2020年12月10日(木)

「あなたの道を主にゆだねよ。主に信頼せよ。主が成し遂げてくださる」詩篇37:5




ある人が、自分を傷つけた相手を赦せない思いでいっぱいだった。
怒りが湧くし、憎しみや処罰感情も募る。何倍にもして報復したい。
しかしそのために、自分自身は苦しい。「もし人の罪を赦すなら、
あなたがたの天の父もあなたがたを赦してくださいます。しかし、
人を赦さないなら、あなたがたの父もあなたがたの罪をお赦しにな
りません」との御言葉に触れ、更に悶々状態に陥った。

赦す事が御心であり、赦さなければと思うのだが、怒りはますます
沸くばかりだ。赦せない。だが、自分はクリスチャンなのだから、
それではいけないとも思う。が、幾ら頑張っても無理だ。頑張って
も出来ない。祈ろうとし、祈るのだが、相手の事を思うと、祈りの
最中に怒りが沸いてしまう。

どうにもならず、お手上げ状態で、主に告げて行った。「出来ませ
ん」「赦せません」「あの言動態度を見られましたよね」「だいた
い何であの人と出会ったのか」「私の人生はめちゃくちゃです」と
不満や愚痴の思いのたけを告げていると、段々心の中が見えて来て、
赦せないのでなく、決して赦さない、赦したくない、頑なな自我に
ぶつかった。

赦そうとするが、赦せないのでなく、絶対に赦したくない自分。し
かし、延々あるがまま、感情もぶつけて、御前に吐き出していると、
不思議だが、何だか心があったかくなって来たのだ。自分がありの
まま、主に受け入れられている事を膚で感じた。「あなたの道を主
にゆだねよ」「主が成し遂げて下さる」。

委ねればよいのだと、赦せない自分を明け渡した。その時からだっ
た。少しづつ〃自分が変えられて行った。いつしか赦せていた。自
分が頑張ったのでなく、まさに主が成し遂げて下さった。
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自分で頑張っても出来ないと認められたら感謝だ。くり返した失敗
も自力を手放すための益で、委ねる決心を主は助けてくださる。
御言葉や、御霊の励ましを通し主が重荷を取ってくださる。