2018年01月10日(水)

「主があなたのしたことに報いてくださるように・・あなたがその翼の下に避け所を求めて来たイスラエルの神、主から、豊かな報いがあるように」ルツ2:12


飢饉から逃れるために、エリメレクとナオミは偶像の地モアブに移
った。二人の息子はそこで妻をめとったが、夫エリメレクも息子た
ちも死んでしまった。当時は男性社会であり、残された女性は危機
的状況であった。「主が民を顧みて」郷里が豊作になった事を聞き、
ナオミは帰郷の決心をする。二人の嫁が途中までついて来たが、ナ
オミは彼女たちを気遣い、実家へ戻るよう強く勧めた。

その時ルツの強い決心は変わらなかった。「あなたの神は私の神」
とルツの信仰であった。生まれ故郷を捨て、異国の地へと、とんで
もないほどの大変な決断であった。ナオミは「主の御手が下った」
と状況を受け止めていたが、帰郷すると、私をマラ(苦しみ)と呼
べと言い、主が私をひどい苦しみに会わせ、素手で帰されたと言っ
た。

だがすべてが逆方向へと向かい、希望と喜び、祝福へと変えられて
行く。丁度時期が「大麦の刈り入れの始まる頃」であり、ルツは落
穂拾いへと出て、生計の手段が備えられていた。「はからずもボア
ズの畑」であり、「ちょうど、ボアズがやって来て」、懸命に働く
ルツに目を留める。ボアズの親切と配慮を受ける事になる。

これらすべてが、偶然は一つもなく、主の働きによるものだった。
結果的にルツとボアズは結婚に至り、ルツはイエス・キリストの先
祖となる。素手で帰ったナオミは、その手で孫を抱く事になる。ま
ことの神に従った結果だった。主の御翼の下に、身を寄せる者を、
主はどこまでも守られる。
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偶然と思われるものの後ろに神がおられ、時も場所も人も備えて、
祝福に導いてくださっている。今は不安の中であっても全てを働
かせて益としてくださる神の摂理の中だ。どこまでも頼っていよ
う。