2011年09月24日(土)

「あなたがたが不正の富に忠実でなかったら、だれがあなたがたに、まことの富 を任せるでしょう」ルカ16:11


主人の財産管理を任されていた管理人が、乱費していた。事が発覚し、解雇を言
い渡され、会計報告を出せと言われた。自分の失職を目の前に、対応策を考えた。
そして、債務者を次々呼んで、減額処置にした。そうすれば、解雇された時、彼
らが何とか自分に有利に計ってくれると踏んだのだ。

すると、主人はこの抜け目のなさをほめた。主はこのように「不正の富」で自分
のために友を作れと言われた。ここで「不正の富」というのは、不正をし、違法
による悪事で得た富の事ではなく、「この世の富」という意味だ。「不正」=
「この世」の意味であり、この世の富を、忠実に、御心通りに使って、天に宝を
積めという事だ。

この世にいる間に、この世の富を使って、来るべき天に投資ができる。天に帰っ
た時に報いを受け、まことの富を任せられる。神からこの世で任せられた富を賢
く、主の御心にそって用いるようにとの教えだ。

所有者でなく、管理人は報告を出さねばならない。所有者なら自分の物であるの
で、提出する必要はない。しかし、管理人は主人に報告義務がある。私たちも、
この世で任されている富は、主からあずかった管理すべきものであって、所有で
はない。それゆえ主人に喜ばれるよう、御心を問いながら使う責任がある。

富は容易に偶像になる。富に執着し振り回され、富の奴隷になってしまう。富が
人の生活を永遠に保証するかのように錯覚させられ、だまされてしまう。神と富
に仕えるなと言われたのでなく、仕える事は不可能だと言われた。富は支配され
るべきものでなく、管理すべきものだ。

主のお心にそって、この世のものを用いるなら、天に宝を積むことができる。そ
れは大きな報いと祝福とされる。

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任されている富を、自分のためだけに使うのでなく、天への備えのために使える
ように、御心を求め、祈りつつ管理して行こう。天に宝を積む機会は、今しかな
い。今一度任されているものを点検、吟味し、賢く用いて行けるよう、まず祈り
から始めよう。