2016年07月14日(木)

「アブラムは主がお告げになったとおりに出かけた」創世記12:4 





アブラムの父テラは、出身地のウルを出て、カランまでやって来た。
そこでテラは亡くなった。その父を葬ったカランで、アブラムは神
の御声を聞いた。「あなたの生まれ故郷、あなたの父の家を出て、
わたしの示す地へ行け」と。人間に関係なく、神の一方的な選びと
召しであった。アブラムは75歳の時に、召しに応答し、一族と共
にカナンの地を目指して出かけた。

ただ神の御声に従った。アブラムの信仰だった。信仰とは、神の御
声を聞いて、神に信頼して従うことだ。「生まれ故郷」とは、自分
の心のふるさとでもあり、快適な場所、居場所、慣れ親しんだ習慣、
生活、自分の拠り所だ。困る事もなく、安心できて、周囲とも助け
合え、生活の基盤が据えられていて、安定した場所だ。

一箇所にとどまれば、経済的基盤もできる。そこにいれば、物心共
に神に頼らなくても生きて行ける。そこを出るという事は、それら
を捨てて、神のみに拠り頼むという事だ。見知らぬ地へ出るので、
何が起こるかもわからず、身の危険もあるだろう。自分の持ち物に
も頼れず、人も頼りにならず、自分の知恵も判断も頼れない。

ただ神だけが頼りであり、神の言葉だけが行く道を示し、照らす。
私たちも「生まれ故郷を出て」、神以外に依存しているものから離
れて、神だけを頼り、前進せよと言われているだろうか。
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とどまっている安定の場所はなんだろう。過去からの価値観や安定
だろうか。ひとつひとつ剥ぎ取って行きたい。もし不安定の中にい
るなら主の御言葉だけに希望を抱き、前進する時と感謝したい。