2024年09月03日(火)

「今、行け。わたしはあなたをパロのもとに遣わそう。わたしの民 イスラエル人をエジプトから連れ出せ」出エジプト3:10




モーセはエジプトの王子であったが、40歳の時に、同胞が虐げられ
ているのを見て、救出しようとした。だが肉の思いであった。自分
が良かれと思う計画であって、主から発したものでは無かった。そ
の時に看守を殺してしまい、計画は失敗し、ミデヤンの地に逃れる
事になった。何も無い見渡す限りの荒野で、40年間、羊飼いの日々
を送った。

何と言う事だろう。天と地の差だ。以前は王子であり、世の栄華、
地位、富、何もかもを手にしていた。能力があり、文武両道、あら
ゆる人脈を持ち、脚光を浴び、何の不自由もなく、輝かしい将来も
約束されていた。一転、何もない荒涼とした荒野だ。人々の賞賛も、
人気も、スポットライトを浴びる事も、何も無い。来る日も〃、羊
を追い、華麗さと対極の、何の変化も無い平凡な日々が、40年だ。

その中で妻子を持ち、それなりの幸せの中にいたかも知れない。し
かしこの荒野こそが、主のご計画であり、モーセへの砕き、厳しい
訓練であった。自信に満ちたモーセは打ち砕かれた。自分の計画で
なく、主の計画に従えるように、主のわざはなされ、モーセを造り
変えられた。モーセ80歳で、主の時は満ちた。

今更、自分に何ができよう、完全無力だと思ったモーセこそが、主
にはふさわしい。出エジプトの指導者として召し出された。もし今、
こんなはずではない場に、置かれているなら、主のご計画だ。あな
たを取り扱い、砕き、整えておられる。主の御手の中だ。時が来た
なら、豊かに用いて下さる。
--------------
主は、いつも用いようとする者を完全無力にさせられる。自分の知
恵や力やプランが主のご計画の邪魔をしているのかもしれない。祈
りながら、時が満ちるのを待ち望みたい。