2012年03月09日(金)

「わたしの恵みは、あなたに十分である。というのは、わたしの力は、弱さのうちに完全に現れるからである」Uコリント12:9


パウロは、大いに喜んで、自らの弱さを誇ると言った。初めてこの御言葉に触れた時に、不思議に聞こえただろうか。この世の価値観では、強いことが良い事、善であり、弱さは劣った事であり、悪だ。だから、頑張って弱さを克服し、強さに変えようと努力する。弱さは欠点であり、あってはならない事なので、人前に自分の弱さは恥であり、恐れとなる。そのため、決して知られたくないし、誰にも見せたくない。

多くの人はそのように生きている。だから弱さを何とかしたいと思っている。弱さは足かせであり、重荷であり、取り除きたいもの、解放されたいものだ。パウロにも弱さがあり、それを除いて欲しいと切に願った。そして繰り返された切なる祈りの中で、パウロは「わたしの恵みはあなたに十分。わたしの力は、弱さのうちに完全に現れる」との御声を聞いた。

主に取り扱われ、パウロは初めて、大いに喜んで弱さを誇ると言えた。とげが除かれる事でなく、「私は、弱さに甘んじている」と、その中にいる事を喜べた。そして「高ぶることがないようにと、一つのとげを与えられ」、とげは、自らをへりくだらせるものであり、とげを受け入れることにより、高ぶりから守られる。
弱さ、侮辱、苦痛・・を甘んじて受け入れる事が、私たちを恐るべき高慢から守ってくれる。
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弱さを認め、それを信仰による強さに変えられるよう様々に取り扱われる。弱さ、足りなさの中に主がおられ「わたしの恵みは、あなたに十分である」と今日も私達を励まして下さる。