悔い改めは無かった。そのサウルは
王位から退けられ、悲惨な最期であった。ダビデは、悔い改めた時
に「主に対して」罪を犯したと言った。バテシバやウリヤに対して
でなく、主に対する極めて重い罪であることを認識した。

王である体面や、地位、面目を顧みずただ神を仰ぎ、神の御前に悔
い改めた。その時「主もまた、あなたの罪を見過ごしてくださっ
た」と罪の赦しを受け取った。そして赦された自分自身を主に委ね
て、罪を刈り取って行った。

・・・・・・・・・・・
サウルは神を恐れるのでなく、人を恐れた。「人を恐れると、わな
にかかる」のごとく、民を恐れて、道を誤った。ダビデは、罪は主
に対して犯すことを自覚し、悔い改めた。その瞬間、罪の赦しを受
けた。罪は、人ではなく「主に対して」犯す事をわきまえていよう。