2011年06月08日(水)

「神のことばは生きていて、力があり・・」ヘブル4:12


ある牧師が、若い時から懸命に働き続け、もう退任が間近になっていた。赴任先の教会で、信徒の成長のために、出来うる限りの事をし、労していた。根が真面目であり、一生懸命だった。そんな時、教会内で分裂が起こり、ごっそり信徒が出てしまった。大きなショックであり、引退を目前に、今までの自分の人生は何だったのかと、落ち込み、燃え尽き症候群に陥り、鬱になってしまった。何の力も出ず、聖書を読む事も、祈る事も出来なくなった。

ぼお〜と、日を過ごしていた。何をする力も湧いて来なかった。そんな時、子供が聖書セミナーに参加し、恵まれて帰って来た。しかし、自分は心が動かず、どうにもならなかった。デボーションを子供が勧めてくれた。その気にもならなかったが、恵まれ喜んでいる子供を見ていて、祈る気力もないが、聖書の一つでも開いてみようかと、パラパラと見ていた。

その時「お願いする先に、あなたがたに必要なものを知っておられる」の言葉が心に入って来た。自分の今の状態をすべて何もかも「知っておられる」事を思った。そして「だから、こう祈りなさい・・御名があがめられますように」が心にドーンと入った。

こんな挫折し、失敗の、無力な者を通して、主の御名が崇められるようにして下さると。その時、心に希望が湧き上がり、新しい力が臨んだ。立ち上がる事ができた。退任までの間、精一杯仕えたいとの新たなる気力が与えられた。
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神は御言葉を通し、愛や慰めや、私達のたましいを中心から支え整えようと呼びかけて下さる。聖書を開く気力もない時もあるだろう。でもつらい時には最初に御言葉を聞こう。愛をもって神は語って下さる。