2024年01月09日(火)

「父ヤコブは彼らに言った。『あなたがたはもう、私に子を失わせ ている。ヨセフはいなくなった。シメオンもいなくなった。そして 今、ベニヤミンをも取ろうとしている。」創世記42:36



ヨセフは兄たちにエジプトに売られたが、父親ヤコブは、ヨセフが
獣に殺されたと聞き、そう思っていた。どんなに嘆き悲しんだろ
う。今、大饑饉で食糧も底をつき、ヤコブはエジプトへ食糧調達の
ため、息子らを送った。するとヨセフにシメオンを人質に捕られ、
食糧を売る代わりに、弟ベニヤミンを連れて来るよう要求された。

可愛い末子ベニヤミンだ。愛するヨセフを失い、シメオンが捕らわ
れ、その上ベニヤミンまでも失う事になる。次々と襲う苦しみに、
ヤコブはなすすべのない絶望的状況だ。ベニヤミンは放したくな
い。しかし食糧が無ければ、一族は餓死してしまう。もう限界だっ
た。しかしヨセフもシメオンもベニヤミンも失うなどと、こんな悲
惨な事が、我が身にふりかかっている。真っ暗だったろう。

ルベンが進言した。必ずベニヤミンを連れ帰るので、任せて欲しい
と。だがヤコブは余りにも辛くて出来ない。その内、食糧も尽き
た。ユダが父親を説得する。ついにヤコブは「全能の神がその方
に、あなた方をあわれませてくださるように・・私も、失うときに
は、失うのだ」と決意した。

するとその結果は、驚くべき事に、何と死んだと思っていたヨセフ
が生きていて、エジプトの宰相となっていた。シメオンも無事で、
全員がエジプトに呼び寄せられ、一緒に住めるとの夢のような事態
に。今、光が見えず、目の前は真っ暗だろうか。だが神にはご計画
があり、万事益とされる。必ず良くして下さる。トンネルは抜け
る。主を信頼していよう。
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神の備えられたご計画のもとでも辛い試練はある。生涯を通して波
乱の連続だったヤコブのように、試練のたびに全能の神への信頼を
養われてトンネルを抜けたい。