2019年12月04日(水)

「この女は、イエスのうしろに近寄って、イエスの着物のふさにさわった。すると、たちどころに出血が止まった」ルカ8:44



この女性は12年もの長い間、出血が止まらない状態で、どんなに苦
しんだ事だろう。律法によると不浄であり、礼拝にも出れず、宗教
的にも社会的にも疎外されて来た。経済的にも治療に全財産を使い
果たし、良くなるどころか、返って悪くなり、この先どうすればよ
いのか、全く光が見えず、心身限界で、ぼろぼろであったろう。

わらにもすがりたい思いで、いたに違いない。丁度そんな時、様々
主の噂を耳にし、せめて主の着物にでも触れたなら必ず直ると信じ
た。必死な思いであった。触ったその瞬間、血の源が枯れて、ひど
い痛みが直った。奇跡が起きた。誰にも知られず隠れていたかった。
そっとその場を去りたかった。が、主がそこで「触ったのは誰か」
と問われた。

群衆に紛れて潜んでいたが、隠しきれないと思い、恐れて震えて進
み出た。「イエスの前に」出た。どんなに勇気の要った事だろう。
「すべての民の前で」主に触れた理由と、癒された次第を話した。
すべての民の前で告白した。自分を卑しめ、暗さの中に隠れていた
のが、光の中へと入れられた。

主は「あなたの信仰が」と女性の信仰を認め「安心して行きなさい」
と、もう恐れも不安も怯える事もない、全き安堵と平安と自由を下
さった。身体だけでなく、心も癒し、救いを与えて下さった。主が
告白に導かれたのは、実は彼女自身のためであった。晴れやかな喜
びと全き平安に包まれた。
-------------
隠したい悩み、苦しみも主の元に行けば光の中に招き入れられる。
主に触れて主に叫ぼう。身体よりも心をすこやかにされる。主の元
にいき、主にすがろう。