2019年10月13日(日)

「全能の神がその方に、あなたがたをあわれませてくださるように、 そしてもうひとりの兄弟とベニヤミンとあなたを返してくださるよ うに。私も失うときには、失うのだ」創世記43:14


ヤコブは、以前にヨセフが獣に殺されたと思っていた。どんなに嘆
き悲しんだろう。今、大饑饉で食糧も底をつき、ヤコブはエジプト
へ食糧調達のため、子らを送った。すると人質にシメオンを捕られ
た。又、食糧を売る代わりに、ベニヤミンを連れて来るよう要求さ
れた。愛してやまない末子ベニヤミンだ。愛するヨセフを失い、シ
メオンが捕らわれ、その上ベニヤミンまでも失う事になる。

次から次へと襲う苦しみに、ヤコブはなすすべのない絶望的状況だ。
どうでもベニヤミンは行かせたくない。しかし食糧が無ければ、一
族は餓死してしまう。もう瀬戸際だった。ヨセフもシメオンもベニ
ヤミンも失う、こんな悲惨な事が、我が身にふりかかって来ている。
真っ暗だったろう。ルベンが進言した。必ずベニヤミンを連れて帰
るので、任せて欲しいと。

しかしヤコブは余りにも辛い事で出来ない。その内、持ち帰った食
糧も食べ尽くした。ユダが父親を説得した。ついにヤコブは「全能
の神がその方に、あなた方をあわれませて下さるように・・私も、失
うときには、失うのだ」と意を決した。するとその結果、驚くべき
事に、何と死んだと思っていたヨセフが生きていて、エジプトの宰
相となっていた。

シメオンも無事で、全員がエジプトに呼び寄せられ、一緒に住める
という夢のような事態に。今、光が見えず、目の前は真っ暗だろう
か。しかし神にはご計画があり、万事益とされる。必ず良くして下
さる。トンネルは抜ける。主を信頼していよう。

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見えるところでは、真っ暗な状況だ。何もかも失い、命であるベニ
ヤミンまで失うとは。しかし実際はヨセフは生きていて、シメオン
も無事で、失うどころか、夢のようだった。はかり知れないご計画
がある。脱出の道がある。耐えられない試練は無い。