2022年08月13日(土)

「『それを地に投げよ』彼がそれを地に投げると、杖は蛇になった」 出エジプト4:3




モーセが、出エジプトのリーダーとして、主から召し出された。
「今、行け。あなたをパロのもとに遣わす」と。突然の事に、モー
セはどんなに驚き、困惑した事だろう。こんな老人になって、今さ
ら何を?かつて若い40歳の時に、自信に満ち溢れ、民を救うのは、
自分しかいないと勇み立ったが、拒絶され、失敗し、ミデアンへ
逃亡。

40年の遊牧生活を経て80歳になっていた。かつての野心も名誉心も
失せ、羊を飼う歳月、家庭も持ち、穏やかな日々に小さな幸せも感
じていただろう。このまま静かに平穏に人生を全うしたい。今やエ
ジプトでの地位も影響力も何も無い。一介の老いた羊飼いに何が出
来よう。

尻込みするモーセを、主もそれは承知だとばかりに、説得して行か
れる。そして羊飼いの杖を「それを地に投げよ」と言われ、地に投
げると蛇になった。次に「その尾をつかめ」と。モーセは蛇の恐ろ
しさを知り、尾をつかむ事がどんなに危険かを知っていた。

信仰によってその尾をつかんだ。すると杖になった。それは神の杖
とされていた。その杖を手に取り、しるしを行なうようにと。モー
セは神の杖を持ち、エジプトへ戻った。羊飼いの杖が、今や神の杖
として用いられるのだ。それは特別なものでなく、ずっとモーセが
使ってきた古びた杖だ。

神は、すでにあなたの手にあるものを用いられる。一旦地に投げた
ように、それを献げる時、きよめて返され、主の栄光のために用い
て下さる。「あなたの手にあるそれは何か」。自分の手にあるもの
を考えてみよう。
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知恵や経験値で自分を見るなら出来ないと尻込みしたくなるが主
は、
今置かれている場所で用いてくださる。主が選び、主が用い、共に
歩んでくださる。主を信じて委ねていこう。