2016年07月29日(金)

「しかし、女は言った。『主よ。そのとおりです。ただ小犬でも主人の食卓から落ちるパンくずはいただきます』」マタイ15:27



一人の母親の娘が、悪霊につかれていた。主のもとに来て、「主よ、
ダビデの子よ。私をあわれんで下さい」と助けを求めた。しかし、
主はいっさい答えられなかった。だが、彼女は決して諦めず、叫ぶ
ことを止めなかった。そこで、主は「わたしは、イスラエル以外に
は遣わされていない」と答えられた。

彼女はカナン人であり、異邦人だったので、その言葉を理解し、
「ダビデの子」を下ろした。尚もひれ伏して、「主よ、私をお助け
下さい」と願った。すると主は、子供のパンを小犬にやれないと言
われた。異邦人は、小犬だと。カチンと来そうだが、彼女はそうで
はなかった。「そのとおりです」と、自分は小犬だと認めた。

主の前に、へりくだっていた。そして、主はあわれんで下さるお方
だと信じていた。それで「小犬でも主人の食卓から落ちるパンくず
はいただきます」と言えた。ツロに、異邦人の地にまで来て下さっ
た、あわれみ深い主を信じていた。主は彼女の心の内にある信仰を、
へりくだりをご存じだった。

一見、冷ややかに見えるが、彼女のへりくだりを引き出し、信仰を
引き出しておられた。そして「ああ、あなたの信仰はりっぱです」
と感嘆された。主が信仰を賞賛された。娘はその時から直った。
すぐに答られていたなら、彼女のへりくだりも、立派な信仰も埋も
れたままだった。私たちも「そのとおりです」と自分の現状を受け
入れて行く時、あわれみの主を経験して行く。
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主の与えてくださるパンくずでもという謙遜な信仰をもって主に近
づきたい。主が沈黙されているようにしか見えなくても、その中に
も主の御心があることを、そこを信じて主に従い続けたい。