2022年12月07日(水) 「そして、弟を連れてあの方のところへ出かけて行きなさい。全能 の神がその方に、あなたがたをあわれませてくださるように」 創世記43:14
「そして、弟を連れてあの方のところへ出かけて行きなさい。全能 の神がその方に、あなたがたをあわれませてくださるように」 創世記43:14
兄たちの悪意により隊商に売られたヨセフは、エジプトで総理大臣 になった。大飢饉の中、そのヨセフのもとへ、以前ひどい事をした 兄弟達が食糧を求めてやって来た。ヨセフはシメオンを人質にし て、ベニヤミンを連れて来るようにと、食糧を持たせ帰らせる。 そしてその食糧が尽きた時、再度食糧入手のために、どうしてもヨ セフのもとへ行かなくてはならない。父親ヤコブは、ベニヤミンを 手放す事を渋り続けていた。しかしシメオンが捕らわれたままであ り、食糧は不可欠で、ベニヤミンを連れて行くしかない。 ヤコブはヨセフを失い、ベニヤミンを更に溺愛していたのかも知れ ない。ユダの、ベニヤミンもシメオンも、必ず連れて戻るとの強い 説得により、ヤコブは決心する。「私も失う時には、失うのだ」 と。これは、ヤコブが、主に、何もかも明け渡した信仰の言葉だ。 ヨブが「主は与え、主は取られる。主の御名はほむべきかな」と言 った。そのように、主は取られるが、また、与えることもできる。 すべては、主の御手の中であり、主のお心のままにとの信頼だ。ヤ コブは、愛するヨセフを失い、ラケルも死別し、最愛のベニヤミン まで失うかも知れない。 しかし失うまいと、固く握りしめて放さなかったベニヤミンを、主 に渡した時に、ベニヤミンだけでなく、思いもよらなかったヨセフ をも取り戻した。もう一度一つ家族にされ、飢饉の中、皆の命も救 われた。結局、何も失っていなかった。今、あなたの堅く握りしめ ているものを、主に委ねるように示されているだろうか。 ------------ 失うまいと握りしめているものにいつの間にか支配されてしまう。 主の手に渡せるように祈ろう。主が豊かに与えてくださり、また 主が取られる。新たな祝福のためだ。主を賛美していよう。