2022年05月11日(水) 「イエスは彼らに言われた『子どもたちよ。食べる物がありません ね・・舟の右側に網をおろしなさい。そうすれば、とれます」 ヨハネ21:5
「イエスは彼らに言われた『子どもたちよ。食べる物がありません ね・・舟の右側に網をおろしなさい。そうすれば、とれます」 ヨハネ21:5
ペテロは、主が捕らえられた時、主を否み、裏切るという大罪を犯 してしまった。復活の主からガリラヤに行くよう伝えられ、ペテロ や弟子は故郷に戻った。主を捨てて逃げ、どんな顔で会えばよいの か。自分はもう弟子失格で、苦しかったろう。なすすべなく自分に 出来る事は漁しかない。 それでペテロが漁に出ると、他の弟子たちも同行する。だが魚は一 匹も捕れない。ペテロは、自分の人生の、取り返しのつかない大失 敗が脳裏から離れず、挫折感で心暗く、虚しさでいっぱいだったろ う。しかし主の方から、夜が明けそめた時、岸べに立たれた。 そして「右側に網をおろせ」と。それを主とはわからず、ただ岸辺 の誰かに言われる通りにすると、何と驚くべき大漁だった。全く同 じ光景が以前にもあり、「主です!」と気づいた。ペテロが、主に 召されて従った時のあの原点だ。ペテロは、もう一刻も早く主のも とへ行きたいと、湖に飛び込んだ。 三度否んだペテロ、主を捨てて逃げ去った弟子たち、主はその心の 挫折、後悔、傷みをご存じであった。しかし主は愛と慈しみでいっ ぱいで、主の方から弟子たちに朝の食事を用意し、ペテロを回復さ せられ、もう一度立ち上がらせられた。 私たちの信仰人生のどんな暗黒の中でも、「夜が明けそめた時、イ エスは岸べに」立たれている。そして、朝の食事を振る舞って下さ る。主の愛は何があっても、どんな時にも決して変わらず、尽きる 事がない。 -------------- 信仰の暗闇で何度主に助けられただろう。がっくり肩を落とすと き、 愛して赦してくださる御言葉を聞きく。主が全てを知っていてくだ さる事は何という救いか。