2016年09月02日(金)

「彼がしばらくの間あなたから離されたのは、たぶん、あなたが彼を永久に取り戻すためであったのでしょう」ピレモン15



オネシモは、ピレモンの奴隷だった。しかし、彼は、主人ピレモン
の物を盗んでローマに逃亡していた。当時は、主人の物を盗んだ奴
隷は、死刑だった。だがオネシモは投獄された牢で、パウロと出会
った。そこでパウロにより、悔い改めに導かれ、神を信じる信仰者
となった。

そのオネシモのために、パウロは、彼の主人であるピレモンに手紙
を書いて執り成した。パウロにとって、オネシモは我が子のような
存在となっていた。以前は役に立たたない者だったが、救われたオ
ネシモは、ピレモンにとってもパウロにとっても、役に立つ者と変
えられていた。

パウロは、オネシモに自分のもとで仕えてもらいたかったが、ピレ
モンのもとに愛する兄弟として送り返すので、彼をパウロを迎える
ように迎えて欲しいと。そして、オネシモがピレモンにかけた損害
をいっさい自分に請求して欲しいと。自分が償うと申し出た。その
ように愛されたオネシモはどうだったろう。主人に心底謝罪し、ま
すます仕える者となっただろう。御言葉は、オネシモ逃亡の背後に、
神の摂理があったと言っている。

人間的に見るなら、罪を犯して主人から逃亡したのだが、神視点に
よると、「彼が、しばらくの間、あなたから離されたのは、あなた
が彼を永久に取り戻すため」と。全く異なる見方になる。私たちの
人生も同様だ。すべての事柄の背後に神の摂理がある。どんなに失
望落胆しそうな出来事にも、神の素晴らしいご計画が隠されている。
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なんという深い愛と慰めの満ちた執り成しの言葉だろう。罪人の中
にも無限の可能性を認め、永久に神のものへと育ててくださる。ど
のような中にも背後で導いていてくださる神を見ていこう。