2011年11月12日(土)

「わたしはあなたとともにあり、あなたがどこへ行っても、あなたを守り、あな たをこの地に連れ戻そう」創世記28:15


ヤコブは、母の胎内にいた時、兄と争い、出生時には、兄を押しのけようと、兄
のかかとをつかんだ。彼はずる賢く、欲深く、様々な手立てを練り、人に対応し
た。自己中心で、考えるのは自分の利得であった。

祝福を奪うために、父と兄を欺いた。その結果、兄は激怒、ヤコブは家におれな
くなり、遠く叔父の家に身を寄せた。そして叔父ラバンは、ヤコブより更に狡猾
な人間であり、娘との結婚の事で、ヤコブが騙されるはめになった。
最初に姉のレアを与えられ、ラケルと結婚するために、結局14年間の厳しい労働
をした。ラバンのもとで、辛く苦しい労働の20年を耐えることになる。

父と兄を騙した事が思われただろうか。やがて、自分の息子たちにも騙され、自
らの蒔いたものを刈り取って行く。ヤコブは厳しい訓練を受け、歩んだ道のりは、
険しい苦難の生涯であった。しかし、神はヤコブを愛され、堅く握り、決して放
さず、砕き、造り変えられた。

約束の通りに、「この地に連れ戻」され、子孫を増やされた。主の約束は見事に
成就した。生涯を通して、ヤコブは御手に握られ、練られ鍛えられ、きよめられ
た。人を押しのけ、自我の強いヤコブが、へりくだった柔和な者と変えられた。
自分がどうであれ、主は私たちを変えて下さる。愛をもって臨まれ、キリストの
かたちへと造り変えて下さる。

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私たちが真実でなくても、主は常に真実であられる。ヤコブがどうであれ、主は
ご自身の主権を持って約束を成就される。私達にも同様だ。私達がどんなに不十
分でも、私達の弱さも何もかもを知った上で、どこまでも恵み、あわれみ、誠実
を尽くし続けて下さる。